九州のベンチャー企業で、システム屋をやっております。「共創」「サービス」「IT」がテーマです。

随想 無題 (その③)

»

その①の冒頭で宣言した通り、母の退院と老人ホームへの入居が本シリーズで書きたかったことではない。実際このイベントの裏にはずっとトラブルが付きまとっており、それを愚痴りたい、というのが本シリーズの趣旨である。そして、本稿からが本題である。

そのトラブルというのが妹である。

妹は進学と共に家を離れていたが、結婚を機に母の近所に住み始めた。旦那が単身赴任ということもあり、母は何かと援助をしていたようだ。そんなこともあるのか、3年前の母の調子が最も悪かった頃に一度、今後について話をしたことがある。母は公務員だったのでそれなりの年金もあり、わずかだが不動産収入もある。病院もいつまでも居れるわけでもないので、成年後見人をたてて、母の収入で入れる施設を探してはどうかと話をした。しかし妹は頑なに自分が面倒を見ると、と譲らなかった。

理由は今でも自分が面倒を見ているからと言い張るのだが、入院中は完全看護で、妹がやっていることは母から預かった通帳で毎月の病院の精算をすることと、母の依頼で服等の必要なものを病院に届けるくらいである。しかも、施設に入れるというのがよほど気に食わなかったのか、その後は当方との連絡を絶つようになり、母には兄が施設に入れようとしているから連絡するなと釘をさし、挙句にこの病院に入院させたのも兄だ、などと言い始めていた。

時を同じくして今度は母が、お金がないと言い始める。長期の入院で預貯金をすべて使い果たした。もう病院にも居られずどうしてよいか分からない、などと訴える。聞き及ぶ入院費でお金が足りなくなる感じはしない。それなのに、この頃、母からかかってくる電話は「治らない。どうしてよいか分からない。お金がない。妹が良くしてくれる」の繰り返し。

治るも治らないも、これまでも入院して治ったことはないのだから、コロナが明ければ退院してみればよいではないか。お金は年金も不動産収入もあるので、足らんことはないと思うが心配ならば後見人をたててお金の管理をしてもらえばよいのではないか、と毎回、同じやりとり。でもふとある時気になって、「毎回、妹が良くしてくれる、というのは、俺が何もしないという不満?」と聞いてみた。そしたら母は、そう、などとのたまう。まったく!

そんな中で、母は調子を回復させいよいよ退院という状況になるのだが、退院が決まってから実際に退院できるまでに一年以上かかってしまっている。それには理由があってーあと聞きになるのだがーおおよそ以下の状況であったようだ。

  • 主治医の先生が妹に母が退院を望んでいる事。ただ、長期の入院と加齢による物忘れがひどくなっているので介護施設に入った方がよいと説明
  • 妹が家に帰らせたいと伝えたところ、だとしたら妹がどこまでフォローできるか次第と先生が回答
  • 妹は、自分は忙しくそれはできないから、武器が欲しい
  • ということで、再度介護保険の認定を受けてみることに。すると要介護から要支援に下がっていたことが判明。退院できるほど調子が良くなっているので当たり前ではあるが
  • ようやく妹も施設に入ることを承諾し、でも病院ですべてやってくれ、と依頼

この様なやり取りで時間が過ぎていたのだが、加えて妹が介護等級が下がったことと、病気が治らないのに病院が母を追い出そうとしている、とのクレームを市役所にいれていたことが判明。その突飛な行動に病院側も厳戒態勢となり、当方にも病院から連絡が来るようになった。

これらの状況は、連絡をくれる母の担当指導員から聞き及ぶのだが、加えて母が妹への金銭面での支援もしており、それでお金が足りない、といっているようだという事も判明する。病院としても(クレームを入れられるくらい)妹との関係が構築できないので、別のケアマネさんに依頼して退院後の施設探しをしているとも。

そして、そのケアマネさんが、母の金銭的希望も踏まえて入れそうな軽費老人ホームを見つけてくれたのが今年3月。母本人も見学にいって、ここがよい、と言っているので一度見学に行ってもらえないか、との要請をうけて見学に行くことにした。行くさいには、早めに入居の申込が必要で、申込に必要な書類は病院側で準備しているので、っ立ち寄って持って行ってくれ。そして申込書には身元保証人の署名と捺印が必要なので、そこは当方が署名した方が良いだろう、とのこと。妹は母から金銭的援助を受けているので身元保証人にはなれないだろう、との判断。

軽費老人ホームとは比較的自立した低所得者向けの老人福祉施設で、税金で運営されているため入居者の所得に応じて費用が変わるらしい。一通り見学を終えて、申込書類を渡すと少し施設の担当職員の顔が曇った。聞いていた所得に比べて多いですね。この所得だと当初説明していた費用に比べて高くなります。その金額だと、もっと良い施設があると思いますよ。申込書類のなかに母の所得証明が入っていたのだ。

やはり低所得者向けなので、施設備自体も古く部屋も狭くトイレも共同だ。食事はついているので最初に聞いていた費用であれば確かに相応かなとは思われたが、それが2倍近くなると、職員が言われた通り、ちょっと高く感じられる。この日は職員の助言に従って、申込書類を持ち帰ることにした。その足で再度病院によって担当指導員に事の顛末を説明。ケアマネさんと相談して別の施設を探してくれることになった。

その帰りしな、珍しく妹から架電。施設見学に行ったのか?と問われたので、言ってきたと答えると、良いところだったろ?その一言にとても違和感を覚える。本当に良いところなのか?確かに費用はとても安いので、相応かと思いはするが、なんせ古くて狭い。母は所得からするともう少し設備の整ったところに入れるのだが、妹への金銭援助をしているがためにお金がないと思い、なるべく安い施設を希望しているのではないのか。それを金銭援助を受けている妹が、良いことろという?

とてもモヤモヤしたが、母が妹に援助するのは勝手なので、その時は何も言わず、ただ所得があるので費用が高くなって他を探してみることになった、とだけ伝えて電話を切った。妹は不満そうでいろいろと言っていたが。

(その④に続く)

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する