@IT自分戦略研究所 メールマガジン「@IT自分戦略研究所 Weekly」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

大ベテランの貫禄

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 2006年6月30日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。営業担当の菅森さんは私(エンジニアライフ担当)と同期入社。このコラムから2年が経ち、立派なプロフェッショナルに成長しています。

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 去年の秋、私は病院通いをしていました。といっても、体調を崩したのでもお見舞いに行っていたのでもありません。卒業論文のインタビューで看護師さんにお話を伺っていたのです。

 社会の現場にいる人たちの話を聞こうと思った私は「看護」の現場を選び、そこで働く看護師さんたちにインタビューすることにしました。

 インタビューをする前は、「もしかしたら私、看護師さんに感化されて看護の道を目指しちゃうかもよ?」と冗談で話していました。しかし、実際にお話を聞けば聞くほど看護師のお仕事のつらさが分かってきました。

 看護師の仕事は、夜勤などで労働時間が不規則、仕事量が多いうえに複雑です。それに加えて、人の身体を扱うキレイ事ばかりではできない業務です。精神的に不安定になっている患者さんに激しい感情をぶつけられて傷つくこともしばしば。患者さんの死に直面したときに感じる無力感……。体力的にも精神的にも相当キツイ仕事です。実際、看護師の離職率は高く、新卒の10人に1人は1年以内に辞めてしまうそうです。

 しかし、その苦しい環境で仕事を続けていくうちに、プロの看護師として磨かれていくのだそうです。

 「折り合いがつかなくとも現場にい続けること、『継続は力』ということは確かにいえると思うの」「本当につらくて何度も辞めたいと思ったけど、でもやっぱり好きなのね、人が」と余裕の笑顔で答えてくれたベテラン看護師さんたちの姿が印象に残りました。

 貫禄たっぷりの看護師歴20年、30年の大ベテランの看護師さんたちが放つ、どっしりとした存在感と言葉の説得力に圧倒され、「何かもうすごい……」のひと言しか出てきませんでした。

 ようやく社会人としての生活に慣れてきたばかりの私ですが、20年後にはどう変わっているのでしょうか。ベテラン看護師さんのように、プロとして人として磨かれ、言葉に説得力のある人になっていたら素敵だなと思います。

(営業本部 菅森朝子)

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