エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

【12】転職や独立に踏ん切りがつかない人のために

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こんにちは、手塚規雄です。

今の状況がどうしても我慢できず、転職や独立を考える。でも、あと一歩足が進まない。そんな人に共通することがあることに気が付きました。

 

現在のメリット・デメリットと未来のメリット・デメリットの差がわかっていない

私のコラムでは会社を辞めてフリーとなるとどうなるのか?それをメリットとデメリットを何回か紹介してきました。その内容から、仮に自分が独立したらメリットとデメリットのどちらが大きいのかある程度判断することができます。完璧でなく、あくまである程度です。でも多くの人はそれだけで判断して、やっぱ現状のままのほうがいいかな、と決めてしまいます。

ちょっと待ってよ。じゃあ、現状のまま、今の会社に居続けるメリットとデメリットはどうなの?

これを実際に考えるとデメリットが多いはずです。そもそも転職や独立を考えている時点で現状に相当不満を持っているからです。転職後や独立後の未来のメリットとデメリットの差が小さくても、現状よりはいいと思われます。ここもフィーリングや印象だけでなく、数値化して考えてみるといいでしょう。

例えばメリット・デメリットをメリットならプラス、デメリットならマイナスとして1つ1つの項目に重みを付けて現状と未来の総合得点を考えてみる。例えば

未来

・給料が今より増える:+3

・不安定な収入になる:-5

現状

・今の仕事が好き:+5

・上司と合わない:-6

このような感じでどんどん未来と現状の状態を数値化していきます。そこで

未来 >>>> 現状 という結果なら行動すべきです。

未来 = 現状 や 未来 < 現状 なら行動しないで現状維持。

問題は ちょっとだけ 未来 > 現状 というパターン。

 

転職や独立を考えていて、「未来 > 現状」でも踏ん切りがつかない人はタイプとして変化することより、現状維持を好むタイプです。言い換えると今いる環境から変化する事に大きなストレスを感じてしまうタイプ。そういう方は「未来 - 変化のストレス > 現状」にならない限り行動しないほうがいいでしょう。これは人のタイプの問題であって、どっちが優れているとか劣っているか、という話ではありません。どっちが好きか嫌いかの話です。

私は変化を好むタイプなので、ある程度のリスクがあっても大きなメリットがあれば会社を辞めてしまうような人間です。この手のタイプは変化する事に対してストレスを感じず、逆に変化を楽しめるタイプなので、リスクが多少あっても行動に移してしまう人です。でも現状維持を好む人は違います。先ほど例にあげましたが「未来 - 変化のストレス > 現状」として考え、変化のストレスも数値化して考えてみるといいでしょう。現状維持を好むタイプであっても人によって程度は変わりますし、その時の環境によっても変わると思います。

 

ちょっと話題はそれますが、こういう事を話すと、独立するような人は変化を好むタイプのほうがいいのか?聞かれますがそんな事はありません。

自分の手の届かないところで自分の環境が変えられてしまうのが嫌で独立して、安定した環境を作りたい!そのためにはサラリーマンはダメだった。そんな人も結構います。独立する最大のメリットは自分の周りの環境を自分の力で好きなように作れる。安定した環境を求める人もいれば変化ばっかりする環境を求める人もいる。スタンドプレーを好み一人ビジネスをする人もいれば、人を雇って組織を創りだしてチームプレーを好む人がいる。大きく稼ぎたい人もいれば、ほどほどに稼ぎ自由な時間を求める人もいます。別に独立するのに適性はないと私は思っています。

 

話を戻します。

転職や独立する時にはまず、

1:未来のメリット・デメリットを知る

2:現状と未来、それぞれのメリット・デメリットを数値化して比較する

3:自分のタイプ(性格)を改めて考えて、そこについても数値化して考える

イメージ、印象、その時の感情に振り回されず、数値化して論理的に考えることで行動する、しないの選択に対して自信もつきますし、後悔することも減ります。

自分の中で何かもやもやするときには「情報を集めて、細分化して、数値化して比較する。」それでもやもやした不安は意外とカンタンに解消することができます。こういう作業を会社の仕事と似ていて嫌だという人もいますが、有効な手段だからこそ会社などで使われています。

Comment(1)

コメント

独立を目指すプログラマ

いつも本当に参考になっています。
今回のコラムには少し思うことがありまして、コメントさせていただきます。
「情報を集めて、細分化して、数値化して比較する。」ことですが、
この数値化というのは、なかなか難しいものです。
ほとんど不可能と言えると思うのが、正直なところです。

たとえば、「給料が今より増える」と「不安定な収入になる」は、
独立した要素でなく、バランスを取りたい項目です。
「給料が10倍になるのであれば、不安定さは低くても問題ないが、
給料が2倍くらいだと、月の収入が0になるような不安定さがあってはならない」
ということがあったりすると思います。
この2つの要素だけでなく、他の要素も互いに関わってきます。
しかも、その関わりあいかたは、要素の組み合わせごとに千差万別でしょう。
したがって、数値化した総合得点を求めるには、
非線形かつ多変量の数値解析を行わなければなりません。
さらに、「未来の上司との人間関係」等の
予測が非常に困難かつ、得点への影響力が高そうなパラメータを持ちます。

もう一度結論を書きますと、
「情報を集めて、細分化して、数値化して比較する。」は、
たがいに関係し合う多くの不確定要素を含む時点で、
ほとんど不可能と考えます。

「転職や独立を考える。でも、あと一歩足が進まない。」人が
数値化手法で比較を行ってみても、
有効な結論は得られないのではないでしょうか。

私としては、「譲れない要素を1つか2つに絞る」くらいのことを
しないと、いつまでたっても結論など出ないと考えています。

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