今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

311.ビジネスにおける『流れ』のとらえ方

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初回:2023/5/10

 ビジネスの『流れ』っていうのは、良い感じでうまくいっている状態を指しますが、そんな時にどういう対応をするのが良いのか、考えてみたいと思います。

P子「良い感じでうまくいっている状態って?」※1

 それを考えるにあたって、別の例で説明してみたいと思います。

1.テニスにおける『流れ』の取り扱い方

 まずは、テニスにおける『流れ』の取り扱い方を考えたいと思います。

P子「いきなりテニスって」

 物事を考えるうえで、自分の知っている世界を持ち込むことは不思議でも何でもありません。というより、世の中すべて人間が考えることなので、ほとんど同じなんです。

P子「極論ね」

 まず、テニスにおいても『流れ』というものは重要な概念です。

 試合の中で、良い感じでうまくいくことがあります。例えば、サーブをバック側に入れて浮いたリターンをボレーで決めるとか、あるパターンが理想に近い感じで決まることがあります。そういう場合、同じことを同じように繰り返すことで、楽に点が取れるケースがあります。こういう場合、良い流れが来ているといえます。そういう良い流れの場合『自分から流れを変えない』というのが、良い戦略です。

 逆に言えば、良い流れを相手に持っていかれた場合『自分で流れを変える』必要があります。つまり、同じことを繰り返すのではなく、違うことを行うという事です。とはいうものの、実はうまくいっていないときにいつもと違うことを行ってもうまくいく確率は低くなります。とはいっても、そのままでもうまくいっていないので、無理をしてでも『流れを変える』必要があるという事です。

P子「流れを変えるって大変よね」

 この『流れを変える』『変えない』の駆け引きは、自分と相手で同時に発生します。

 つまり、自分の『流れ』が良い場合、相手がその『流れ』を変えてきます。ただ、先にも言ったように、流れを変えるのはそれなりにリスクが大きくなります。とはいっても『流れ』に身を任せたままでは負けは濃厚です。『流れが悪い』場合は、リスクを冒してでも変える必要があるという事です。

 逆に『流れが良い』場合に、のほほんとしていると相手が『流れ』を変えようと色々と手を打ってきます。という事は『流れが良い』時こそ、その『流れ』を変えさせないために、こちらも先手を打って『流れを作る』必要があるという事です。

P子「流れを変えさせないために流れを変えるの?」

 ここが微妙なんですが、自分から『流れ』を変えないんですが、相手が『流れ』を変えようとする所に対して先に手を打つという感じです。

 先のテニスの例で言うと、サーブをバック側に入れて浮いたリターンをボレーで決めるという『良い流れ』に対して、相手は回り込んでフォアーで打ち込んでこようと考えるかもしれません。回り込むには距離も時間も必要なので、立ち位置と動き出しのタイミングを変えてくるでしょう。その場合に、サーバー側はどうするかというと、フォアー側にサーブを打ちます。その場合、再手にポイントを取られるリスクを負うことになります。

P子「自分から流れを変えるのは良くないんじゃなかったの?」

 その通りです。ですが『良い流れ』を変えないために、相手に回り込んで打ち込むという戦略を実行させないためには、あえてフォアー側にサーブを打って、立ち位置と動き出しのタイミングを変えさせない動きを挟みます。バック側のサーブだけなら相手も手を打てますが、フォアーにも来ることも警戒しながらでは、回り込んで打ち込むことが難しくなります。

2.ビジネスにおける『良い流れ』

 さて、ビジネスにおいて『良い流れ』の状態...つまり、うまく行っている場合に、何も手を打たずに『流れ』にのほほんとのっかっていると、その『流れ』が変わってしまいます。競合相手は、色々と手を打ってきているはずですから。

 では、そのようなケースで何を行うかというと『流れを変えないための流れを変える』必要があるという事です。

P子「意味が分からないわ」

 具体的に言うと、良い『流れ』の場合にこそ、リスクを取って別の事にも手を出す必要があるという事です。

 特にビジネスの場合、一つのことがうまく行っているからと言って、そのままいつまでも続くと考えるのは危険です。いつ、おかしなことになるか判りません。そうならないために、色々と先手を打っておく必要があります。

 例えば、自動車業界で一番の地位を持っていたとしても、いつまでもガソリンエンジン車を出し続けるのではなく、ハイブリッド車や電気自動車なども必要ですが、それらの研究開発は、ガソリン車がうまく行っているときに始めたからこそ、タイミングよく世に出すことができたのだと思います。

3.まとめ

 今回は『流れ』という表現を使いましたが、ビジネスがうまく行っている時こそ、次の手を打つべきです。

 どうも世間ではうまく行っていると何も手を打たず、状況が悪化してから色々と手を打とうとしてさらにまずい状況に陥るという判断をする経営者が多い気がします。

P子「経営者でもないあなたに、何が判るの?」

 まあ、その通りですが、うまく行っているときにのほほんとしているのは良くないという事が言いたいだけです。

 うまく行かなくなってから、ジタバタしても手遅れという事です。

 ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 P子「良い感じでうまくいっている状態って?」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

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