熱血先生のひと言から知った、ダンスと仕事の極意
2007年6月1日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。「いまでもスクール通いは続けていますよ! 回数は減ってますけど……」(本人談)
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働き始めてはや2カ月。社会人になってあらためて、土日休みのありがたさを実感しています。普段の仕事はデスクワーク中心なので、休みの日は体を動かしてリフレッシュするように心掛けています。
大学3年の半ばから趣味でヒップホップダンスを習い始め、いまも日曜日はスクールに通っています。家から近いという理由で選んだそのスクールは、思いのほかプロ志向の生徒が多く先生もやる気がみなぎっていて、若干引いてしまいます。この間ポップダンスのクラスに出てみたら、初めてだというのに「自由に動いてみて!」という指示を出され、動くどころか硬直してしまいました。そのクラスには、それを最後に出ていません(先生かっこよかったのに残念)。
ある日のレッスンでのことです。とある熱血先生から、私だけいつも乱れる部分があるという指摘を受けました。何回合わせても「ずれている」といわれてしまい、カウントは合っているのになぜだろうとお手上げ状態でした。すると熱血先生は、「ダンスに対する考えが甘いから踊りも甘いんだ」といったのです。
聞いた瞬間、その言葉が耳の中で何度も鳴り響きました。それほどショックだったのは、「これはダンスだけの話ではない」と思ったからです。
ダンスを究めるのも仕事を究めるのも同じだと思います。平坦な道ばかりじゃない。山も谷もあれば、いばらの道に出くわすかもしれない。行き止まりで引き返すこともあるだろう。そのたびに自分を奮い立たせ、壁を乗り越え、新境地を目指す。
趣味のダンスでも「初心者だから」、仕事でも「新人だから」という甘えがあるからいつまでたっても成長しないんだ。趣味でも仕事でも、やるとなったら徹底的にやろう! そう心に誓った瞬間でした。
さて、その次の週末は鴨川シーワールドに行きました。見ていると、群れをなして泳ぐ魚たちはみんな同じタイミングで向きを変えます。彼らは全体の調和を乱すことなく自然に互いに合わせて動いています。
すごい、そろっている! やっぱりプロだ~。私も魚には負けていられない。
(@IT自分戦略研究所 編集部 荒井亜子)