気難しいプログラマとの人間関係に必要ないくつかのポイント

6. 説教してはいけません

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 断言します。

 いまどき説教を聞きたがる若者はいません。

 わたしたちの世代の人間はとかく説教しがちです。しかし、あなたがとてつもないカリスマ性を持った人間でもない限り、えらそうに論じても誰も真剣には聞いてくれないでしょう。

 少なくともあなたはプログラミング技術において、彼らに劣っています。それは仕事を成り立たせる上ではごくささいなことかもしれません。それでも彼らにとって技術力とは絶対的な価値基準で、またそれこそが自分の(会社内での)存在意義でもあります。要するに彼らは、ある部分に置いてあなたを見下しているところがあります。

 「そんなにいうならおまえがやれよ」なんて言葉がのどから出かかっているかもしれません。勤続年数だけでは、彼らの尊敬を得られないことを知っておくべきです。

 強い語調でしかってはいけません。逆に反発したり、強く批判されるだけです。しかられたという事実が心を閉ざし、本当にあなたがいいたいことを素直に聞けなくなります。

 ではどうすればよいでしょうか。

 必死になって、部下のやらかしたミスをリカバリしてあげましょう。そしてそれを彼らに見せ付けるのです。特に、顧客に頭を下げたり、苦労して始末書を書く姿を。それだけで十分です。

 ちょっと露骨であけすけな行為かもしれません。でもこうしたリカバリは、あなたが担当するリーダー業務の中でもっとも重要な仕事です。これらの周辺業務は、プロジェクトにとって非常に重要でも、実績や成果を数字に表すのが困難です。あなたのアピールがない限り、他人からは(上司にすら)理解されないことが多いでしょう。もしそのことを彼らがきちんと把握していなかったとしたら大変危険です。

 あなたの部下は気難しくツンケンして見えますが、決して冷徹な人間ではありません。迷惑がかかったことを知れば自己反省し、次からはそうならないように注意します。また、あなたに救ってもらったという恩義も少なからず感じることでしょう。こうして少しずつ信頼関係を結んでいくのです。

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