@IT自分戦略研究所 メールマガジン「@IT自分戦略研究所 Weekly」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

瀬川さんのプロ棋士合格に思う。好きな仕事と嫌いな仕事

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 2005年11月22日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。皆さんは好きなことを仕事にしていますか? エンジニアライフ担当(岑)は、編集者という仕事でお給料をもらえて幸せです。小学生のころ、クラス内で新聞を作っていたくらいなので。

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 アマチュア棋士の瀬川晶司さんが、実施自体が異例のプロ編入試験に合格し、晴れてプロ棋士になったというニュースを覚えていますか? 駒の動きさえ覚えられない私としては将棋は興味なしのネタなのですが、インタビューに応じる瀬川さんのこのひと言は印象に残っています。

 「好きな将棋を仕事にできるのは幸せなことです」

 うーむ。これは意見の分かれるところ。同意できる方もいれば、「仕事は仕事、好きも嫌いもない」って方もいるでしょう。「嫌いなことを仕事にしているほどの不幸はない」といえそうな気もする。ストレスがたまりそうですものね。

 しかしイヤだなと思う仕事にだって、楽しめる要素はあるもの。高校時代に美術の先生が話してくれたことを思い出します。

 先生の美大時代の友達は画家として大成することを夢見つつ、町工場で働いて生計を立てていたそうです。来る日も来る日もはんだ付け。いい加減に嫌気が差して、画家を目指すことをやめてサラリーマンにでもなろうかと思い始めた矢先、あることに気付きました。温度や分量などの違いで、溶けたはんだがとても美しい色になることに。それからは「もっといい色を出してやろう」と思うことで、単純作業だったはんだ付けが楽しくなったそうです。

 その後、先生の友達がどういう人生を歩んだのかまでは覚えていませんが、当時高校生ながら「仕事ってそんなものなのかなぁ」と思い、20年たったいまでも記憶に残っています。

 さて、あなたは「いまの仕事よりも私に適した仕事があるはず」と思い込んでいませんか? それはいわゆる「青い鳥症候群」かもしれませんよ。いまの仕事に楽しみを見いだせないと、たとえ転職しても同じことを繰り返す可能性があります。

 このコラムを読んでドキっとした方には、次の記事がお薦め。「ITエンジニアにも重要な心の健康(20) 目指すゴールは自分の中に

 そうそう、冒頭の瀬川さんって、IT業界に勤務していたそうで。むむむ。

(人財メディア事業部 小林教至)

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