攻撃に対して「ハックされにくい人間」に

今日は晴れていますか?「曇りの日チェック」

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昨日、私は、サイバー攻撃が狙うのは私たちの知識不足だけではなく、そのときの状態でもあると書いた。

疲れている。
焦っている。
注意が散っている。
一人で抱え込んでいる。

こうしたとき、私たちの判断には、少しずつ雲がかかる。

私は、自分の判断が曇りやすい状態にないかを確かめることを、「曇りの日チェック」と呼んでいる。

何かをクリックする前に。
急な依頼に返信する前に。
送金や情報入力をする前に。
重要な判断を下す前に。

ほんの少しだけ、自分に問いかける。

「今日は疲れていないか」
「いま焦っていないか」
「急いで決めるよう促されていないか」
「確認する余裕を失っていないか」
「一人で決めようとしていないか」
「信じたい、助けたいという気持ちが、判断を急がせていないか」

この問いの目的は、自分を疑うことでも、弱さを責めることでもない。
大切なのは、自分がいま、いつもと同じ判断条件にいないかもしれないと気づくことである。

もし一つでも気になるものがあれば、私はいつもより少し長く立ち止まるようにしている。

別の経路で確認する。
公式の情報を調べる。
同僚や専門部署に相談する。
可能であれば、判断を少し先に延ばす。

ここで重要なのは、「曇っていること」自体は悪いことではない、という点である。
人には誰にでも、よく眠れなかった日がある。仕事が重なる日もあれば、心配事を抱えている日もある。いつでも同じ状態で判断できる人はいない。

だからこそ必要なのは、判断が曇っている自分を責めることではなく、今日は少しいつもと違うと認識することである。
その認識があれば、人は無理に平常時と同じ速さで決めようとするのではなく、確認し、相談し、保留するという行動を取りやすくなる。

そして、この問題は個人の自己管理だけで終わるものでもない。
組織にもまた、曇りの日を前提とした環境が必要である。

忙しいときでも確認できること。
迷ったときに相談できること。
「いったん止めます」と言えること。
間違いを恐れず報告できること。

人に常に晴れた判断を求めるのではなく、曇りの日にも安全に判断できる仕組みをつくること
それこそが、人間中心のサイバーセキュリティにとって重要なのではないだろうか。

今日のあなたの判断は、晴れているだろうか。
それとも、少し曇っているだろうか。

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