第227回 味方をつくるということ
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
現在、出版準備を進めている私の2冊目の本ですが、出版も近づいてきていることから、ここの所いろいろと動きが出てきました。そこで、今回は出版の近況と出版にかかわることで思うことを書きたいと思います。
■出版の近況
現在、ある出版社さんから初心者向けのプログラミング本の執筆を行っています。正確にいえば、すでに執筆はすべて終了しており、現在は著者校正の段階に入っています。今後、著者校正は3回行う予定で、概ね9月末~10月初めには終了し、そこから印刷所に回し本の印刷を始めることになっているそうです。そのため、出版の時期が10月中旬~下旬にかけての線が濃厚になってきました。そのため、恐らく来週くらいから具体的な本のお話ができるようになってくるのではないかと思っています。
■著者と編集者の関係
本屋さんで売られている本にはすべて著者の名前が入っています。そのため、読者目線でみれば、その本を書き上げたのは著者だと思います。これは間違いではありませんが、実際には著者がすべての原稿を仕上げているケースは企画出版(商業出版)であるかぎり、ほぼ100%ないと思います。実際には担当される編集者さんのリライト(書き直し)が多かれ少なかれ入っています。
今回、私の本も編集者さんによるリライトが入っています。しかし、出版社の編集者さんはIT系に詳しくないため、今回の本は出版社の編集者さん、そしてIT系の編集者さんとの2段構えでリライトをすることになりました。最初は出版社の編集者さん、IT系の編集者さん、私の3人で作業を進めていたのですが、そのうち、内容がプログラミングに特化してきたため、私が執筆した内容をまずIT系の編集者さんがリライトし、それを出版社の編集者さんがリライトする形で作業が進むように変わりました。そうなると、自然と私はIT系の編集者さんと会話をする機会が増えてきました。
これまでのコラムでもお話ししていますが、今回の本はかなりの紆余曲折で原稿を書いています。最初は想定された量の3倍近い原稿を書いてしまい、その後にそれを削り取って1/3以下の文字数まで減らしました。その都度、IT系の編集者さんにはリライトしていただいているのですが、実は、最後の最後で再び原稿の書き直しが発生してしまいました。
それは、出版社の編集者さんが原稿を読まれたとき、内容が難し過ぎるとの感想があったからです。もうすでに原稿の締め切りが1週間を切っている中での話だったので、正直この感想が出たときにはかなり焦りました。しかし、著者として考えるならば、この本はIT系に詳しくない方が読まれても「わかる」ことを想定して書いてあるつもりなので、難しいという感想がある以上、絶対に書き直さなければなりません。
そこで、これまで書いてきた原稿をいったんゼロベースにして、「わかる」とはどういうことかをIT系の編集者さんと徹底的に話し合いました。その結果、私と出版社の編集者さんとの間にある「わかる」という意味が違っていたことに(今更ながら)気づきました。そこで、このズレを出版社の編集者さんに確認したところ、「まさにその通り! 」との言葉がありました。そこで、この趣旨に沿って原稿の書き直し、再構成を行い、何とか締め切りまでにすべての原稿を書き終えることができました。
このとき、IT系の編集者さんは私の考えをうまく拾っていただいたり、考えを広げていただいたりといろいろ配慮していただきました。また、私が書き直した原稿を徹夜でリライトしていただいたりと本当に頭の下がる思いでした。
■味方をつくるということ
私はこのIT系の編集者さんとは数年来のお付き合いをさせていただいておりますが、とても信頼させていただいております。一緒に仕事をさせていただいて安心できる人だと思っていますし、全力で仕事ができる人だと思っています。向こうもそう思っていただいているのではないかと(勝手に)思っています。いうなれば、この方は私の味方です。(もちろん、出版社の編集者さんも私が全幅の信頼を寄せさせていただいている味方です)
改めて感じたのですが、仕事をする上でこういった味方は絶対に必要だなぁと思いました。このお二人の編集者さんがおられなければ今回の出版の話はなかったですし、この二人がおられたからこそ、私は自信をもって本を出版させていただくことができるのだと思っています。そして、この出版は私にとっての一つのキャリアになると思っています。そのように考えると、キャリアをつくるということは、どれだけ自分の味方をつくれるかということなのかもしれません。
それでは、どうすれば味方をつくることができるのか? 結局のところ、それはその人の根っこの部分ではないかと思います。7つの習慣的にいえば、人格と個性でいうところの「人格」のことだと思います。人格とはその人の基になる考え方、モノの見方、価値観といったモノですが、こういった「人格」を育てていくことが、自然と味方をつくっていくことに繋がっているのかもしれませんね。私もこれから、もっと自分の人格を磨いていきたいと思います