@IT自分戦略研究所 編集部が、エンジニアライフのおすすめコラムをピックアップします。

「ワークライフバランス」に対する違和感の正体

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 本音が語られるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。

  • 【考え方】借金完済まで3年
  • 【働き方】no work, no life
  • 【スキル】ソフトウェア開発における、実現可能性を判断することの重要性

【考え方】会社への“借金”を返済するまで3年ぐらいかかる

 4月に入社した新入社員に、「まずは3年働いてみるといい」と教える人がいるかもしれない。さて、なぜ3年なのだろうか? この問いに、『プログラマで、生きている』を執筆するひでみ氏は「3年ぐらいで、会社への借金が返せるから」と答えている。

 この言葉は、ひでみ氏の父親のものだ。ひでみ氏自身、父親から「未経験で採用してもらったんだから、最低3年は働きなさい」と忠告されたという。

 最初のうち、新人は利益を生み出す仕事ができないし、教育コストだってかかる。しかし、会社は給料を払い続ける。それはつまり、会社に借金をしているということに他ならない。この借金を返せるだけのパフォーマンスを出せるようになるのが3年ぐらいだと、ひでみ氏は書いている。

 「自分はコストになっているのか、それとも利益を生み出せる存在なのか」、エンジニアとして自らのコスト意識を問う本コラムは、新入社員だけでなく、現役で働いているエンジニアにとっても有益なものだ。「この仕事、自分には向いていないと思う!」と新入社員が言い出したら、そっとこのコラムをすすめてみるのもいいかもしれない。

【働き方】「ワークバランス」などより、自分の道を突き進め

 『Crazy for life(セイカツ イチバン、IT ニバン)』を執筆するonoT氏は、「なぜ、ワークライフバランスなどといって、仕事と生活を分ける必要があるのか」と、「ワークライフバランス」という言葉に対する違和感を表明している。

 「人は、1日の大半を仕事をして過ごす。仕事は仕事と割り切って、嫌いなことをやり続けるのは信じられない」というのがonoT氏の意見だ。

 仕事は、人生の重要な一部である。仕事と生活を分けて考えるより、「仕事も自分の選択」としてしっかりデザインするべきだ。「自分が歩みたい道を確立させ、突き進む方が格好いい」とonoT氏は提言している。

【スキル】要求が実現可能かを判断するノウハウ

 「ソフトウェア開発をする際、要求が実現可能かどうかの判断は非常に重要」

 こう主張するのは、『エンジニアの年輪』の山﨑靖之氏だ。山崎氏は、「開発工程の後半フェイズで“この要求は実現不可能”と発覚しても、後戻りができず、結果として失敗プロジェクトになる」と指摘し、失敗しないためのノウハウを紹介している。

  1. 求められていること=要求事項をしっかり確認する
  2. ユースケースビュー、論理ビュー、実装ビュー、配置ビュー、プロセスビューを用いて、要求が実行可能かどうかを判断する
  3. 機能要件だけでなく、非機能要件を見落としていないかを確認する

 また、山崎氏は「使いやすさや信頼性、性能や保守性、制約事項の要求項目が欠落したシステムは、たとえ機能的に要求項目を満たしていても、“使えるシステム”ではない」と忠告している。

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