第127回 空いた時間の使い方
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
仕事にせよ、学業にせよ日々忙しくしている人は多くおられます。一応、私もお陰さまで毎日忙しく過ごさせてもらっていますが、先日ちょっと仕事が早く終わり少し時間が空いたことがありました。今回は、こんな「空いた時間の使い方」について考えてみたいと思います。
■時間が空いたなぁ…何しよう?
その日はキャリアに関する勉強会を行った日でした。しかし、当日の参加者に急きょキャンセルが発生したため、予定していた時間より少し早く終わってしまいました。そのとき、このまま家に帰ろうかとも思ったのですが、せっかく空いた時間なので、どうせなら有意義に使おうと思いました。ところが、しばらく考えてみたのですが…、
何をしたらよいか、さっぱり分からない(汗)
今までこうやって時間が空いたときにはとっとと家に帰るようにしていたので、いざ違う行動を取ろうとしたとき、私の中で何をしたらよいか分からなくなっていたのです。何をしたらよいか分からないということは、私の人生の中で仕事以外に「やりたいことがない」ともいえますし、仕事以外に「やりたいことがみつけられていない」ともいえます。これをよくいえば「仕事の鬼」と呼べるのかもしれませんが、悪くいえば単なる「仕事バカ」です。
このことに気づいたとき、結構ショックを受けました。改めて自分のことを思い返してみると、私は仕事のことにのめり込み過ぎたあまり、仕事以外について考えることを止めてしまっていたのです。正に仕事バ仕事人間です。だから、いざ自分の時間ができたとき、やりたいことがみつけられなかったのだと思います。
■で、何をしたのか?
ただ、何をしたらよいか分からないなりにも、そのとき私の頭には3つの選択肢が浮かびました。
- (これまでと同じで)とっとと家に帰る
- 別の仕事をする
- (何をしたらよいか分からないので)何もしない
「とっとと家に帰る」は最初の目的から外れているので除外。「別の仕事をする」のも仕事にのめり込んでいる感じがしていたので、これも除外。そうすると消去法で「何もしない」しかありませんでした。
「何もしない」ことが私にとって有意義な時間の使い方になるとは思えませんでしたが、どうせ予定外に空いた時間なので無駄に過ごしてもいいやと思い、駅の椅子に座ってボーっとすることにしました。実は私はボーっとすることが得意で、ほっとくと30分でも1時間でもボーっとして、その間何も考えず頭をからっぽにしておくことができます。
「まぁ、こういう時間の使い方もアリかな」と思い、頭のスイッチを切ってボーっとし始めました。そうして15分ほど経った頃に、ふと「どっかに行こう! 」という想いが湧き起こり、急に目の前の電車に飛び乗りました!
何故このような衝動にかられたのかは今でも分かりませんが、そのときは普段行かないような駅に行ってみたいと強烈に思ったのです。そうして、今まで一度も行ったことのない駅で降りました。まさにリアル「ぶらり途中下車の旅」です!
そうして、全く知らない駅の改札を出て、駅の周りをブラブラ歩き出しました。駅前の商店街を通り、住宅街を抜け、公園を通る。ルートも決めていなければ、行き先も決めていないので、ただブラブラ歩くだけ。しかし、これが実に楽しい♪ その街には普段なら気づかないモノ、新しい発見などがたくさんあったのです。そうして、気づいたらあっという間に1時間経っていました。しかも、何故か心も身体もかなりリフレッシュしていたのです。その時、
「あぁ、こういう時間の使い方って大事だなぁ」
と心底感じました。
■時間の使い方は人それぞれ
今回のことで思ったのですが、結局のところ、時間の使い方に決まりはないように思います。空いた時間だからこそ有意義に使うことも一つの考え方ですし、空いた時間だからこそ無駄に使うのも一つの考え方で、どちらが正解かということはないように思います。
勿論、予めやろうと思っていたことを空いた時間を使ってやっていくことは大変有意義なことだと思います。しかし、無駄だと思っていても、今回の私の行動のようにそこから気づきや癒しを得ることがあるかもしれませんし、新たな発見に繋がるこがあるかもしれません。寧ろ、こういった空いた時間にこそ、普段の自分なら決してやらないことや無駄と思える予想外のことを、積極的にやってみるのもアリではないのかなと思いました。
とりあえず、今週から「ぶらり途中下車の旅」を毎週みようと思います!