なんだかつまらない飲み会
2009年10月23日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。とりあえずおいしいものを食べられればハッピーな編集部員Kにとって、彼のアンニュイさは未知の領域です。
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昔からの友人と久しぶりに会ったのに、何となく盛り上がれないという経験、皆さんにはありませんか?
先日、約半年ぶりに学時代の友人とお酒を飲みました。その場ではワイワイとはしゃいでいるつもりでも、どこかで「物足りなさ」を感じている場面がありました。
理由はさまざま考えられます。
「相手がまだ学生のままで、共有する話題が見つからない」
「相手が熱心に仕事の話をしていても、自分には関係ないからあまり面白くない」
「しばらく会わないうちに、相手の考え方が変わってしまっていた」
そんなことを考えては、いま自分がいる環境に満足を求めたり、もしくは過ぎ去った日を懐かしんだり。もうこいつらとはあんまり会わなくなっていくのかなあ……なんて気がし始めたとき、友人の1人がいいました。
「で、お前は最近どうなのよ」
「どうなのよっていったって、そりゃあ……」
そのとき、自分が現状をちゃんと説明できないことに初めて気が付きました。
最近やった仕事、良くしてもらってる上司の話、毎日何時くらいに帰ってるか、といったことを話すことはできます。
ただ、学生のままでいる友人のように日常のことを面白おかしく語ったり、仕事の話を熱心にしている友人のように自分の目指すものを熱く語ったりすることができない。『いま自分はこう思って生活している』という話ができなかったのです。
飲み会のときに感じていた物足りなさは、相手に対するものではなく、自分に対するものでした。
大学入学、就職活動、入社。「自分の未来」について向き合うタイミングが何度もありました。そして今後もあるでしょう。
一緒に過ごす友人に、自信を持って「あのとき選んだ道で間違ってなかったよ」といえるよう、たまには振り向いて自分の足跡を確認しなければと感じた今日このごろでした。