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収斂進化

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通勤時、前に止まっていたアクアを眺めていて、ふと、最近のアクアは面白くないな、と思ってしまった。そう思ったら、他の車を見渡してみても、どの車も代り映えしないと感じてしまう。当然、色や車種の違いはあるのだが、デザイン的にはどれも同じに見えてしまう。

特に車好きという訳ではないのだが、こだわりがないからこそか、昔はbBやキューブ、プリウスなどデザインで見分けがつく車がいくつかあった。アクアもその一つだ。それぞれに何らかの個性があるのだ。

それが代を重ねる毎に個性がなくなっていく。例えば初代アクアは丸いテールライトが特徴だったのに、最近は丸くない。だから前に止まっていたアクアをアクアと気づかなかった。

ところで以前、名古屋出張の余った時間に後輩とあいち航空ミュージアムを観に行った。そこには、飛行機の黎明期から時代ごとの模型が展示されているのだが、そこで漏らした後輩の一言が「最近の飛行機はどれも似たり寄ったり」。確かに昔の飛行機はいろいろな形をしている。翼や胴体が複数あったり。

恐らくこれらは、収斂進化だ。サメやイルカのように異なる系統であっても同じ環境に適応していくなかで、似たような形態に進化してゆく。おそらく生物だけではなく工業製品でもこの進化が起こる。当然、工業製品は遺伝子を持っておらず自己増殖するわけではないが、製造時に必要な設計書は設計者を介して次世代へ継承されている。

生物は環境に適用した種が生き残る。環境への適用とは、その環境下で最も効率の良い形質をもっている、という事でもある。そういった意味で言うと、工業製品も同じことで、良い設計とはもっとも効率のよい仕様を決めることでもある。

例えば乗り物であるならば、燃費効率がひとつの設計課題になる。燃費効率を下げる阻害要因は空気など摩擦抵抗。この阻害要因を如何に排除するかを突き詰めてゆくと、その形状はどれも似通ってくるはず。これは、収斂進化と言ってよいのではないだろうか。

生物は有性生殖や遺伝時のエラーで、形状の異なる個体が生まれる。そして環境に適用しない個体は淘汰され、より適応した個体が集まり進化を繰り返してきた。実は工業製品も、黎明期には様々な形状の製品が試作され、多くが淘汰される中で、市場に受け入れらてたものだけが生き残り、代を重ねることができる。でも、代を重ねる中で収斂進化を起こし、市場の多くを占めるものはみな同じような形状になるのではないだろうか。生物ほど膨大な量と時間をかけているわけではないが、工業製品も進化する。

これがアクアが面白くなくなった理由。市場に出す際は関心を持たれる必要があるので個性的な恰好をしているが、いったん受け入れられて代を重ねると、収斂進化を起こし面白くなくなる。

通勤の渋滞暇つぶしに考えた説。

しらんけど。

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