生き方が器用とか、ろくなもんじゃねぇと叫ぶ
◆退職話の前に小噺
約1年ぶりに登場しました。もりひめです。このごろ寒くなってきました。風邪などひいていませんか? 風邪をひいたときには、3つの首「首」「手首」「足首」を冷やさず、体を温めましょう。
余談ですが、私は風邪をひいたら、しょうがをすりおろしてうどんにかけて食べています。それはもう、恐ろしいほど、しょうがをかけます。限界や加減を知らない女です。
◆退職しました、主に体が悪くて
さて本日の本題ですが、夏の終わりに会社を退職しました。よく言われる「音楽性の違い」ではありません。そして、寿のようなこともなく、実家の家業を継ぐというわけでもありません。ただ、簡単に体を壊してしまったからです。
どのぐらい壊してしまったのかというと、精神的にではなくて肉体の方が悲鳴を上げるほどです。自己管理能力のなさがつもりつもって壊してしまったのでしょうが、個人的には「自分をだましてきたバチが当たったのかな?」と思いました。疲れていても「大丈夫、大丈夫」「まだ動けるから大丈夫」とごまかしてきた人生のバチが今ごろになって当たってしまった。そんな感覚です。
◆現実を直視できないココロ
1年ぐらい前からでしょうか、体が悪くなってきていました。思うように体が動かなくなりましたが、「気のせい、気のせい」とごまかして働いていました。年明けにその「気のせい」をごまかせないほどに悪化してしまいました。
さすがに「気のせい」とはいえないほどになってしまっていたのですが、それでも「大丈夫、まだいける」といろいろな療法で少しずつ回復させていきました。
そんな姿を見てなのか、周りの人が止めてくださって、今の状況に至ります。誰から見ても、回復スピードよりは消費スピードの方が大きかったのです。
ただ、「しばらく休んだ方がいいよ」という言葉は私にとっては「まあ、お前はここまでのエンジニアだ」といわれたような感覚でした。自分からではない第三者から、それもたくさんの人からそれを聞かされるのはつらいことでした。
相手は自分の体のことを思っていってくれているのは十分に分かるのですが(本当に言ってくれる人は純粋に自分のことを心配してくださっているのは分かります。これは本当)、誰から見ても休養が必要なぐらいということは誰から見ても戦力外ということです。
もがけば、もがくほど「休め」といわれるというのは本当につらいことです。回復のスピードがついていけない自分を見れば見るほど、「すべてにおいて限界」と感じました。おそらくもう同じように動くことはできないだろう、という限界。
動けないなら、私はもうエンジニアとして再起できないのだろうか。
退職した後にいろんな方から「人生で必要な休みのときなんだよ」と励ましていただいたのですが、その言葉も素直に受け入れられませんでした。受け入れられなかったのは、おそらく、休んでいることや他の仕事をしている自分がまったく想像できなかったからだと思います。
遠い昔に「私は絶対にエンジニアになる!」と決めてから勉強をしていて、いちず過ぎるといえば聞こえはいいのですが、恥ずかしいことに「エンジニア以外の自分」のことは考えていませんでした。
エンジニアとしてもう生きていけないかもしれない、可能性はゼロではないけど生きていけない可能性は高くなっている。他の道をまったく考えてなかった自分の愚かさですが、考えても過去にもどって生き方を修正できるわけではないのです。
時間軸は戻せない、道は消すことができない。そんな現実を見るのが苦痛でしょうがなかったです。
体を壊す前は、「どこまで仕事ができるだろう」「自分はどこまで成長できるだろう」「どんな技術を使えるようになるのだろう」と、たくさんの明るい未来を想像して、ワクワクしていました。技術以外のことでも、社会人としてどれだけ自分は成長できるだろうか、と。
◆楽な道なんて、ろくなもんじゃねぇ!!
「あなたにはあなたに適した職業がある。その道を探してそちらへ行きなさい」
この言葉をたくさんの方からいただきました。
遠まわしに、「エンジニアには向いてない」と言われているのでつらいです。えぇ、本当につらいです。
自分よりコードが書ける人やスマートな発想ができる人なんてたくさんいます。むしろ、自分なんてそういう人から見れば足元にも及ばないどころか姿を拝見することもかなわないぐらいです。
ただ、たくさんの人に打ちのめされても自分の過去は消えないことは確かです。いまだに、「エンジニアを辞めよう」とは思えず、なんらかの形でいいのでお金を得る手段として「エンジニア」を選びたいです。
自分でも不器用で効率の悪い生き方だなぁと思うのですが。
でも、遠い昔に「エンジニアになる! 私はそれで生きていく!!」と言った自分を否定することだけはしたくない。変なこだわりかもしれませんが、働く手段としてお金を稼ぐ手段として「エンジニア」というこだわりをなくしてしまったら自分は終わりだと思います。
◆武器と体力を作る
とはいえ、エンジニアといってもコードを書くだけや書類をつくることだけが仕事ではないので、自分が生きていく手段としてエンジニアとしての武器が何であるのかはしっかり決めておかないといけないのかな、とは思います。
自分の中でどの部分が譲れるものなのか、どの部分だけは絶対に譲りたくないのかということを考えてその上で自分ができること、できないことを決めていく。
この作業はできる限りやりたくないのですが(自分の暗黒シーンを見つめることになるので)、ここは今が戦いどきではないだろうかと切り替えて認めていきます。
ともあれ、まずは30代なりの体に戻さないといけないので療養が先なんですが、家でもくもくと考えごとをしているだけというのは本当に気力がなくなっていきます。気がめいったら散歩や、バッティングセンターでボールを打ってます。
それにしても、私という存在は本当に不器用で効率悪くて救いようがなくて、それでもなんだか憎めないような気がすると感じます。
自分で「自分って本当に(いい意味で)バカだなー」と笑いながら「まぁ、しょうがないか」と。こんなみっともない姿を世の中にさらしながらも生きていく。
そのみっともない姿がほんの少しでも誰かの笑顔やエネルギーになればいいかなーと思いながらこのコラムを提出します。
コメント
yomi
森姫さん、お久しぶりです。
いつも森姫さんのパワーのあるコラムに力を頂いていました。
最近は書かれていなかったので、もう書かないのかな~と思っていたのですが、また、読めるのが嬉しいです。
いつも力を下さっていた森姫さんだから、感謝を込めて書きます。
森姫さんは色々な事を考えてすごくがむしゃらに走っているイメージを私は持っていました。
優秀な人がこんなにがむしゃらに走ってるんだもんな、凄いな~と・・・
私は、エンジニアとしては、日々のプロジェクトもなかなか決まらない、下の人間ですが、上にいる人も下の人も抱えているの悩みや焦燥感(の様な感覚)は似たものなのですね。
レベルが違うだけなんだ・・・
森姫さんには、なかなか、難しい事かも知れないけど、少し力を抜いて仕事するのもいいと私は、思います。
できる事、できない事をはっきりして、頑張ろうって今の姿勢を大切にしていれば、行動にも表れていると思うから、皆さんフォローしてくれると思います。
現に今まで休みなさいと言った人を含めて、森姫さんを大事に思ってくれていたのではないでしょうか?
そういう人たちにお返しが出来るように毎日を生きていく事も大事だと思います。
と、コラムを読んでた私には、もう、こんな事を書かなくても森姫さんは解っているだろうと思っていますが(^^;)
ちょっと、まとまりが無くなってしまいました。すみません。
さて、さて、今日は、IT祭りですよっ
私は現在、待機中の身ですが皆さんのパワーをもらいに今から、青海に向けてGOなのです(^^)
森姫さんの、エンジニア復帰期待してます。ではでは~
TokyoCowboy
はじめまして森姫さん
体を壊すまで仕事をしてしまうエンジニア…
他人ごとではありません、私はプログラマではありませんが
無線系エンジニアをかれこれ30年近く続けてきました。
メーカーに新卒で入り徹夜終電休みなしなどの勤務を経てリストラされ
派遣エンジニアになり、今日に至っております。
大学時代の友人の中には同じようにメーカーで終電近くまで働き続けた
あげく、ある朝起きたら立ち上がれず、弟に肩を貸してもらいながら
病院に行ったら「膵臓炎」でその場で入院、3か月の入院生活になった奴も
いるので体を壊さなかった私などは恵まれているのかもしれません。
でも、でもですよ、そうなる前に勇気をもって休みましょうよ!
知識と経験、少し休んだってなくなるものではないはず、焦りがちな時では
ありますが健康でこそ仕事のパフォーマンスも出せるはず、
今は心と体に力を蓄える時期、健康を取り戻してまたバリバリ働き始める
日が来ることをお祈りしています。
erika
森姫さん、こんにちは
森姫さんよりちょっと上の世代の元エンジニアです(現在はマネジャーやってます)
毎日お仕事お疲れ様でした。
女性のエンジニアの多くが、30代で体を壊してしまいます。
私もお休みした時期がありますし、体調を悪くした同僚、後輩、たくさん見てきました。
なので、自分だけがみっともない、なんて思わなくても大丈夫ですよ。
散歩やバッティングセンターに行っているのなら、歩数や距離、打率などをexcelに記録することをお勧めします。
自分の好きなアプリを作ってみるのも良いかと。
会社に縛られない立場になったのを活かして、「趣味のエンジニアライフ」を送ってみてはいかがでしょう。
そうしたら、きっと、趣味をお金に変えたくなります。
では☆
IT業界のどこかでお会いできることを楽しみにしています♪
な-R
いつも楽しみに拝見しておりました。
まずは、本当にお疲れ様です。
可能であれば、いつかお会いしてみたいと思います。
そして、何らかの形であなたが立ち上がるときに、力になれるとしたら本望だとも。
ゆっくり歩き出したくなったら、是非、声をかけてくださいね!