プロがミスをすることは他人からの暴言を許せるほどの悪なのか?
Mリーグ見ていて思った
最近、abemaTVでMリーグを見ていることがあるのですが、こちらの対局をリアルタイムで見ていました。1位が2位との点数差はしっかり把握していたのですが、1本場の300点分と供託1000点が頭の中から漏れていた。その結果、単独1位から同着1位になってしまったというミスがありました。(麻雀のルールを知らない人には全然分からない話になってスミマセン)同着とはいえ1位になったので致命的なミスとは言えません。しかし対局後のインタビューでもミスした選手はまともに受け答えできないほど落ち込んでいました。
そんな選手のミスを見て、単独1位よりチームが得られるポイントが少なくなってしまったこと、麻雀プロならそれほど難しくない計算であることから、Mリーグを見ている麻雀ファンから心無い言葉も少なくなかったようです。
プロはミスしないと思うけど、実際にはミスが少なくはない
他にも将棋で言えば、最初の方に習う反則に「二歩」というものがあるのですが、TVで公開される対局であるNHK杯でも「二歩」は数回あります。プロ野球でもアウトの数を勘違いして失点もあったような気がします。プロはほとんどミスしませんが、「プロ」がしたうっかりミスは少なくありまえん。しかし大きく取り上げられがちです。これはプロの宿命かもしれません。こんなミスがあった時に
「プロでそんなミスするなら辞めちまえ!!」
みたいな声があがることがよくあります。それはどうなんでしょうか?
ITエンジニアだってミスはあるし、私もショボいミスしたことがある
私も2年目に初めて本番障害を出してメチャクチャ凹んだりしました。それ以降も本番障害出してしまったことは何回かあります。じゃあ本番障害出してしまったからといって、もちろん怒られはしますが、問題になったものを修正し再発防止などに努めたり、同じミスを後輩がしないように指導することで責任をとっていきます。もちろん責任とって辞めたり、減給になることもありません。これが普通だと思います。世の中には上司から「そんなミスするなら辞めちまえ」と言う人もいると思います。しかし、実際にミスをした人を辞めさせてしまう人はいないと思います。
競技プロだとプレイを人に見てもらうという特性から単純比較するのは変かもしれませんが、1つのミスで「辞めて責任」的なものは普通の仕事だと無いことでしょう。
ミスは悪い、ミスを減らす環境づくりも大事、でも他人の暴言を許すほどではないはず
ミスは悪いし、ミスしたと自覚した瞬間から本人はメチャクチャ反省します。迷惑をかけてしまった人には申し訳ないです。またファンがいて応援している人にも申し訳ないと思うことは自然です。でも暴言を吐かれるほどではありません。こういったミスに対する暴言というのは負の連鎖を生んでいる気がします。
ミスをする → 暴言を吐かれる → ちょっとしたミスが怖くなる → 失敗ができない → 失敗する可能性がちょっとでもあるものはチャレンジできない → 何もチャレンジできなくなる
私もこういう負の連鎖を自分自身の中だけで生んでいることがあったので、馬鹿にできないものと思っています。
他人のミスに対する許容する
他人のミスが自分の迷惑になるのは腹立たしいです。ムカつきます。だからといって怒っているだけではなにも変わらない。最近になって、やっと許すことも大事かなと思えるようになってきました。それでも繰り返しミスしてしまう人へはストレスは溜まりますが、我慢強く指導を続けていくしかない気がします。そして赤の他人のミスで一喜一憂することは辞めていく。これだけの話ですが、けっこう大事なことだとは思っています。
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