5. わりと嫌われる飲み会への誘い
距離を一気に縮めようと、あなたは部下を飲みに誘うことを画策しているかもしれません。とにかく対話をたくさんすることで、お互いの理解が得られる。間違った考えではありません。
しかし人によっては、そういったコミュニケーションをよしとしていない可能性もあります。特に最近の若い人は、アルコールを摂取して愉快に騒ぐという行為に、なんの興味も持たない人が多いです。
なぜ彼らは飲み会を嫌うのか。それにはいくつかの理由があります。
- 騒がしい場所が嫌い
- そもそもお酒はおいしくない
- 飲み慣れていないのですぐ気分が悪くなる
- 複数人を相手に話をするのが苦手
- あなたとは仕事の話以外したくない
そもそも仕事以外の話で彼らと共通の話題なんてあるのでしょうか。おそらくそれを見つけるのは至難の業です。「仕事抜きで楽しく飲もう」なんてがんばって誘ってみても、会話が始まるや否や、あまりの話題のなさにがく然とするだけでしょう。
彼らとの円滑な対話ができる話題とは、仕事の話だけです。でも実は、これだけで十分です。彼らも仕事の話は嫌いではありません。職人ですからプライドを持って仕事をしているわけで、当然そこにはなんらかの語りたい出来事や持論が生まれてくるわけです。不平不満も出てくると思いますが、こうしたらいいんじゃないかといった前向きな提案も出てくるかもしれません。
それらをうまく引き出し聞いてあげること。これで十分なコミュニケーションがとれるでしょう。あとは彼らの好みの場所や時間を選んであげるだけです。昼食の時間なんかは、かなり適していると思います。乗り気ではないが、それも休憩時間が終わるまで、と腹をくくれるからです。
就業時間内に職場でもいいと思います。例えば打ち合わせの後にでもちょっと残ってもらい、1時間程度話をするのです。わたしの経験でいうと、これを続けるうちに打ち合わせ後の雑談が定例になり、コミュニケーションをとるというだけでなく、非常に濃い内容の提案や議論が行われるようになりました。
意外に思うかもしれませんが、彼らは仕事も職場も(あなた以上に)大好きなのです。
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コメント
モミジ
私は上司に昼休みまたは打ち合わせの後で雑談されるのはよしとしません。
コミュニケーションとして話されても、つらい時間が流れるだけで
よしとは思いません。
また休憩時間はそっとしておいてほしいです。
必要な打ち合わせは構いませんが、それで円滑には進まないと思います。
時間が惜しいです。
玄米茶
>モミジさん
コメントありがとうございます。
業務に確実に関連する対話(例えば仕事の依頼や修正指示など)以外は上司とコミュニケーションをとる必要性はない、という意見かなと思いましたがいかがでしょうか。
実際そういった最低限のコミュニケーションで成り立つ職場もあると思います。
モミジ
>業務に確実に関連する対話(例えば仕事の依頼や修正指示など)以外は上司とコミュニケーションをとる必要性はない、という意見かなと思いましたがいかがでしょうか。
そうです。そうです。
ただ、現実問題としてうちの上司は昼休みに仕事の話をダラダラ話し、就業時間中は、雑談を話し掛けてくるのでかなりのストレスです(苦笑)
飲み会でも、仕事の話。ストレス発散どころかストレス貯蓄です。
なので、本当に業務に必要なコミュニケーションのみで、後は没頭できる方がありがたいです。
またそのほうが効率もいいように思います。
言葉が足りないコメントをいれてしまい、分かりづらくてすみません・・・
naomsa02
はじめまして、naomsa02 と言います。
金融系の業務を3年間米国で経験し、現在は IT 系のコンサルティングを仕事としています。
(誤解のないよう、先にお伝えしておこうと思いますが、1980年代生まれです)
業務に関連する・しないの論点はさておき、上司とのコミュニケーションは重要だと考えています。理由はごく単純なことで、自分も人間、相手も人間なので、その時に応じた対応が必要になるからです。その対応を図るためにも、日々のコミュニケーションが重要になってくるものかと。仕事を単純にこなし、提出するだけなら、厳しい言い方かもしれませんが、ロボットにやらせればいいと思います。
また、恵まれた環境かもしれませんが、上司の話・特に過去の経験は自分の経験と照らし合わせると、意外とためになると思います。最初から否定的な考えでは、得るものも得られないのではないかと思います。時間が惜しいの仕事の効率を少し考えた方がいいのではないかと思います。(あくまでも持論ですので、あしからず)
長くなりましたが、色々な人とコミュニケーションを取ることで成長する方法もあるのではないかと思います。
玄米茶
はじめまして、naomsa02さん。
コメントありがとうございます。
チーム戦において、チームメイトとのコミュニケーションはあるに越したことはありませんよね。
コミュニケーションが増すことで、たとえばお互いのベストな状態を引き出すことや、暗黙知の共有(見える化)につながります。
そういう意味では、私はnaomsa02さんの意見に賛成で、モミジさんの意見には反対の立場なのですが、実は(どなたかのコラムにもあったのですが)上司と部下のコミュニケーションは対等ではないんですよね。
モミジさんのケースのように(片方から)一方的になってしまうと、もはや嫌がらせにしかなってないという;;
なので、上司は「飲みに誘えばいいだろ」的な大雑把なものでなく、もっと部下に気を使ってコミュニケーションをとりなさい、というのが今回のコラムの趣旨でした。
ともあれ、(上司の質にもよりますが)naomsa02さんのこうした姿勢は上司からの支援を得られやすく、naomsa02さんの成長に大いに貢献すると思います。
naomsa02さん、モミジさん、有意義なご意見をどうもありがとうございました。