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第129回 こだわりを捨てて得られるモノ

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 私事ですが、先日スマホを買い換えました。私はiPhoneではなくAndroid端末を使っているのですが、これまでずっと国産スマホにこだわってきました。しかし、思う所があってグロスマ(グローバルスマートフォン:海外市場でも発売されているスマホのことです)に変えてみました。今回はそんなこだわりについて書いてみたいと思います。

■国産スマホにこだわってきた理由

 スマホに求めるモノは人それぞれです。ある人は画面の大きさや綺麗さ、ある人はバッテリーの持ち、ある人はCPU、RAM、ROMなどのスペック…、この求めるモノはいい方を変えると、その人なりのこだわりといえます。多くの人はスマホを片時も離さずもっています。だからこそ、自分自身の生活やライフスタイルに合わせたこだわりでスマホを選びます。

 私がスマホにこだわっていたのは「壊れにくさ」でした。落としたときに破損しないか、水濡れによって保障対象外になったりしないか…、そんな壊れるという不安でスマホを選んでいました。もちろん、それ以外のこだわりもありましたが、優先順位で考えると、壊れにくさがダントツの一番でした。その理由でスマホを選ぶと、海外製のグロスマは大抵防水、防塵機能が付いていないため選択の対象から外れており、結果的に国産スマホを選んでいました。つまり、私の場合、望んで国産スマホを選んでいたというより、自分のこだわりを優先した結果、消去法で国産スマホを選んでいたことになります。

■こだわりを捨てて何かを失ったか?

 しかし、今回スマホを買い換えることになり、一度ゼロベースで考え直してみました。

壊れにくさってそれ程重要か?

 よくよく考えてみたのですが、過去10年以上携帯電話やスマホを水濡れさせたことは1度もありません。また、スマホは常にカバーをしていましたので、落とすことで破損させたことも1度もありません。そう考えてみると、壊れにくさのこだわりってそれほど必要ないような気がしてきました。それより、スマホを使っていて、

もっと画面が大きかったらなぁとか、

もっとカクカクしないで動いてくれたらなぁとか、

もっと電池が持ってくれたらなぁなど

など「使い勝手」の方がよっぽど切実なことのように思えてきました。そう考えて、もう一度スマホを選んでみると、グロスマが一番の選択肢になりました。そこで、今回初めてグロスマに買い換えることにしました。

 買い換えてから数週間が経ちましたが、まったくといっていいほど不自由な点は感じられません。むしろ、快適過ぎるくらいです。これまでなぜもっと早くグロスマに目を向けなかったのか、ちょっともったいないことをしたような感じにさえなりました。

■こだわりを捨てることで得られるモノ

 人はこだわりをもって生きています。こだわりはこれまでの人生の経験や学びから得られたモノです。だから、その人にとってこだわりはとても大切なモノです。しかし、たくさんもっているこだわりの中でも、もう今の自分には使うことのない、不必要なこだわりが混じっているはずです。ひょっとしたら、そのこだわりを捨てることで、何か新しいモノが得られるかもしれません。

 こういった考え方はキャリアづくりにも当てはまります。これまでやってきた仕事や経験というこだわりを捨ててキャリアを考えてみる。もちろん、無謀なことは勧められませんが、こだわりを捨てることからつくり出されたキャリアは、きっとその人が心の底から目指したいと思えるワクワクし挑戦したくなるキャリアになることでしょう。そして、そのキャリアづくりを始めたとき、その人はこれまでのこだわりを捨てた代わりに、その人の人生で必ずプラスになる何かを手に入れることができたのではないか、と私は思います。

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