九州のベンチャー企業で、システム屋をやっております。「共創」「サービス」「IT」がテーマです。

随想 無題 (その④)

»

暫くすると、また病院から連絡をもらった。あれから、別の施設を探して見学に行ったらしい。今度は、いわゆるサ高住で軽費老人ホームより多少高額になるが、まだ新しく街中にあり、広くトイレ付きの部屋だったそうだ。

ただ、この施設は入居者間のお付き合いが難しい、と施設の方に脅されたらしい。よくあることだが、施設は入居後トラブルにならないように、見学段階である程度入居希望者を査定する。母は難しそうだと思われたのかもしれない。その様な話もあり、見学はしたけれど母は先の軽費老人ホーム方がよいと言っている、という連絡であった。加えて先の見学から時間が経っており、空き部屋を確保しないといけないので妹に申込書を持って行ってもらっている。ただ保証人は当方の方が良いだろうから、なるべく早く署名押印をしにいってくれ、とも言われた。

それでは今週末に行く、と返事をしていたのだが、またすぐに連絡がある。施設側が妹が窓口だと入居を断りたい、と言ってきていると。妹が持っていった書類に一部不備があり、それがまだ届かないのだという。しかし、それだけでは「妹が窓口だと」という条件に違和感がある。しかたなく、直接施設に連絡してみることにした。すると施設の方は、保証人は息子がなる、と聞いていたのに持ってこられた申込書には娘夫婦の名前が署名されており戸惑った。加えて所得証明のために通帳のコピーが必要だが、しばらく記帳されていなかったのか明細が纏められており確認が取れなかったので、明細の表示必要と追加で依頼したのだが、未だ音沙汰がない、とのこと。仕方なく、当方が窓口となって書類をそろえるので、週末までまってくれ、という事で了承を得た。

しかし問題は、持ってゆく書類がまだ妹の手元にある。そのまま母に電話し事情を説明し、当方で手続きを行うので妹に連絡して申込書を母のもとに届けるよう依頼した。しかし母は同様して、どうしてよいか分からないという。仕方ないので、こちらから妹に電話。施設からの依頼で当方で申込手続きを行うので書類を母のもとにもって行け、と言い終わる前に妹は電話を切ってしまい、何度かけなおしても出ようとしない。

そうこうしている内に、母から電話。妹が、これから書類を施設に持っていくが、そのさいにキャッシュカードがいるので今から母のもとに取りに行く、と言っていると。訳がわからない。入居申込の段階なのでキャッシュカードなどいらない。妹が何をしようとしているか分からないので、もし今から妹が来たら面会を拒否するよう言い含め、妹にはキャッシュカードは不要とSMを送っておいた。当然、返事はなし。

結局、母のもとに妹は来なかったらしい。週末、施設に向かう際にはケアマネさんが心配して同行してくれた。施設の方によると、申込書類は妹が持ってきて一通りそろったらしい。そして昨日も突然に訪ねてきて、入居に必要なものは何か?などと聞いてきたとのこと。申込書類はそろったが、それを元に施設側が審査する必要があるし所得が判明したのでそれに伴い入居費用も決まるので、それに対して合意を取る手続きもある。ましてや入居に必要なものは施設では分からない。等説明して、妹にはお引き取り願ったとのこと。

そして担当の方は、申し訳なさそうに、息子さんが手続き等をやってくれるとのことで当施設は安心していたのだが、それなのに娘さんが突然の行動をされると施設としては対応が難しく、申し訳ないのですが今回の入居はお断りすることで施設長が判断されました。とのこと。ケアマネさんもいろいろとフォローしてくれて、そこを何とか、とお願いしたのだが決定が変わることはなかった。ただ会話の中で、施設の方ははっきりとは言わないものの、どうも妹の思い込みの激しさや説明等の会話が成り立たないこと、失礼な言動等があり、それを問題視していたようだった。

一旦、ケアマネさんと病院に戻り、病院の指導員とその上司含めて状況確認と、しばしの脱力。このあと母との面会になるのだが、ケアマネさんがまた別の施設を探してくれるということで、母には当方から説明することにし、次の施設は当方で手続きを行い妹には関わらせないことにした。妹には、当方の電話は取らないので、病院の指導員が連絡してくれることになったのだが、できれば今回の件は妹が原因で入居を断られたとを伝えて欲しいとの要望に、指導員は了承してくれた。いつもは温厚な指導員も、さすがに今回の事は思うところがあったのであろう。

母は入居を断られたことに驚きはしたが、落胆以上に妹が何故そんな行動になったのかをしきりに気にしている。それはいくら聞かれても分からないし、その場にはケアマネさんも指導員とその上司も同席していたので、ケアマネさんが次の施設を探してくれる。手続きは当方で行うし、入居に必要なものはこちらで準備する、ということで納得してもらった。ただ後から電話で、今回の件だけではなく昨年のクレームも含めて、これまで妹がなり病院に迷惑をかけていることを伝えておいた。

そして妹には入居を断られたことを指導員が連絡してくれたのだが、妹が原因である、という点については伝えなかったようだ。それは仕方ないと思う。ただ、次の施設は息子さんで手続きと必要なものの手配をするという事を妹に伝えると、妹が突然病院にやってきて、母に自分を選ぶか兄を選ぶかを凄い剣幕で迫ったという。兄は母を施設に入れようとしているしこの病院にも入院させた張本人である。自分はいままでこんなに母のために尽くしているのに、何故、兄に連絡するのか、などと。そこで、ようやく先の施設が入居を断った理由が妹にあった、という話に至り、ようやく妹は引き下がったという。因みに、7年間の入院で妹が母に面会したのはこれが初めてで、病院の精算や必要なものを届けに来てはいたが、母には合わずに帰っていたようだ。

このようなゴタゴタを経て、ケアマネさんが次に見つけてくれた施設へ、ようやく無事、退院と入居が終わった、というわけだ。

(その⑤につづく)

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する