吉政創成 代表取締役、PHP試験、Rails試験ビジネスOSSコンソーシアム・ジャパン主宰

映像データDVD1枚分を米国に10分で転送する福岡産の世界最高速ファイル転送プロトコルの考え方とは

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IT業界に20年以上仕事をしていてもまだまだ知らないことばっかりです。
先日、私の新しいビジネスとして、世界最速のファイル転送 「STORM®」のマーケティング支援をすることになりました。 DVD1枚(4.7GB)を米国にインターネット回線で10分で転送できるほど速いです。 この技術はもともとTBSの放送技術として発展してきたものだそうで、なんと国産、というか福岡産の技術だそうです。 福岡を馬鹿にはしていません。福岡は かなりレベルが高いIT技術者が多い県だと思っています。単純に世界一の技術を作れたということですごいと思っています。

※STORM®は以下のページで紹介しています。無料の試用版もあるので、是非試してみてください。(試用版は企業でのお申込みしかできないようです)
http://storm.itcore.jp/

※「STORM®」は、株式会社TBSテレビの特許取得技術及び登録商標です。
※「STORM®」は、株式会社ユニゾンシステムズが開発したソリューションです。

さて、この世界最速を実現しているのは独自プロトコルの開発にあるそうです。
イ ンターネットでの通信と言えばTCP/IPを思い浮かべてしまいますが、TCPでは、データ伝達保証性と、通信の安定性を確保するために、エラーチェック や再送要求などの手続きが増えてしまい、どうしても高速性に欠けるそうです。一方でTCPの伝達保証性を省略し、その代わりに高速性を重視したプロトコル として利用されているUDPというのがあります。しかしながらUDPでは、伝達保証機能(送受信確認や再送要求)が提供されていないため、TCPに比較し て信頼性にかけます。(UDPは簡単に説明すると、通信パケットの紛失があってもチェックもせずにとにかく速く送ってしまう感じですね)

そこでSTORM®の開発会社はUDPの高速性を活かし、UDPの上位層に独自のフローコントロールを開発することで、実用上充分な信頼性を実現することに成 功されました。TCPで保証されている以下の項目についても独自のSTORM®プロトコルは同様に保証していますので、安全に通信ができるというわけです。

    トラフィック確認
    受信確認
    再送要求
    経路確認

STORM® はネイティブ プログラムのC++で開発されており、OSI model Layer 4: transport layer ~ Layer 6: presentation layer上で、UDPを使用した独自のプロトコルで通信制御をしているそうです。開発後、STORM®プロトコルをTBSテレビが世界各国から取材データ の送信実証試験を行い、さまざまな通信回線において常に高速通信できるように本プロトコルを最適化されたそうです。

つまり、ファイル転送に最適なものを作り、そのうえで、通信状況が悪い海外の実際の通信環境で試験をしてチューニングした、超高速で信頼性が高いプロトコルが出来上がったということだそうです。

で、 どれくらい速いかというと、FTPと比較して25倍速く、沖縄東京間で85Mbps(遅延50msec)で転送ができるそうです。日本米国間では 85Mbps(遅延200msec)だそうです。ちなみにSTORM®をAzure上で動かしても、日本米国間で70Mbpsほど出るそうです。実際に DVD1枚分の映像を日本米国で転送した際に10分で送付できているそうです。

※国内外の転送速度実測値については以下をご覧ください。
 http://storm.itcore.jp/data/

この技術は海外のオリンピック中継やニュースなどの映像転送に使用されているそうです。日本にはこう言った要素技術を開発できる技術者は少ないように思えます。こういうすごい技術を開発できる技術者がもっと増えると嬉しいです。

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