@IT メールマガジン「@IT通信」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

余命幾ばくもない時、悔やむことは?

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 2002年8月28日の「@IT通信」に掲載したコラムを紹介します。「世界が1カ月後に滅ぶとしたら、何をしたいか?」と聞かれて、同じことを考えたことがあります。シンプルに考える、ということでしょうかね。

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 最近ある書籍で次のような話を読みました。末期患者のケアをしている博士の話なのですが、多くの患者は「愛する人とうまくいかなかった」「愛する人と過ごす時間が少なかった」ことを悔やみ、「もっと仕事をしたかった」と悔やむ人はいないそうです。

 縁起でもない話で恐縮ですが、皆さんも想像してみてください。自分の余命が残りわずかとなって何を悔やみますか? 私は真っ先に「もっと旅行がしたい」と悔やむだろうと思いました。末期患者を引き合いに出していますが、要は人生を豊かに送るために何に時間を使いたいか、ってことですね。私の場合にはそれが旅行だということです。

 仕事も大事だけど、人生を豊かに送るための時間も確保したい。しかし時間は限られている。そりゃもう、労働時間を短縮するしかありません。しかしTo-Do Listは2つぶして3増える状態、どうしよう......。

 転職? いえいえアットマーク・アイティは好きなのでそれはなし。そう、効率良く仕事をこなすしかありません。そこで最近は次のような工夫をしています。

  1. その日に必ず終わらせなければならないTaskは作業時間を予定表に入れる
    (いままではミーティングの予定しか入れていなかった)
  2. 本当に目標達成に必要なTaskかどうか自問自答する
    (もっと効率的に目標を達成できる方法はないか考える)
  3. 金曜日の午前中は今週の成果確認と来週のアクションプラン立案に当てる

 なぜこんなことを考え始めたのかというと、私の担当している「自分戦略セミナー」で豆蔵の羽生田さんや萩本さん、マイクロソフトの熊谷さん、日本IBMの米持さん、日本アイオナテクノロジーズの小野沢さんといった第一線で活躍しているエンジニアの方々の話に触発されたからです。ただでさえ忙しいはずなのに、執筆や講演をされています。まるでこの方々には1日50時間あるような活躍なのです。私も少しでも近づきたい。そう考えているのです。

 さて、前述のような工夫をして、効率良く仕事が進むようになり、時間的にも多少余裕を持てるようになりました。これで心おきなく旅行に行ける......とはいかないのが現実で、いままでできなかったTaskに取り掛かっています。

 臨終の床で「精いっぱい働いた」と思えるのも、それはそれで幸せかと(苦笑)。

(@ITジョブエージェント担当 : 小林 教至)※当時
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