地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

環境を変えるよりも外へ目を向ける

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 環境が人を作るのではなく人が環境を作る、実際の言葉は違いますがそれに近い意味合いの言葉が多く見受けられます。環境を要因として人が作られていくのではなく、その環境は人が作ったものだからなのですが、私の個人的な考えとしては、それだけではなくもっと違う面もあるのかな、と感じています。

 例えば、今自分が働いている環境というのは、少なくとも自分が選んだ仕事にちなんだものですので、人が環境を作り出したと言うのはそれほど外れてもいません。しかし、コミュニティなどの世界となると、自分が立ち上げた場合はまだしも、既に出来上がっているコミュニティに参加した場合など、他人が作り出した環境というケースがあります。きっかけは異なりますが、どちらの環境も自分自身に影響を大きく与えている点では同じです。そしてそれぞれの環境には多くの人が集まり、良いにしろ悪いにしろ自分に対して様々な影響が何かしら発生してきます。

 この集まる多くの人々、という点が私の中で少々気になる部分になります。というのも、ある環境に集まる人々というのは同じ性質、もしくは近い性質をもった人が多数を占めるようになるのではないか、と感じることが多いからです。IT 業界で言えば、何らかの形で IT に興味を持っている人が多く集まるのは当然の話です。また、一つの会社として考えると、ある程度似た思想や技術力の人たちが多く集まるというのも、それほど外れてはいません。

 そのような環境を自分で選択した、という場合もあるでしょうし、何も意識せずに選択したらこのような環境だった、という事も普通にあります。しかし入り口は違ったかもしれませんが、その環境で多くの時間を過ごすことは、どちらの入り口であっても同じように自分に何かしらの影響を与えていることにも繋がっていきます。

 しかし同じような性質の人から受け取れる影響には、恐らく限りがあります。そのため、長年同じ環境に身を置いておくと、非常にぬるま湯感を感じてしまうのではないでしょうか。長い間続けられているコミュニティもそうした傾向に陥りやすいので、あながち外れてはいないと考えています。現状の環境に不満を持ち、自分がこの環境を変えてやる、と意気込むのもよく聞く話ですが、もし本当に環境を変える力の持ち主であるなら、思うだけではなく既に何らかの行動に移しているのが自然です。

 仮に自分の力で今いる環境に変化を与える事ができるのであれば、そういったぬるま湯な環境となるのを防ぐことはできるのかもしれません。ですが、そのような事を実践できる人は非常に稀です。そうであるならば、採れる選択肢は「その環境から離れる」というものになります。そうする事が、最も自分に良い影響を与える可能性が高いと思えます。現実がそうなっていないのであれば、自分で環境を変えるのではなく、違う環境を体験できるよう行動していくのがよいのだとも考えられます。

 勿論一つの環境で長く続けることが、悪い事ではありません。私が言いたいのは、違う環境に身を置くことも必要、という点です。別に一つの環境に固執しなくてはならない理由など、どこにもありません。固執するよりは多くの環境に触れることが非常に重要なのではないか、と考えられます。多くの異なる環境を目にして感じることは、最も効率よく自分が成長する糧となります。一つの環境に固執することは、メリットよりもデメリットが多くなってきているのが、今のご時世だと感じています。何か今の環境に不満を感じるような時は、新しい今と違う環境を求めるというのも、良い手の一つだと思います。不満を抱え込み続けるだけでは、何もいい事はありません。新しい環境を知ることは、その不満を解消させるかもしれない一つの方法だと思います。

 環境は、同じような人を集めてしまう要素があります。一つの環境にこだわるだけでは、同じような人が集まる環境を打破できないことが往々にしてあります。それならば、新しい環境を求めることが自分のためになりやすいのではないか、私はそう思います。

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