日本のITエンジニアの求人倍率が10倍になったけど、賃金はほかの国と比べるとまだ低い。その打開策を考える【第253回】
2022年5月29日の日経新聞朝刊の一面は「IT人材難 低賃金が拍車」という見出しだった。
中身をまとめると以下だった。(興味がある方は5月29日の日経新聞朝刊をみてね)
・2022年年初にITエンジニアの求人倍率が10倍に達した
(コロナによるリモートワーク化、DX推進で求人倍率が伸びた)
・ITエンジニアの平均年収はほかの国と比べるとまだまだ低い
・専門性が高いから他の業種から入ってくる人はほかの業種と比べると半分くらいだ
上記を元に個人的な意見を言えば、以下だと思う。
・ジョブ型賃金制の導入が日本は遅れているから、専門性が高い仕事なのに、ほかの国と比べると、賃金が下がってしまう傾向がある。
・高齢のITエンジニアの人口はそれほど多くないから、全サラリーマンの平均年収より、ITエンジニアの平均年収はちょっとだけしか高くないように見えるけど、年齢別で輪切りにしてみると、ITエンジニアはほかの業種より平均年齢が低いから、想像より高いはず。
・でもほかの国と比べるとまだまだ伸びしろあると思うし、人によって結構差があるような気もする
ちょっとしたエピソードを紹介すると、昔、ある言語の米国の平均年収が1000万円を超えたというニュースに対して「アメリカ行くぞ!」「物価も違うしね」など様々な意見が出る中「えっみんなもらってないの?」という上級者のコメントが注目を集めていた。
実際に初心者のプログラマーと上級者のプログラマーの生産性は、その年収差よりはるかに高く、数十倍を超える生産性があるような気がしている。感覚値なので、実際は数十倍かどうかは怪しいけど、もしかしたらもっと超えるような気もする。
この生産性の高さを証明する何かを、上長面談時や転職の面接時に持参して証明するのが年収アップの近道のような気がする。
サラリーマン時代、採用側だったときは、決まった条件にチェックを付けると、おおよその基準年収が決まり、その上下10%くらいの幅を裁量をもって、オファー年収を決めていた。
例えば、年齢、現在の年収、業務内容、言語別実務経験数、取得資格で基準年収●●●万円みたいに決まって、期待感やどれだけその人がほしいかどうかで、+-10%のバッファがあって、オファー年収が決まる感じだ。
おそらく多くの企業がそんな感じだと思う。ちなみに一般論になるが、このバッファは、個人の好みや見込みでつけると、採点者の責任が多くなるから、稟議に添付できる資料が有効だと思う。
例えば、自分が書いたコードを持参するのもいいし、入社後の企画書持参もかなり有効だ。
入社後の企画書とは、入社後、どうやって業績貢献に寄与するつもりかをまとめた企画書である。
ちなみに、私は転職や上長面接のときに必ず、企画書を持参していた。
結果は、やはり良かったと思う。給与が上がるだけではなく、「こいつは面白い奴だ」ということだったかわからないけど、いろいろな新規のプロジェクトにいれられて、良い経験をたくさん積ませてもらえた。その経験がキャリアの肥やしになったと思う。自分企画書を出し続けて本当に良かったと思う。
ちなみに、この自分企画書を解説するセミナーは何十回も登壇していて、レポートも公開されていると思う。興味がある人は「吉政忠志 実際の企画書」「吉政忠志 年収 実際の企画書」で検索するとイベントレポートやコラムもいろいろ出てくるので、興味がある人は見てみるとよいかも。
私の方法が全ての人の年収改善になるかはわからないけど、プログラミングという仕事とその勉強に真摯に取り組んでいる人がちゃんとした企画書を書いていれば、すぐには結果が出なくても、出し続けることで好転すると思っている。(補償はしないので自己責任で)
ちなみに1本2本出したくらいでは、変わらないかも。(変わる人もいると思うが)
でも自分の人生は自分で変えるしかないから、必要と思う人は本気でやってみるとよいかも。
長い人生で年収が上がっていくと、仕事の規模も大きくなっていき、その結果が次につながっていくので、少なくとも私はやってよかったと思ってる。どこかの誰かの参考になれば幸いである。
ちなみに、ちゃんとした企画を作るのは結構大変で、その工数を仕事に影響が出ない範囲で作ろうとすると、健康であって体力も必要なので、そのためにはバランスの良い食事をタンパク質大目にとって、良質な睡眠と運動も!なんて言い出すのですが、話は尽きないので、今日はこの辺でww
さて、そんな私の近況は「吉政忠志」で検索されると大よそみえます。
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