“愛に気付く”春
2007年5月18日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。本人がこういっているので、愛を込めて接することにします。
■□■
4月(編注:2007年)から新入社員になったわたし。東京・丸の内という大人の街を闊歩(かっぽ)するにはぎこちなさが残ります。朝の通勤時、よく聞いているのがMr.childrenの曲。昔から大好きです。「終わりなき旅」は繰り返し何度も聞いた思い出深い1曲。特に浪人中は、数え切れないくらい何度もこの曲に助けられました。
さて、大学時代の友人たちもみな社会人になりました。就職先もまちまちです。社会人になるときにまず訪れる不安。それは「毎朝きちんと起きられるか」。そりゃあそうです。いままでは好きなときに起きて、ぷらっと大学に行き、面倒なときはカフェでまったり。そんな夢のような生活をしてきたのですから。そして次は「先輩との関係」です。頭ごなしに怒られやしないか、こんな格好をしていったら生意気だと思われないだろうかなど。世代の違う先輩たちとのコミュニケーションについて思い悩む新入社員は多いのです。
先日、洋服屋の店長をしている友人に話を聞きました。新入社員の研修で少し強めにしかったら突然泣き出したとのこと。友人いわく「もちろん泣かせるつもりなんてなかった。強くいわれることに慣れておいた方がよいと思ったから」。後輩を思っての行動だったのに、裏目に出てしまった。後輩には後輩の大変さがあるが、先輩には先輩の苦労があるのだなぁとあらためて感じた瞬間でもありました。
そんな中、ミスチルの「名もなき詩」を聞いていてハタと気が付きました。「そうか! 愛とは“気が付けばそこにある”のだ!」と。だとすれば「気が付かなければ意味がないのだ!」と。友人のしたことは、後輩のためを思っての愛ある行動。愛されるには、それを感じとる力も必要なのねと。しかってくれる人がいるというのは、実はとても恵まれていることなのかもしれません。
入社から約1カ月。わたしたち新入社員は先輩方に温かく迎えられ、何かと面倒を見てもらっています。それはダイレクトに届く愛です。これから何か指摘を受けるような場面に遭遇したら、「これは愛、これは愛」と考えるようにしたいと思います。
(営業本部 大西七歩)