エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

【22】いい人ほどブラック企業を辞めない理由

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こんにちは、手塚規雄です。

「ブラック企業になんか勤めずに辞めればいいじゃん!」

ブラック企業に勤め続けている人に対してそんな事、思ったことありませんか?またはそんなセリフを言った事ありませんか?私もあります。そこでブラック企業を辞めたくても辞めない人、でなく自ら辞めないと決めている人もいる。そんな人にフォーカスを当ててみました。

ブラック企業を辞めることを勧めてもかたくなに辞めない人、心当たりありませんか?こんな人は意外なほど多くいます。そしてその人達の共通点は「いい人」であることです。具体的にいえば

・悪、不正、理不尽が許せない正義感が人一倍ある人

・部下、後輩への面倒見がよく慕われている人

・自己犠牲精神が強い人

こんな人ほどブラック企業を辞めたがりません。むしろそこで頑張っている自分に価値があると信じきっています。そんな彼らの思考を想像してみました。

 

1:こんな会社だからこそ、自分が変えてやる!と意気込んでいる

若かりし頃にこんな事を思う人が多く存在しています。私もこう思っていたことがチョットだけありました。これはエンジニアに限らず、どの業界でもそうです。なぜこんな事を思う人が多いのか。それはドラマやマンガやその他もろもろの「最後に正義は勝つ」というストーリーはどこにでもあるからです。そんなストーリーの影響を子供の頃から受けていると、自分も○○みたいにやってやる!と思い、それを愚直に実践しているからです。だから会社を辞めようとは思いません。

 

2:私がやめたら、自分を信頼している部下や後輩はどうなる?と常に心配している

ブラック企業だからこそ、普通の人間の感性を持ち続けている人があまり居ません。最初は抵抗していても、いつかはブラック企業の空気、雰囲気に飲まれてしまう。だからこそ部下、後輩をいつまでも大切に扱う人は少ない。そしてそういう人ほど優秀な傾向があります。その結果、自分が居なくなってしまうと立場の弱い人間をかばう人がいなくなってしまう。そんなのは絶対に許せない。だから会社を辞めることができません。

 

3:誰もやらない仕事をやるからこそ意味がある、と思っている

誰もやりたがらない仕事は多く存在しています。でもそんな仕事だからこそ自分がやってやる。そんな考えを持っている人は想像以上に多いです。この事実を当人に指摘すると、必ず否定しますが。でも心の底では自分が犠牲になっている事で役立っていると思っている。それに喜びを感じている人もいるのが現実です。

 

上記の思考、心がけは素晴らしいモノです。でも私が真似したいか?と言われたら絶対に真似したくありません。

会社を変えるなんて何年、何十年かかるかわかりません。長期間を我慢し、出世競争を勝ち抜き社長、または役員になる。人生を賭けてまで会社を素晴らしい物にしたいのか?それなら一から自分で会社を作ったほうが確実です。ハイリスク・ハイリターン、かつ存続させることができるか難しい。でも自分がトップになるにはこれが一番早いです。

自分より部下、後輩の面倒を優先することもありません。これは事実と異なるかもしれませんが、私は自分を助けられない人が他人を助けることができない、という価値観があるためです。だから自己犠牲もできません。自己犠牲だけじゃ稼げませんし、そんな人の考えを悪用して楽をする人が多く存在するのを知っているのもあります。

だから私は独立する事を選びました。独立する人なんて意外なほどワガママです。

 

日本人は「いい人」である事を美徳みたいな雰囲気がありますが、「いい人」というのは実際にはどうでしょうか?男女関係でいい人と言えば「どうでもいい人」。会社でいい人と言えば「会社にとって都合のいい人」。人間関係でいえば「居ても居なくてもいい人」。実はいい人であるより、クセのある人のほうが多くの人に嫌われもしますが、それと同時に多くの人に好かれる人でもあります。

エンジニアには「いい人」が多い気がします。周りにいったいどう思われているのか?そろそろ自分自身の評価、厳しいものでも知っておく必要があるかもしれませんよ。

Comment(2)

コメント

fuga

いやあ、ものすごく説得力ありますね。

きっと、ブラック企業を辞めることを勧めてもかたくなに辞めない、
しかもその人がいい人である稀有な例を何十回と経験してきたのでしょうね。

共感します。
私は「いい人」ではないので、都合良く利用されてたまるかと思ってしまう派なのですが(笑)、周りを見ると使命感と自己犠牲に溢れた「いい人」が多いですね。
しかし日本においてエンジニアが安く買い叩かれ、ブラック企業を助長させる一因になっているようにも思います。
社会全体にとって「いい人」であるエンジニアを目指したいですね。

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