気難しいプログラマとの人間関係に必要ないくつかのポイント

4. あなたの問いかけに反応が悪いとき

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 プログラマの仕事は純粋な頭脳労働です。ロジックの組み立てで思考を積み上げる作業を連続的に行うため、かなりの時間の間、非常に集中力を必要とします。

 このとき、外部からなんらかの割り込みが入ると、積み上げてきた思考が一瞬でパーになります。割り込みから戻ったころにはまた一からやり直し、なんてことにもなりかねません。

 これは彼らにとって、苦痛以外の何者でもありません。エクセルで作った資料を保存せずに終了してしまったのと同じことなのですから。

 リーダーであるあなたの問いかけに反応が悪いのは、このせいです。作ったエクセルを保存しなければ、ともがいているのです。

 彼らに話しかけるタイミングには、注意が必要です。集中して深い思考に陥っているときは、なるべく話しかけるべきではないでしょう。特に割り込みが頻繁に起こると、仕事が遅れるのみならず、集中力がぷっつりと途切れてしまい、それ以降仕事を進めることができなくなってしまいます。用件はある程度ため込んでおいて、いっぺんに伝えた方がよいでしょう。くれぐれも、さみだれ式にああだこうだと話しかけないように。

 とはいえ、そんなことをいい出すと、一体いつ話しかければいいのか悩んでしまいます。はた目からは彼らの頭の中身は分からず、一見ぼけっと座っているように見えても、実は頭をフル回転させている場合も多々ありますから。

 では、どのようなときに話しかけるのが良いのでしょうか。

 あなたの部下はたばこを吸いますか? もし吸うのであれば、答えは簡単です。

 プログラミングは脳を酷使するため、そんなに長くは続きません。一定時間の集中の後、必ず脳を休める時間を必要とします。

 喫煙は、まさに脳を休憩させている時間であり、話を聞ける状態にあります。他人との雑談もでき、仕事をふってもいい時間となります。

 では、部下がたばこを吸わない場合はどうでしょうか。

 人によって個人差があり、一概にはいえないのですが、席を立つ、あるいはどこかから帰ってきて、席に座るときがいいと思います。席を立つとき座るときは、おそらく別の用事をこなそうとして、プログラミングのための思考が一段落している場合が多いです。脳内のエクセルは取りあえず保存されており、人の話を聞ける余裕ができていることでしょう。

 人によってはこのほかにもいくつかタイミングがあるはずです。それを見つけてあげることが重要だと思います。

Comment(9)

コメント

宝春

はじめまして、こんばんは。

ぶっちゃけ、在席時に話しかけて不機嫌になるようなプログラマは嫌ですね。

私自身もプログラマですが、在席時であれば、たとえ考えてる最中であろうが、話しかけられたらすぐに切り替えられるし、電話が鳴ってりゃすぐとります。
イチからやりなおしなんてことにもなりません。

どーしても集中してやりたいときに、1時間ほど小さな部屋にこもることもありますが、そんなことはごくごく稀で、だいたいは自席でぼけーっと考えます。

どちらかというと席を立つとき座るときに話しかけられる方が嫌ですね。

席を立つときは、何かを用事があって立つわけですし、座る時は「さぁやるぞ」という気分で座りますので、どちらもそれを邪魔される感じ。

私の場合、喫煙にも2種類あって
・ひとつは休む場合。
・もうひとつは、集中して考えたい場合。
喫煙所に行く途中とか、たばこすってるときってのは意外と「考える」ことができます。
こればっかりは周りからはどちらかなんて判断できないでしょうけど・・・。

まぁ、人それぞれですよね。

玄米茶

宝春さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

>ぶっちゃけ、在席時に話しかけて不機嫌になるようなプログラマは嫌ですね。

勤務時間中に仕事の話をして機嫌を損ねる人を好きな人はいないでしょうね。
とはいえやはり人間がやっていることですので、少しでも仕事が円滑に進むよう、その人に合わせて気を使ってあげることがリーダの責務だと思っています。

私もなるべく気を使ってあげようと日々努力をしているのですが、唯一間違いないと思っていた喫煙タイムも宝春さんのようにNGの場合があるんですね。
非常に参考になりました。

宝春

まぎらわしいこといっちゃいましたが、
喫煙所で話しかけるのはOKだと思います。
ていうか、喫煙所はそういう場所でなきゃいかんと思います。

a

はじめまして。

私は割り込みによって高い集中から追い出されると30分くらいは何も集中して考えられなくなる方なので、私にとって最も「話しかけられても困らないタイミング」とは作業開始前なんですよね。

なので、基本的にメールで用件を伝えるといううちのシステムには非常に助けられています。
この解は「話しかける」という前提をぶち壊してますが・・・。


私も、席から立ち上がるときや戻ってきた時に話しかけられるのはきついですね。席を立つのは用事があってするわけですし(煙草を吸わない私の場合は主に尿意の為に)、帰ってくる頃には次に組み上げる物が脳内で少し整理されてる事が多いので。

ただし(ケースバイケースの世界ですが)、仕事が進まない「1人あたり少なくとも数千円分の時間」をドブに捨ててでも伝えるべきであるような緊急度の高い事柄は、すぐにでも伝えるべきだと思います。
というかそんなに緊急な用事ならすぐにでも教えて欲しいです。仕変とか仕変とか。

玄米茶

aさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

なるほど、業務ルールとしてメールを使おうと決めているのですね。
コミュニケーション不全に陥りやすいのでは、と安直に考えてしまうのですが、
その辺りはどう解消しているのかとても気になります。
企業ではこういう手法って、もはや珍しくないのでしょうか。

それともトリガーだけはメールで、やはり必要に応じて対話をするといった感じでしょうか。
これなら私も時々やります。
「明日~の話がしたいので、都合のいい時間に聞きに来てください」
というメールを前日に投げたり。

a

>それともトリガーだけはメールで、やはり必要に応じて対話をするといった感じでしょうか。
はい。そんな具合です。

基本的に、業務上必要なコミュニケーションは
・一方が命令し他方が了承する、又は単純な報告・連絡等、ただ一度の完全な確認が必要な物
・双方の合意を得る、又はアイデアを出し合う等、場合によっては不完全で良いものの、しかし少なくとも数回の確認作業が必要な物
の2つに大別できると思うのですが、ここで前者の場合にメールを用いるならば、例えば

「また仕様変更です。予定では再来週に開始される作業、AをBする所をB'するようにして下さい。詳しくは添付ファイルを参照して下さい。」→「了解です。」

という具合に行える為、正確である上に意図しない割り込みが発生しないというメリットがありますね。

後者の場合では話し合いたい「内容」は面と向かって話した方が都合が良いのは確かですが、「いつ」開始するかを決めるだけならメールでも十分です。
先約など無ければ「ちょっとAについて話し合っておきたいのですが、皆さん明後日の午後1時以降は問題ありませんか?」等の一通で大抵は決まるので。

そして開始時刻を予め決めておけば、例えば「その時刻になる前にできるだけキリ良く作業を中断する」という予定を立てることが可能になるので、前者の場合と同様のメリットがありますね。

あくまでも現在の私から見た解釈なので悪しからず。メールの送受信くらいでは別段ストレス等は溜まらない、等の前提条件にまみれています。


P.S.
形の無いものを生み出すという職業柄、健全に運用されていればコミュニケーション不全になりようが無い気もしますが――他の方はどう思いますか?

玄米茶

コミュニケーション不全とは、もう少し人間工学的な面を指しての発言でした。

たとえばaさんの挙げられた例の前者の場合、私(命令側)は相手が、仕様変更の内容をどれくらい理解しているか、納得しているか、反論はないか、度重なる仕様変更にウンザリしていないか、士気は下がってないか、私のやり方に不満を持っていないか、等々が気になります。

きちんとアラームが出せる相手ならいいのですが、メールだと相手の感情が見えにくいですし、テキストにするのを面倒くさがって「了解です」の一言ですまされてしまうことが多くなるのでは、と思ったのです。

ちょうどこのサイトでチームビルディング術の記事(第4回)が書かれていますが、まさにああいった辺りの話です。

雨水坊

割り込みが入ると機嫌が悪くなるPGです(笑)

ミーティングは毎朝時間を決めてじっくりやります。
その時間はミーティングだとわかっているので、よほどのことがない限り、みんなミーティングができる準備をします。
ミーティング以外のメンバー間のコミュニケーションは、やはりタバコ時間でしょうか。

ただ、ウチは開発会社ではないので、他の部署の社員や社外の業者とも話をする必要があります。
たとえ隣の席でも、メールによる連絡は有効だと思いますね。
連絡の必要なことは、こちらから先に電話するとかして、片付けてから仕事に取り掛かるようにしています。
来客であれば、日時を決めておいて、その時間は仕事から離れるというパターンですが、アポ無し来客や電話(内線含む)には閉口します。
そういうときは、ときにはブチ切れます。(笑)

玄米茶

>雨水坊さん

コメントありがとうございます。

雨水坊さんのように、うまく段取りをやっておくことも重要ですよね。
懸案事項や連絡事項は、それを受ける側も能動的に動いてあらかじめカタをつけておく、もしくはメドをつけておくことで、突発的に発生する連絡・指示・打ち合わせ等の割り込みをある程度抑えることができると思います。

ただこれらはどう頑張っても絶対に0にはできないと思うので、あまりブチ切れないよう十分なカルシウムをとっておくことも重要かもしれません(笑)

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