いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

20年後のエンジニア

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▪️⚪︎⚪︎年後の未来はこうなる! → いや、かわんねーよ。

 テレビやネットなどでよくこんな予想を聞くことがある。IT系の情報漁っていてもそういう情報は腐るほど耳に入る。その中でも、「〜という技術が生活を便利にします!」とか、「〜というサービスが今後発展する。」なんて話がよく出てくる。

 最近で言えば、Windows 10 のリリースとか、新型のMacがリリースされるとかそういったものだ。確かに楽しみではあるんだが、なんか誇張されてる感が拭えない。ITが普及して便利にはなったが、バカが増えた気がする。色々便利になった分、人間が堕落して考えなくなった。差し引きで考えると何も変わらない。むしろ実質退化してるようにも思う。

▪️現代の未来予想に決定的に足りないもの

 テレビやネットでやってる未来予想はあてにならない。大概、お金が絡んでいるからだ。我が社の商品や技術が普及すれば、こんな素晴らしいことがあります!とか、新しいサービス始めました!素晴らしい未来のためにみんなで使いましょう!みたいな類のものばかりだ。

 ニュースにしても不安を煽る話題ばかりだ。世の中では、地道に頑張ってたり素晴らしい活動をしてる人だってたくさんいる。こういう人を隠蔽してるんじゃないか?と思うほど取りざたされない。

 これから世の中どうなっていく?という話をすると、ビジネスの都合で捻じ曲げれられたビジョンか、ニュースに煽られて不安いっぱいのビジョンしか出てこない。普通に生活してたら入ってくる情報は偏ったものばかりになる。多分、その影響だと思う。

▪️エンジニアは滅びない

 最近エンジニアライフを見ていて思うのが、将来を不安に思うエンジニアが多いということだ。率直に言うと、テレビやらネットの情報に煽られているように思う。そういう人たちに言いたい。全く心配は無いと。人類が半導体を生産できなくなるレベルで打撃を受けない限り、そこにIT系エンジニアの活躍の場所は存在し続ける。

 まぁ、人類が半導体を生産できなくなるレベルの打撃を受けるという予想も、あるにはある。そうなったとしても、ITどころではなくなるので実質悩むことはないだろう。山に登って小松菜でも育ててれば問題無い。むしろ色々なしがらみから解放されて幸福度は増すかもしれない。

 今、日本では少子化が進んでいる。しかもエンジニアを育てていない。年金もそろそろ底を尽きるだろう。こういう条件が揃っているので、多分私たちの世代に定年はないだろう。なので、一生エンジニアとして活躍する場はあり続けると思う。

 海外に仕事を奪われる?いや、空洞化した仕事なんてくれてやれ。いくらやっても幸福を生むようなものじゃないので、そのうち無意味さに気づいて誰もやらなくなるだろう。自分たちの食うものを自分たちで確保して、仕事なんて余力でやってりゃいいんだ。

▪️無茶な仕事は解消されるか

 ここに関しても私は楽天的に見ている。現代の日本人の仕事というのは、圧倒的に低い能力で凄まじく効率の悪い仕事をやっている。このままいくといつか限界を迎えて崩壊するだろう。大手のSIerなんかもバシバシ潰れると思う。

 現代の仕事というやつは異常だ。異様なほど無茶ばかりするので人格の崩壊をきたす。いずれ社会的な大混乱を巻き起こすんじゃないかと予想している。ただ、人間はそんなにバカでもない。大混乱が起きれば、問題を見直してまともな働き方にシフトするだろう。私はそこに期待している。

 現代人はビジネスにうつつを抜かしているが、本来やるべき仕事は手付かずで放置されている。人材の育成、技術の継承方法の確立、一般人の平均技術力の向上、Excel方眼紙の撲滅。まず、こういったノウハウが決定的に欠けていると思う。金にはなりにくいが人類の発展には必要なノウハウだ。仕事としては100年は退屈しなくて済む量だ。

 時代が進めば、今の私たちでは想像できないような発想が生まれて、こういったものが実現していくのだろう。「20年後のエンジニア」という題名にしてはかなりいい加減な予想だ。的を得てるかどうかはかなり怪しいと思う方も多いだろう。だが問題は予想が正しいかどうかではない。こう考えた方が肯定的になれる。それで十分だ。

Comment(10)

コメント

へっぽこエンジニア

いつも楽しく読ませていただいています。


>圧倒的に低い能力で凄まじく効率の悪い仕事をやっている。
仰るとおりですねぇ。
成果物じゃなくて人の稼働に対して費用請求してますからね。
金を稼ぎたくば、圧倒的に低い能力で凄まじく効率の悪い仕事を
するしかない、とw

Anubis

> へっぽこエンジニア さん

>圧倒的に低い能力で凄まじく効率の悪い仕事をやっている。

コラムの中では言及できませんでいたが、これが希望の根拠です。

何をもって「圧倒的に低い能力と凄まじく効率が悪い」なのか。
それは、本霊発揮できる能力と効率に対してと考えています。

圧倒的に高い能力で、凄まじく効率の良い方法で現在のような状況なら、
私たちのできる事は何もないと思う。
しかし、まだ打てる手はたくさんある。考え方さえシフトできれば、
現状を打開できる可能性は十分にあると考えている。

わかっていること

例えば、量子コンピュータが販売されたので、近い将来、ハッシュ関数を使った暗号化やパスワードは無意味になる。

これは残念ながら、もうわかっている。数学的な背景や理論を理解している人にしかこれはわからない。

エクセルの利用が、Cやアセンブラ経験がある人にとっては、エクセルの利用とはプログラミングであると悟ることと同様の境地である。

自分に理解できないからと言ってすぐに否定するのではなく、自分に足りていない知見や学識がないか記事を投稿する前に小一時間問い詰めてほしい。

あなた、数学・物理・情報科学を学んだ経験はありますか?

わかっていること

EXCEL方眼紙の否定意見で納得したものはないので、今度、記事を書いてほしいです。

Anubis

> わかっていること さん

全く意味がわからない。とりあえず、独断で翻訳する。

--以下翻訳--

未来の予想といえばこういう話を聞いたことがある。
量子コンピュータが発売されたので、近い将来、ハッシュ関数を使った暗号化やパスワードは無意味になるとのことだ。

数学的な背景や理論を理解している人であれば、かなり実感が持てる予想だ。
ただし、そのような要素を持ち備えていなければ実感するのは難しい。
特定のスキル、例えばアセンブラ、そこまでいかなくても、エクセルを高度に使いこなす人でも、同様の事例があるはずだ。

例え自分に理解できなくても、分かる人にしか分からない世界というのはある。
安易に否定するのはいかがなものだろうか。
数学・物理・情報科学、そういった知見を広げてみてはどうでしょう。
もっと違うものが見えてくると思います。

--翻訳ここまで--

・・・だいたい言いたいことはこういう事だと思うのだがどうだろう。
だが、最後が

> あなた、数学・物理・情報科学を学んだ経験はありますか?

となってる。悪いがそういうのをどこぞで専門的に勉強していない。
高校で勉強したレベルだ。

そこから繋げて否定でもしたかったのか?という意図は汲み取れる。

残念ながら、話がかみ合っていない。申し訳ないが、これが私への挑戦かどうかすら理解できない。翻訳を参考にしてキチンと伝わる文章で書いて欲しい。
ただ、何かしら訴えたい気持ちはあるのは汲み取れたので、消さずに残しておいた。

Anubis

> わかっていること さん

> EXCEL方眼紙の否定意見で納得したものはないので、今度、記事を書いてほしいです。

それはOKだ。だが、否定するだけなら誰でもやってる。
参考なばかりに、納得できなかった部分、具体的に教えてもらうと助かる。

単に叩くというのではなく、別観点で書こうと思う。

h

横から失礼します。

私はExcel方眼紙許容派です。
>> EXCEL方眼紙の否定意見で納得したものはないので、今度、記事を書いてほしいです。
>それはOKだ。だが、否定するだけなら誰でもやってる。
> 参考なばかりに、納得できなかった部分、具体的に教えてもらうと助かる。

「Excel方眼紙以外で実現するにあたって具体的に何をどのように使えばいい」
というものを明言している文章があれば読んでみたいです。

Excel方眼紙がある意味で万能すぎるため、様々なケースでベストな対応ソフト(文書ならword、レイアウト図なら…)が異なるため説明し辛いというのもわかりますが。

「Excel方眼紙でのインデント表現や列追加時に修正が面倒である」という意見を撲滅意見としてよく見ますが、
私は逆にWordでの修正の方が大変に感じています。
普通にWordを使用できる方が作成したWordの修正は問題ないのですが、
Excel方眼紙で全てを表現していた方に対してWordのテンプレートを送付すると
謎のルーラー制御や見えない罫線による表の駆使等で四苦八苦しながら作成した文書を返送されるため
修正時には何に手をつけたらいいのかもはや訳が分からない状態に陥った事が多くありました。
その文書をどうしても私が修正しなければならない場合は、Word→テキストエディタ→Wordで文字情報のみにした後にインデントや文字サイズ等々一からレイアウトしなおしてます。

一方Excel方眼紙では誰が記述するのでも記入するマス目を増やす、セルのマージをするくらいしかされないため、
修正作業が上記に比べて楽に感じています。
(精神的な問題であり、人によってはこの箇所の解消時でストレスを感じるのでしょうけど)

私の場合紙出力を行うことが少ないのでその辺のデメリットが一切ないというのも大きいのかもしれません。

Anubis

> h さん

>「Excel方眼紙以外で実現するにあたって具体的に何をどのように使えばいい」
> というものを明言している文章があれば読んでみたいです。

一応、こちらの書籍をお勧めします。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AEWord%E5%86%8D%E5%85%A5%E9%96%80%E8%AC%9B%E5%BA%A7-%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%8F%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9%E6%80%A7%E3%81%AE%E9%AB%98%E3%81%84%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E7%AB%9C%E4%B8%80/dp/4798117137

端折りに端折って内容を要約すると、「前もって構成を決めて、Wordのスタイル機能使って書け」という感じになります。

私個人の意見としては、ツールの性能、便利、簡単とか以前に、ドキュメントの作り方が適当なんじゃないかと思います。ここら辺を見直すのに非常に役に立つ本だと思います。

ご意見ありがとうございました。次のコラムの参考にさせて頂きます。
ただ、すでに公開予約したコラムがあるので、少し先になると思います。

ksiroi

> 大手のSIerなんかもバシバシ潰れると思う。
個人的には潰れて欲しいと心の底から思うけれども、まともかつ誠心誠意で仁義主義なSIerもあるので一概に全部消滅するのは困るなぁ

いわゆるIT業界に金がムダに集まってるのが悪いんだと思うのよ
馬鹿に流れる余剰金みたいのがあるから有象無象だらけになるんじゃないかと。

もっと別のところに金を回して有象無象がそっちに引っ張られれば、
少なくとも僕らはハッピーになれるんじゃないかなー

Anubis

> ksiroi さん
たしかに有象無象で溢れかえってる感はある。
だが、IT業界に限らず日本中そういうので溢れかえってる。

私の個人的な感覚だが、そういう人って、数ではなく割合で存在している。
組織の質の問題で、どんなに良い人材を集めても、一定数が有象無象な感じになる。
問題は人ではなく、組織にあるのかもしれない。

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