お気楽“IT系女子”の日常を徒然と綴ります。

“アラサー”IT系女子の精神論

»

 こんにちは。先日、有休を取ったのに、すっかり忘れて(しかも、お弁当まで作って、更に「よーし、今週から頑張るぞ!」と張り切って30分も早起きして)、出勤してしまった『ドジっ子』組長であります。実は、以前にも振休なのを忘れて出勤してしまったことがあります。バカ……。

◆組長の黒歴史時代

 さて、過日ある人と話していて、「組長さんにも新人のころがあったんですよね……。」と言われました。もちろん! わたしの新人時代なんか、まんま「黒歴史」ですよ(笑)。前回ご紹介したのは笑って話せるものだけ。下らないミスを連発したりだとか、責められてついごまかしてしまったとか、完全に忘れてましたとか。さすがに、具体的な内容は書けませんが、半ばトラウマ化してる「やらかし」まであります。

 そんな自分の黒歴史を振り返ったとき、今だから思うことがあるのですが、今回はそれについて綴ります(結論から言うと、後輩へ贈る単なる「精神論」です、はい。笑)。

◆「客先常駐組」でーす!

 わたしは、入社してからずっと顧客先に常駐して仕事をしており、自社で自社の人だけに囲まれて仕事をしたことがありません。常に間近でお客様からの評価目線を感じながら、仕事をすることになるわけです。どれほど、配属先のお客様に仲良くしていただこうとも、これは変わりないわけです。

 わたしが新人だったころは、同時に「超ド素人」時代でもあります。そんなわたしが、今までコツコツと先輩が積み上げてきた、わが社に対する信用を、いともあっさりと壊してしまうかもしれないのです。ミスしたら即クビということはありませんが、プレッシャーもありました。

 本当に幸いなことに、「悪いところを責めるより、良いところを延ばして育ててやろう」という風土の現場でしたので、わたしのような「ミスの総合商社」みたいな子でも、「成果と相殺すればプラスになる」と、激甘とも言える評価をしてくださっていました。

 そうは言っても、先輩や上司からの叱責はあるわけですし、凹みます。ミスが続いてしまって自分でもどうしようもない精神状態になってしまうこともあります。

 「わたしなんて、何の役にも立たない。もう、消えてしまいたい」と、本気で考えてドンヨリしたり、人知れず倉庫やらトイレやらで泣いたこともありましたが、気付けばその現場で5年が経過していました。

◆友人の言葉

 そんな残念な社員だったわたしが、辞めることも、辞めさせられることもなく、5年も頑張れたのはヘルプデスクになる前に別の業務に従事していた当時に聞いた、友人の言葉のおかげではないか、と思っています。

 そのころも、まぁ、みじめなもんで。全然、向いてない業務でしたので同期どころか、後輩にまで抜かれるわ、3度も同じミスをして反省文を3回書く羽目になるわ、とにかく出来の悪い子でした。

 3回目の反省文を書きつつ、「向いてないから(会社を)辞めようかな」と悩んでいましたら、ある友人から電話が掛かってきましたので、用件の後で聞いてみました。「自分が仕事でバカなミスをしてしまった時、どうするか?」と。

 友人は、「死に物狂いで仕事をする」と、答えました。「ミスをしてしまった事実はどうしようもない。でも、それを挽回しようと死に物狂いで努力していれば、周囲も『あぁ、アイツ、挽回しようと思って頑張ってるな』と、見てくれていずれ認めてくれるはずだから。少なくとも自分はそうしている」とのことでした。

 やらかしてしまった後の数日は、針のむしろかもしれません。ミスをしたのは自分自身で、その事実から逃れることはできません。他の人に産まれ変わることもできません。できるのは、逃げる(=辞める、代わる)か、戦い続ける(=挽回する)か、2つに1つ。でも、前者は絶対、NOです。

 5年の間に、いろいろな人がわたしの後から配属され、そして去って行きました。数カ月でいきなり辞めてしまった中途採用の社員の穴を埋めようにも、自社内ではどうしても見つからず、やむなく採用したのが某火星人。あれは、大変だった……。なにせ、異星人ですから(笑)。

 社員1人を配属させるのには、多少なりともコストが発生します。要員を代えるたびに新規に採用したり、面接したり。自社内で玉つきをする場合は、関係する各現場との調整も必要です。探す上司にとっても、代わった要員を受け入れる既存要員にとっても、人を代えるということは簡単なことではないのです。

 また、社の都合で次々と人を変えれば、「あそこの会社はすぐ人が変わるけど大丈夫なの?」ということにもなるでしょう。それに、絶対にミスをしない優秀な人や、ぴったり現場にマッチした経歴や技術の人がそろうわけがありません。

 それを思うと、お客様から「組長はダメだ。他の人に代えてくれ」と言われない限り、自分から「(この現場を)辞めさせて下さい」とは、とても言えませんでした。上司にしても、「せっかく、配属させたのに勘弁してくれよ」って感じかもしれませんしね。顧客側にしても、せっかく業務を覚えたのに人が変わったら、また1からのスタート。だったら、余程のことがない限り、交代は必ずしも得策ではないのかもしれません。

 このようなことを考えると、反省と言う意味の落ち込みはあっても良いのでしょうが、それよりも挽回すべく頑張るしかないのかな、と思います。

◆上司からのキツーイ、一言

 もう1つは、上司(顧客側)から言われたキツーイ、そして、ありがたいお言葉が影響しています。

 くだらないミスを連発して先輩やお客様側にも迷惑をかけ、挽回しようにも空回りして更に別のミスをするなど、周りもわたし自身も、うんざりしていたことがありました。「もう、辞めた方が(この現場にとって)、良いんじゃないか……」と、くじけそうになっていた時に言われました。

 「辞めるのは簡単や。いつでもできる。だからこそ、逃げるな! 辞めるのは逃げることや。そんな卑怯なことは許さん!」と。

 「う、見抜かれた!!」と、思うと同時に、何となく腹をくくることができました。あえて「卑怯」という厳しい言葉を使ったのは、「お前の後始末は誰が付けるねん!」ってことなのかなぁ、と思います。確かに、「立つ鳥跡を濁さず」の真逆の状況で辞めたら余計に迷惑ですね。

 その後も、ミスだったり、思うように事を進められなかったり、いろいろとありましたが、お客様から三行半を突きつけられない限り、 何か1つ挽回するまでは生き恥を晒してでも食らいついていくのが、せめてもの自分の心意気というか、矜持ではないかと思うようになりました。決めるのは、わたしではありません。お客様(もしくは自社の上司)です。

 自社の上司にも、「オレも昔、お客様のシステムを全面ダウンさせてしまったことあるけど、辞めなかった。ミスをした張本人としての責任を全うした」と言って逆に励まされました。ありがたい……。

◆最後に……

 Twitterでわたしがフォローしている某botアカウントがあります。そのbotのつぶやきの一部に、「年長者が確実に若者に勝る部分は『失敗してきた回数』だ。」というものがあります。

 そう! その通りです!! 失敗があるからこそ成長し、今があるのです。失敗すること自体は悪いことではないと思います。人間ですから。ただし、失敗したときにどのように行動するかでその後が変わってきます。わたしが本コラムで述べたのは、所詮はただの精神論なのかもしれませんが、やはり逃げずに頑張ることが重要かと思います。

 後輩たちに対しては、落ち込む気持ちは分かりますが、そこをグッとこらえていただき、是非「なぜミスをしてしまったのか分析」して今後に生かしてほしい、と思っています。耐えて強くなってもらいたいです。もちろん、わたしたち先輩側も、叱責だけでなく、一緒に考えてやろうという姿勢が必要ですね。わたしがかつて上司や先輩たちにそうしてもらったように。

 同僚と話していて、自分たちの後輩は失敗を恐れて萎縮したり、主張すべき時に正しく主張せず衝突を避けようとする傾向が強いように感じましたので、2010年の締めくくりとして、このコラムを書いてみようと思いました。失敗しても良いのです。偉そうにしている上司や先輩だって、絶対に失敗しないわけでもなければ、過去に何も「やらかして」こなかったわけでもないのですから。ドーンと行きましょう、ドーンと!!

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する