今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

310.再雇用に対する違和感

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初回:2023/5/3

 再雇用の年齢に近づいてくると、やはり自分がどうなるか心配になってきます。

 そんな中で、ちょっと気になる記事を見つけました。

P子「また、何か批判するの?」※1

 そういうつもりではなく、話のとっかかりだと思ってください。

1.おじさんのプライド論

 ≪参考資料1≫
  https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2304/28/news044.html
  河合薫の「社会を蝕む"ジジイの壁"」
  吉野家「定年社員のドライバー再雇用」に、「おじさんのプライド論」での批判はナンセンスなワケ
  2023年04月28日 07時00分 公開

 ここでの再雇用の話題は、2つあります。

 一つ目は、2012年の「改正高年齢者雇用安定法の成立」の年に、「大手計測器メーカーのタニタの本社では、60歳を過ぎたベテラン社員が若手社員らのそばで社内を清掃している」という記事の紹介で、「ベテラン社員が社内清掃」=「プライドがもたない」という意見に対して、『私には「何が問題なのか?」が分かりませんでした。』という感想が書かれています。

 仕事自体に貴賎はないという考え方には前提条件が付きますが、まあ、課長や部長の仕事と社内清掃の仕事に上下関係を付けるのは、私も反対です。

P子「所で、前提条件って何?」

 仕事が「お金儲け」というなら、違法な金儲けは当然 NG として、合法であったとしても社会的に問題であったり、他人に多大な迷惑がかかることであったり、ブラックな業務などと、人の役に立つことや社会に貢献するとか、人類の発展に結びつくことなどと、同じ扱いというわけにはいかないでしょう。

 貴賎というより、給料の大小で仕事の大小を決めているところがあるので、仕事に上下関係があるように感じるのでしょう。

P子「給料の大小は、需要と供給の関係からくるものね」

 二つ目は、吉野家が定年を迎えた社員を食材配送トラックの運転手として再雇用する制度を検討しているというネタに対しての批判に、『ドライバーじゃダメなんですか? プライドって何?』と疑問を投げかけている箇所です。

 当然、配送業に関わるドライバーの職務は激務ですが、重要な職業です。再雇用者が望むなら、素晴らしいことです。でも、素晴らしいかどうかも前提条件が付きます。

2.再雇用とは?

 10年前のタニタの再雇用ならいざ知らず、現在の吉野家の再雇用も、当時の考え方とあまり変わっていないような気がします。

 つまり、再雇用といいつつ、会社としては自社で雇用するだけで、職種とかまで考慮していないのではないかという事です。仕事に貴賎はないから、どんな形でも良いので自社で仕事をさせてやろう...的な考えがあるのではないかと、勘ぐってしまいます。つまり、前提条件とは、本人が望んで再雇用されているのかという事だと思います。

P子「再雇用は、本人の希望も考慮されてるんじゃないの?」

 60歳になって、転職は難しいでしょう。よほどの人物でない限り無理という事です。しかも年金の受給は65歳からなので、この5年間を生きていくためには、給料は必要ですし、会社側から見れば、給料を払うから、会社の言いなりになれということです。

 嫌ならやめろ、やめないなら文句を言うな! という企業側の傲慢さが透けて見える気がします。

P子「力関係で言うと、会社側が強いからね」

 もちろん、若い人たちに仕事を引き継いでいくべきだと私は思っています。なので役職を退くとか、重要な業務を若手に任せるとかいう対応は必要ですが、だからと言って、本人の弱みに付け込んで、畑違いの職業に付けるというのはどうなんでしょう。

P子「同じ部署なら、上司と部下の立場が入れ替わるわよ」

 本当にできた上司なら、きちんと部下を育成して自分の代わりに活躍できるように育てているでしょうし、そもそも、部下に愛情をもって育ててきたとすれば、上司と部下の立場が入れ替わっても、何の問題もないでしょう。

 また、そもそも技術者など役職付きでない場合は、そのまま同じ業務を継続する方が、本人にも会社にも効率的です。しかも再雇用で同じ仕事を安い給料で働いてもらえるなら、会社としては文句はないでしょう。

P子「同じ仕事で給料だけ安かったら、文句が出ないの?」

 当然、同じ職務ですが、責任範囲は狭まるでしょう。ノルマや納期といった現役時代の精神的な縛りがない状態なら、給料が減っても気持ちが楽になるので、問題ないと思います。

 再雇用のお話は、ここまでとします。

3.話は変わるが...

 参考資料1 の連載のタイトル『河合薫の「社会を蝕む"ジジイの壁"」』って、ものすごく気になります。

 一応、連載一覧(https://www.itmedia.co.jp/business/series/9664/)に説明...というか言い訳が書かれています。

「ジジイ」とは、自分の"保身"のためだけに権力を使う人の象徴だ。ある世代を指しているわけではなく、男性だけに限っているわけでもない。若者にも女性にも「ジジイ」はいる。そんな人たちが、多様性を許さない不寛容な職場や社会を形作っている。健康社会学者の河合薫氏が、社会にはびこる「ジジイの壁」に切り込む。

 いやいやいや、「ジジイ」って言ったら普通は「年老いたおじさん」ってことでしょう。若者も女性も含めて「ジジイ」って表現は、おかしいでしょう。

 それでなくても、最近は年寄りいじめが加速しているように感じます。

 ≪参考資料2≫
  https://smart-flash.jp/sociopolitics/221888
  成田悠輔「高齢者は集団自決した方がいい」NYタイムズが発言報じて世界的大炎上「この上ないほど過激」
  社会・政治 投稿日:2023.02.14 17:45FLASH編集部

 ≪参考資料3≫
  https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/04/18/kiji/20230418s00041000352000c.html
  立候補のへずまりゅう、過激な主張繰り広げる「高齢者に厳しい社会へ」「爺婆が税金を全て払えばいい!」
  [ 2023年4月18日 16:00 ]

 もちろん、権力にしがみついて若者に席を譲らない老人は問題でしょうけど、それは一部の権力を持った人たちであって、多くの老人はまじめに働いてきた人たちだと思います。そういう人達も含めて一斉に攻撃するのはどうかと思います。

P子「自分が攻撃されている側の人間だから?」

 それと同時に、やはり若者も女性も障碍者も能力の低い人たちも、安心・安全に生活できる世界が望まれると思います。

P子「すべての人を救うっていうのは無理なんじゃないの?」

 そういう話は、よく出てきますが、江戸時代...もっと前から比べると、すべての人は当時より救われていると思いませんか?

 私は可能だと思います。

4.まとめ

 会社に『どんな仕事でも良いから』再雇用して頂く...みたいな上から目線の再雇用って、何かおかしいと思います。しかも嫌ならやめろって、転職できなく、年金も出ない事を前提にいう言葉ではないと思います。

P子「なら、今の仕事が継続できるように今からきちんと働けばいいのよ」

 そういう話も聞きますが、椅子取りゲームみたいに、どうしても空きがないケースもあるでしょう。とは言うものの、無理から椅子に座らせておいて、会社が傾くことにでもなれば、それこそ本末転倒という事でしょう。

P子「難しい問題ね」

 会社としては、60歳になってからあわてて再雇用の椅子を用意するとかではなく、もっと早い段階から高齢者の雇用を適切に再配置できるように、準備しておくべきでしょう。ただし、本気で取り組むなら部課長だけでなく、役員も含めてきちんと再雇用対象になっていただき、若い人に椅子を譲るべきでしょう。もちろん、高齢者のアドバイスをきちんと聞ける体制と、そのアドバイスはあくまで参考情報として扱える訓練が必要だと思います。

 ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 P子「また、何か批判するの?」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

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