【32】組織では駄目な人が独立するとうまくいく理由
こんにちは、手塚規雄です。
都市伝説のような話の1つに、会社では全然ダメだった人が独立すると成功するというものがあります。この手の話題には理由がなかったり、何かの話に尾ひれが付いて原型をとどめていなかったりします。それで片付けてしまわずに真面目に考えてみました。
ダメな社員のタイプ
ダメ社員というレッテルが貼られる人には色んなタイプがあります。
・何を教えても覚えられない人
・限度を超えた行動をして大失敗してくる人
・どんな仕事でも指示待ち状態の人
他にもいろいろ挙げればもっと多くの意見がでてきます。そこでダメの逆を考えてみましょう。ダメの反対は優秀、優良な社員と言えます。でもダメの反対を挙げていくと最終的には「上司にとって使いやすく、誰にも迷惑をかけない人」という人物像ができあがります。もちろんそんな人は実際にはいません。会社を良くしようとしている人は誰かに迷惑をかけるからです。
あなたの周りにこんな言葉を使う人いませんか?
・上からの命令だから黙って従え!
・うち(の会社)にはこういうのは無理だよ
・そんな事はお上が勝手に決めてくれるよ(やってくれるよ)
上司が部下に使う最終手段の言葉ですが、こういう言葉を使われる部下は印象があまりよくありません。上司に対して反発ばかりしているイメージが定着してしまうからです。でも実際には違います。この手の言葉は上司の「思考停止」状態が露呈しているだけだからです。
部下・後輩からの質問、反論に答えられない無能上司
先ほど挙げた言葉は部下や後輩からの質問・反論に答えられない時に出てきます。納得できる答えを知らない、とも言えます。中間管理職は幹部の考え、方針、目標を正しく部下に伝えるのも仕事です。その仕事がまったくできていない。つまり無能と言っても過言ではありません。こういう言葉を多用する上司に対しては謀反や離反するのがいいと思います。傀儡政権で上司を操るのも面白そうですね。
また、これでどんどん偉い人まで遡るのも面白いです。どこまでが把握していて、誰からわからなくなっているのか明確に把握できます。最悪は幹部自身もわかっていないテキトーな言葉の場合もあります。そしたらその会社の未来はもうわかるでしょう。
話を戻しますが、一般的にはあの言葉を言われる社員はダメ社員というレッテルが貼られやすい。でも実際には上司に改善を提案したり、わからない部分を明確にしたい意識から質問をしているだけです。それなのにダメ社員のレッテルが貼られてしまう。このように会社を良くしよう、現状を改善しようとまともな事を考えているけどダメ社員。こういう物事をしっかり考えている人が独立するから成功している。そのパターンがそれなりにあるので、組織ではダメでも独立して成功している人がいるという話がどこからか出てくるわけです。
論理的な思考ができる人なら大丈夫?
エンジニア同士であれば論理的思考ができるので、あまりこういう事は起きない。そう思うのは人間というものを知らない人の意見です。人は論理的な思考より感情を優先させる生き物です。部下からの指摘や質問を、部下はそのつもりがなくても、上司がプライドを傷つけられたと思う場合は少なくありません。また部下が正しいからこそ、自分の不備を指摘され立場が危ういと思い感情的になってしまう。そのため本来は優秀である人をおとしいれてしまう事だって多く存在します。
世の中にはダメ社員とレッテルを貼られている人が多くいますが、その中には実は優秀な人が埋もれているかもしれない。そんな優秀な人が独立しているわけだから、成功してもなんら不思議なことはありません。もちろん本当にダメな人も存在しているので、それを勘違いしないように。