コラムニスト応用
◆入門ときたら応用だろ!!
世の中には数々の「入門書」が発売されています。
その入門書にはたいてい、対となって「応用」なるものが発売されていますね。
というわけですので、年末に書いたコラム「コラムニスト入門」にも実は「応用」が存在します。
今回は「コラムニスト応用」ということで、コラムニストになってしまった後にやってくる問題対処法(応用編)を紹介します。なお、この「応用」については、医療や科学などの根拠はありませんので、ご注意ください。
◆「ネタ切れ」という問題を解消する
コラムニストが共通して抱えている問題があります。察しがつくかと思われますが、「ネタ切れ」です。
特にこの問題は「コラムタイトルを具体的に書きすぎている人」または「道を曲がることができない人」に多く見られます。
コラムタイトルをかっちり決めすぎていると、「その題材以外で書くのは反則ではないのか?」と思い、書くことがだんだん難かしくなっていきます。
そこに「道を曲がることができない」という生真面目な性格がプラスされたとしたら、なにも書けなくなります。そして「ネタ切れして、もうなにも書けない」という事態に。
これらを解消するためにはどうすればいいのか。
まずは「道を曲がることを許すこと」です。まぁ、コラムタイトルと多少ずれてもいいじゃないか、ぐらいに構えたほうがいいでしょう。たまにコラムタイトルとリンクすることを書いておけば大丈夫です。
また、これからコラムニストになろう! と思っている方は、コラムタイトルをかっちり決めすぎないことをお勧めします。
まぁ、あまり曲がりすぎて趣旨が分からなくなっている、わたしのような駄目コラムニストも存在しますが、「ま、いいじゃないか!」と開きなおることが大切です。その代わり、内容はしっかりと書いています。
いつもいつもが真剣勝負で書かせてもらっています。これは本当です。
◆それでもネタ切れは起こるのだ!
書きたいネタはある、けど……まとまらない。
本当に、書くことがなくなった。
そういうことは、文章を定期的に書くうえでよくあることです。
身近なところに「ネタ」が存在しない場合はどうすればいいのか……わたしなりの解消法をご紹介します。
1.ガジェットを購入する
新しく発売される電化製品を何か買ってみましょう。これだけで1つのコラムが出来上がります。
「なぜ買おうと思ったのか」という動機から始まり、手順や選び方など書いていくだけであっという間にコラムは完成。
ネタに困ったらなにか買ってみることをお勧めします。
とはいえ、お金は有限のものなので、買わずとも電器屋さんで少し触ってみて、使用感を書くのもよいかと思います。
2.勉強会やセミナーに行く
かなり手っ取り早いネタ切れ解消法です。1つの勉強会に参加してレポートを書こうと思ったら、1回のコラムの文章量では足りないことが多々あります。なので、コラムのタイトルの横に(1)などを付加して「連載」という形にします。これだけで2回分、3回分のネタになります(わたしは5回も引っ張った経験がありますが)。
3.仕事にフィルターをかける
生活の3分の1ぐらいは仕事の時間だと思います。その仕事の時間を有効活用してネタを作り出しましょう。
職場をよく見てください。意識して仕事していると、ふと「あれ? これってネタになるんじゃない?」という出来事が起きたりします。
それは、会話であったり、メールの内容であったり、自分が書いているプログラムだったり……さまざまです。
わたしはこれでネタ出しをしていることが多いです。個人的にはこのフィルターを「コラムニストネタフィルター」と勝手に命名しています。
以前、コラム「美しいコードに鼻血をふいてもいいですか?」で、先輩のライブコーディングが格好いいということを書きましたが、「コラムニストネタフィルター」がかかっていなければ、先輩のライブコーディングに萌えることはなかったかと思います。
周囲の出来事を注意深く見る。少し脚色して意味を考えてみる。
これだけでもずいぶんと違ってきます。
4.他の人のコラムからネタを奪う
他の人のコラムを読み、そこから自分なりの考えを発展させて書くというものです。
他のコラムニストとの接点にもなるので、ある種のスピンオフのような感覚です。
5.いざというときの編集部
上記方法を実践してみても、「だめだー!!」という場合には編集部に相談してみましょう。きっとすばらしいネタを提供してくださるはずです(という、編集部に対する無駄なハードル上げ)。
◆敏感力と鈍感力
コラムニストを続けていると、こういうように「ネタ探し」を始めてしまうため、周囲の出来事に敏感になっていきます。
これは、とても良いことです。この力を応用して仕事に取り掛かれば、現在の仕事で問題になっていることが分かります。
物事を深く考えること、そして文章としてまとめることで、問題が明確となるのです。
問題が明確になったら、自分の立場を考え職場の問題解消に生かしてみてはいかがでしょうか。
しかし、物事を考察し、まとめるには時間と道具が必要になります。ここで、鈍感力が身に付きます。
あまりよくないことですが、時間に鈍感になります。時間の経過を忘れてコラムに臨んでいると特に。
道具に関しても、「あー、これはコラムのネタ出しに便利かな?」とおもってノートやペンを無意味にたくさん購入してみたり。
どんどん鈍感になります。
わたしの場合ですが、東京に引っ越してきてからはコラムを書くのは喫茶店でやっているので、店員さんが何回もお茶を出してくれることに気が付かないことが多いですね。
早く帰れ! という視線に鈍感になります(もちろん、お店に迷惑がかかるので、よい頃合いにコーヒーを追加するのですが)。
◆「休みがないのはつらくないですか?」「好きですからね」
わたしは去年の転職の際、自分のやっているコミュニティ活動を全部転職先に言いました。
そのおかげで、コラムに下手なことは書けなくなったのですが……(笑)。
周囲の方が「読んでますよ!」や「がんばって!」と言ってくださいます。それと同時に聞かれるのが「仕事していて、1人暮らしで、いったいいつコラムを書いているんですか?」ということです。
正直に答えますと「だいたい土日」です。土日の休みを削って書いています。そう答えるとたいていは
「それは、つらくないですか? お金もらってないんでしょ?」と続きます。
「わたしは文章を書くことと、自分の考えをまとめることが好きですからね」
こうやって笑顔でいえるのも、コラムニスト応用ですね。
わたしは小さいころからとにかく文章を書くのが好きでした。こうやって、いろいろな人から読んでもらえる場所で書ける機会があるだけで、とてもありがたいことなのです。
エンジニアライフのコラムニストになって、笑顔で「文章を書くのは楽しいですよ」って言えるようになること。
これが、コラムニストになってから得られる最大の精神活性化の「応用」ではないでしょうか。
◆最後に
入門編のときは少し勢いがついて文体が硬かったので、こちらを読まれた方は「別の人が書いているんじゃないか」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
コメント
フィクションを書いたほうがウケがいいみたいなんで、TVドラマをパクッて主人公の職業をエンジニアにすればいいんじゃないでしょうか?
コラムニスト全員でフィクションを書いて、最後に
「この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。」
と記載しましょう(笑)
ONEOUTS
みながわさん。
>フィクションを書いたほうがウケがいいみたいなんで、
これはコラムニストの方々に対して、すごく失礼だと思いませんか?
このフィクションというのは、リーベルGさんのコラムのことだと思うので、そちらのコメントに書かせていただきました。
森姫さん、コラムの内容と関係のないコメントで申し訳ありません。
Anubis
>4.他の人のコラムからネタを奪う
そうですか。早速実行させて頂きます☆