@IT メールマガジン「@IT通信」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

葛餅の元祖を探る

»

 2001年11月7日の「@IT通信」に掲載したコラムを紹介します。編集担当Kは、数カ月海外にいても全然日本が恋しくなりませんが、「葛餅が食べたい」という思いに負けて、結局いつも帰国します。葛餅は偉大だ。

■□■

 いきなりローカルな話で失礼します。

 先日、某IT系インターネット会社のお菓子サーバ(*1)管理者に脅され、地元の東急沿線某線の昔ながらの門前町にて、自称“葛餅の元祖浅○屋”で「名物葛餅」を購入した。さっそく社内お菓子サーバにアップしたところ、これがなかなか好評だった。

 某社長などは、3食これでも構わない(ほんとだな~)といい出し、マイ箸を持参までして、きな粉まみれでほおばる始末。

 ところで、この門前町界隈なぜか葛餅屋が3軒あり、どの店も“元祖”をうたっている。それぞれに味があり、一概にどこが一番とはいえないのだが、いったいどこが本当に元祖なのだろうか?

 浅○屋いわく、「くずもちの起こりは、元禄年間に初代が初めてくずもちを考案その後宝暦2年(1752年)、甘味として売出し好評を博した」そうである。ほかの2店も似たようなことをいっているようだ。

 また、多摩川を越えたお隣の川崎○師にも名物「久寿餅」なるものがあって、こちらの始まりは天保年間(1830~1840年)だという(そして、こちらも“元祖”らしい)。だとすると浅○屋よりも少し新しい。

 ちょっとWebで調査したところでも、これだけ“元祖”といわれる葛餅があるのだから、日本全国いったいいくつ葛餅の“元祖”があるのだろう。

 興味はあるのだが、残念ながら全部調べているほど暇ではないので、このあたりで泣く泣くあきらめて、あとはお菓子サーバの管理者へ引き渡すこととする。きっと引き続き調査をしてくれるに違いない(たぶん)。

 そういえばちょっと前に、名古屋の青柳ういろうが、外郎作って500年を名乗る小田原の「ういろう」に名称使用の差し止めを求められていて、それが高裁では請求が棄却されたというニュースがあった。ういろうはすでに一般名詞である、という判断だとか(「大須ういろ」は訴えられなかったらしい)。

 そんなこんなで、なんとな~く1つ思ったのは、やっぱり何はなくとも商標登録、さらに特許・ビジネス特許もちゃんと取得するべきだってことだろうか(……って江戸時代じゃあなぁ)。

*1:お菓子サーバとは……(↓以下参照)
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/atmarkit/2010/05/post-e4b1.html

(総務管理局 かめれおんけいこ)
Comment(0)

コメント

コメントを投稿する