お気楽“IT系女子”の日常を徒然と綴ります。

“アラサー”IT系女子のキャラ設定

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 こんにちは。普段から後輩の女子達に「紫外線をナメてたら、痛い目(シミができたりとか)に遭うで!」と言っているにも関わらず、夏休み中にプールに行って日焼けしてしまい、肩がヒリヒリして本当に「痛い目」に遭ってしまった組長であります😭。

 さて、一部で好評(?)だった、わたしのキャッチフレーズ「空気を読む傍若無人」ですが、今回は、わたしにとってキャッチフレーズとは何か、そして、キャッチフレーズを考えるきっかけとなった経験について、徒然と語ります。

■Call my name!

 わたしにとってキャッチフレーズとは、自分が所属する現場やチームにおける、自分のスタンスやキャラクター設定を意味します。カッコつけて言うと、人間関係における一種の戦略とか、作戦です。チームの雰囲気を観察し、自分で「この組織内で、どんな役割を果たす人員になるか。どういうキャラ設定でやっていくか」を、勝手に設定するのですが、これは新人ヘルプデスク時代の経験から来る癖みたいなもの。

 新人時代、何よりも寂しく感じたのは「自分の名前を呼んでもらえない」ことでした。最初は「情報システム室(仮称)の女の子」というのがわたしの名前で、これを早く脱したかったのです。

 わが社のチームには、タイプの違う先輩が2人おられ、一方が「少々頼りない面はあるが、話しやすい癒し系」で、もう一方が「頼りがいはあるが、無口で少し近寄りがたい感じ」でした。素人同然で、部署内に居場所がないように感じていたため、「このタイプの違う2人の先輩にはない、『わたしならではの良さとか特徴』って何だ?」「どうやったら、先輩と肩を並べられるようになれるのだ」「自分はこのチーム内で、どういうポジションでいれば良いのだ」ということを毎日、毎日、考えていたのです。

■人間関係の基本は挨拶から

 はじめのうちは、取り柄といえば愛嬌ぐらいしか思いつかなかったため、とりあえずサポート対応時は常に、以下のようなことに気をつけていました。

 まずは、挨拶について。

  1. 別の部署へ行く際、突然ズカズカと部屋に入って行かず、「失礼します」と一言ご挨拶して入る
  2. 到着したらまず、「**さん、こんにちは。情報システム室の組長です。お待たせしました」と、ご挨拶
  3. 画一的な「お疲れ様です」だけでなく、時間帯を考慮して「おはようございます」「こんにちは」など、使い分ける

 ポイントは、相手の名前を呼ぶこと。サポートを依頼されたお客様は、何かしら不安感を持っておられますので、「**さん、こんにちは」と、お名前を呼ぶことで、「あなたのために来ましたよ!」ということを暗にアピールでき、安心感を持っていただけます。さらに、明るく笑顔で挨拶することで、親近感を持ってもらいます。安心+親しみのダブルパンチです(笑)。すると、そのうち「困ったら組長さんや、情報システム室に相談したら良いんだ」という、信頼感を持っていただけます。嬉しいですね。

 このことを実行する中で、少しずつ他の部署の方にも馴染んでいき、1つ分かったことがありました。それは、他の部署の方から見た「情報システム室の人々」のイメージが、「いつもビシっとスーツ着てて、つまらないことを質問したら叱られそう」というものだった、ということです。

 先輩も、お客様側のご担当者も、優しい方ばかりなのですが、パソコンが苦手な方(特に女性)にとっては、「自分たちとは、住む世界が違う人たち」というイメージのようです。そのことを踏まえ、何となく「こうした方が良いかなぁ」と思い、徐々に形になってきたのが、「対応時に気をつけること」基本の3カ条です。まぁ、いまさら言うまでもないことばかりなのですが……。

  1. ヒアリングする際は、相手に共感するリアクションを入れる
  2. 常に所要時間と状況を、ご報告しながら対応
  3. 解決した時は、相手と共に無邪気に喜ぶ。さらに、トラブルの原因と対策をご説明

 わたしとしては、なんとか「同じ世界に住んでいる人」と思っていただくべく、「共感」や、「お客様と共に」という点にポイントを置くようにしました。配属から数カ月がたち、ふと思いました。自分は素人同然だからこそ、皆さんの気持ちが自分のことのように分かる!

  • トラブルに見舞われたときの驚き
  • 「わたしのせいでパソコンおかしくなったの??」という恐怖
  • 「こんなこと聞いても怒られないかなぁ」という不安
  • 解決した時の喜びや、「自分のせいではない」ことが分かったときの安堵感

 そうか! 「いつも身近な存在感」「共に不安や喜びを分かち合う親近感」。先輩にはない、わたし独自のキャラはこれだ! ビバ! 愛嬌!!

■極意

 大事なことは、まずは自分が何者であるか、信頼に足る人物であるか、この2点をご理解いただくことでしょうか。それがなければ、自己主張もクソもありませんし、誰もわたしのような小娘の話なんか、聞いてくださいません。

 また、仕事をやりやすくするため、自然と部署ごとのキーパーソンが誰で、どんな性格なのか、部署同士の関係はどうなのか、情報システム室のことをどう見ているのか、どの人とどの人の仲が良い/悪いのか、観察を重ねる癖がつきました。相手の人柄や状況に合わせて、対応を考える柔軟性や臨機応変さを学ばないと、自分より10歳以上も年長の様々なタイプのお客さま達を相手に仕事をしていくのは大変だったのです。

 このような新人ヘルプデスク時代の経験から、自分の置かれた組織の中で、いかに自分を役立てるか、どうすれば最大限に役に立つ存在になれるかを考えたり、それに基づいて自分のキャラ設定をするようになったのです。オマケとして、人間観察の面白さも味わいました。

 そのキャラ設定をコラムで面白く表現するために、キャッチフレーズという形を取ってみたのです。皆さんは、どんなキャラ設定でお仕事をなさっているのでしょうか。興味津々な組長であります。

 キャラ設定とかを気にされない方は、試しにやってみると意外と面白いかもしれません。職場に合わない人がいても、相手に対し、(自分にとって都合が良いように)変わってもらおうとするよりも、自分の考え方や視点を変える方が早いですから。自分が変われば、人も状況も変わるものです。

 次回は、現在のキャッチフレーズが「空気を読む傍若無人」に至った経緯やら、本当に「傍若無人」なわたしのレジェンドについて書こうと思います。「火星人」とか、全然、人のことをとやかく言えないです、ワタクシ(笑)。

Comment(8)

コメント

インドリ

こんばんわ組長さん。
今回のコラム、私の興味と一致していて非常に面白かったです。
あまりとり上げられませんが、仕事って人間関係で色々な事ありますよね。


>皆さんは、どんなキャラ設定でお仕事をなさっているのでしょうか。興味津々な組長であります。

私の場合、初めは「開発コンピューター」で(笑)
営業の方に駄目出しされたので、人間味を加えて「職人気質」をウリにしています。
でも、公私をはっきりわけていて、仕事モードが終わると、おっとりしている地を出しますので、ギャップが激しいとよく言われます♪
そして、天然とか意外と面白いと言われています。


>現在のキャッチフレーズが「空気を読む傍若無人」に至った経緯やら、本当に「傍若無人」なわたしのレジェンドについて書こうと思います。「火星人」とか

おお、私が一番知りたいところです。。
次回が凄く楽しみです。

組長

インドリさま

こんばんは。コメントありがとうございます★

「職人気質」かぁ。かっこいー!!私には無い資質ですね(笑)。

最近気づいたんですが、私は自分をどう見せるかは考えてても、実際にどう見えてるかは全然気にしてないタイプですねー。良いんだか、悪いんだか。ってことは、空気読めてるんだか、読めてないんだか(笑)。

火星人には及びませんが、私もよく考えたら月出身ぐらいのレベルだったのかもしれません。

ビガー

ビガーと申します。

私はキャラ設定はしないです。それがキャラかもしれません(苦笑)

>自然と部署ごとのキーパーソンが誰で・・
キーパーソンを特定するための観察について、共感しました。私は、発言力(影響力)の一点で判断します。さらに上の発言力を持つ方をキャッチできるようさらに上位の打合せへの出席要請をしますね。

>自分の置かれた組織の中で、いかに自分を役立てるか・・
私の場合は、プロジェクトがどうなったら成功と呼べる状態になるのかに注力しています。その一環としてキーパーソンを抑える、メンバーの状態を観察、管理をしていくという感じです。
プロジェクトが終わったときの振り返りや飲み会でそのフィードバックを得ながら、次回の参考にしています。
自分をどう役立てるかという考え方が基本になると思うので、とても共感しました。

組長

ビガーさま

おはようございます。コメントありがとうございます。

ビガーさんのコラム、いつも感動しながら読んでます。「真の顧客満足を目指して」っていうタイトルにとても共感します。まぁ、私なんかビガーさんと比べたら蟻みたいなレベルですが・・・・・・。

>私はキャラ設定はしないです。それがキャラかもしれません(苦笑)
それはそれで、良いというか本来はそれで良いんだろうと思います。要するに「自分がブレない」ってことですよね。素晴らしいと思います・・・。

私は良くも悪くも「自分」という人間性が定まらない性格なので、だったら属する組織の中で「よし、ここでは、こういうキャラで行こう(=こういう役割を果たす人として存在しよう)」と、考えるのが好きなんだと思います。


>プロジェクトがどうなったら成功と呼べる状態になるのかに注力しています。
そうですね。完成というか、完了のイメージをプロジェクトが開始する前や、開始直後ぐらいに予め設定しておくのってとても大事ですよね。

私がかつて、より運用側に近い立場でヘルプデスクをやっていた頃に担当していたプロジェクトって、ビガーさんがご担当されている物とは比べ物にならないぐらい小規模ですが、規模に関係なく計画から終了までをトータルで担当する人にとっては、とても重要な視点ですよね。私はここが弱いので、尻切れトンボ気味になりがちなのが良くないところです。

次回は単なる回顧録ですが、お仕事の合間に「ぷっ」って笑っていただければ幸いです。

ビガー

組長さん

いろいろと気を使わせてしまってすみません^^;

すでに組長さんのコラムで何度も「ぷぷっ」となっています。女性の文章ってそのときの情景が浮かぶことが多いので、すごいですよね。

私のコラムも見ていただいているとは、感激です。暇と嗜好があったときにでもコメントいただけると嬉しいです。

ちなみに今はキャラ設定してないですが、自信が持てなかった入社半年くらいまでの社員時代のとき、飲み会幹事キャラを設定していました。何もできないなら、そういう場くらいでは役に立とうと。。その経験は、今でも結構役立っているので、無駄なことなどないものだなぁ~と。

組長

ビガーさん

>いろいろと気を使わせてしまってすみません^^;
いえ、とんでもない!お気になさらず、じゃんじゃんコメントお待ちしてます★

>すでに組長さんのコラムで何度も「ぷぷっ」となっています。
わぁ!ありがとうございます!!笑っていただけて何よりです(^-^)/

>飲み会幹事キャラ
分かります!自分が新入社員時代も同じでした。宴会にはなるべく顔を出して、いろいろな先輩と話して顔と名前とキャラを覚えてもらうようにしてました。


開発系の話は全く分からないので、そいう意味ではプログラマーさんをはじめ、PMさんやコンサルさんなど、開発系の皆さんは私にとっては「自分とは住む世界の違うすごい人々」ですね。笑

でも、考え方や、社会人としてのスタンスなど「勉強になるなぁ」と思うことがたくさんあるので、コメント欄へもお邪魔するかと思います。よろしくお願いします。

モンモン

組長さん、こんにちは。

>それは、他の部署の方から見た「情報システム室の人々」のイメージが、「いつもビシっとスーツ着てて、つまらないことを質問したら叱られそう」というものだった、ということです。

確かに「知識のある人にものを聞く」というのはITに関わらずやりにくい面はありますね。

私自身は出来るだけ垣根を取り除くべく、何かの折りに呼ばれた際に日常の些細な話やバカな失敗談をして親近感を持たせました。
調子にのって長話し、上司に怒られたこともありますが・・・(笑)

>皆さんは、どんなキャラ設定でお仕事をなさっているのでしょうか。興味津々な組長であります。

昔いた職場で「地獄の門番」というキャラが設定されてたことをその職場を離れる際に世話になった部長から教えて頂いたことがあります。

ことセキュリティに対しては相手が本部長だろうと噛み付いていたからつけられたあだ名だそうです^^;

「空気を読む傍若無人」のレジェンドのお話楽しみにしています。

組長

モンモンさま

こんにちは★コメントありがとうございます。

>調子にのって長話し、上司に怒られたこともありますが・・・(笑)
わたしもあります!対応=15分、会話=30分、みたいな。笑
よく天然と言われるので、その現場で自分のキャラが受け入れられたのもラッキーでした。あちらも、わたしとの会話の中で「そうそう、あのことなんだけど」って懸案事項を相談して来られたりしてましたので、貴重な時間でしたね。


>昔いた職場で「地獄の門番」というキャラが設定されてた
カッコイイー!!ポリシーや信念を持ってお仕事されてたからなんでしょうね。素敵だと思います!

レジェンド・・・どれをコラム化したらもっとも面白いか検討中でーす★

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