天狗とお坊さんと高尾山
2007年6月15日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。インドア派のエンジニアライフ担当が珍しくアクティブになった休日の話です。
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先日、高尾山に行ってきました。意外なことに、人生初の高尾山。行ってみると近いものですね。
高尾山口駅に着いてまず目に付くのが、トリックアート美術館。なぜちょっと外れた観光地にはトリックアート美術館があるのでしょうか……。しかもこの高尾山のふもとのトリックアート美術館、なぜか1階がガソリンスタンドでした。
気を取り直して山へ向かうと、「天狗(てんぐ)」と「とろろ蕎麦(そば)」という文字があちこちに見られました。どうやらこの山は天狗の住まう場所のようです。リアルな天狗のお面がところどころにあって、ちょっとビビり気味。一方のとろろ蕎麦は、なぜとろろなのかは知りませんが、「元祖とろろ蕎麦」と銘打ったお店がたくさんあったのが印象的でした。
さて、いよいよ山頂を目指します。そうはいっても日ごろ運動をまったくしない身であるため、まともに登る気など皆無です。ケーブルカーかリフトで途中まで行けるようでしたが、その日はケーブルカーが運休だったため、リフトに乗ることに。微妙なBGMに癒やされます。
リフトを降りた後は、少し歩くことに。緑に囲まれて実にリフレッシュできます。すれ違う人はご年配の方が多く、和みますね。
30分ほどのんびり歩いて薬王院という山頂近くのお寺に到着。ちょうど一般参加の人たちが修行でお経を読んでいたようで、本堂の中からは「ぶおー」という法螺(ほら)の音が聞こえてきました。
「やっぱりこの法螺も、練習したり、試験があったりするのだろうか……」
などと、お坊さんのスキルアップに思いをはせてしまいました。
山頂には30分くらいで着くようでしたが、すでにこの段階で体からは「まだ余裕はあるけど、だるいし戻りません?」というメッセージがビシバシ発せられています。普段の運動不足とだらけぶりに若干の嘆きを覚えながらも、雲行きが怪しくなってきたこともあって下山。全体的に、登山と呼ぶにはあまりにもゆる過ぎる行程となりました。
たまには緑に囲まれるのも良いものですね。リフレッシュしたくなった時は、ぶらっと行ってみるとよいかもしれません。天狗があなたを待っています。
(@IT自分戦略研究所 編集部 岑康貴)