このコラムでは私が体験したIT業界の黒歴史を語ります。

キラめ 列伝

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 IT業界に身を置くものとして、女性上司の下で働いたことは何度もある。

 ただ、多くは男性に負けまいとして、かなりシャープなエッジを持つ方たちばかりでした。

 それでも良い。

 しかし、時には女性らしさが必要になってくる局面もある(女の武器?)。

 今回は、ファッション誌から抜け出したような、最大級に賞賛してVogue誌から抜け出したような素晴らしい「キラめ」たちをご紹介しよう。

  • カオス度:2
  • クライム度:4
     (筆者の独断と偏見によるものです)

※これ以降の文章には非常に生々しい描写が含まれております。ご自身の適切な判断が必要です。

■望月さん(仮名)

 25年くらい前の話ですが、今でも非常に印象に残っており、トップバッターとして選びました。

 彼女は以前、某有名なレコード店に勤めていたのですが、才媛で黎明期のMacintoshの本なども執筆なされていた。

 「女にレコードを貸すと、汚すのよね~」

 昼食のコーヒー片手に(望月さんの昼食はこれだけだ)、タバコをフワーと吹かしながよく言ってました。

 うぁ、もの凄くカッコイイのですが……。

 わたしの記憶をたどると、望月さんにMacintoshという単語を刷り込まれたのかも知れません(現在の朝之丞があるのも、望月さんのお陰でしょう)。

 どんな容姿だったかというと、「Zelda」で検索していただいて出てくる、HMVなどに紹介されているゼルダ姉さんたちに程なく近い。アバンギャルドなオーラを放ってました。

■万座さん(仮名)

 Cool beautyな方で、とにかくアクが強い、否、押しが強い。

 もともとはキーパンチャーだったのですが、プログラマに転向されました。

 「○○課長が実務の中でCOBOLを教えてくれると言っていたので、この職場に来たが、全然教えてくれないので、もうわたし、辞める!」

 スリムなタバコを吹かしながら、そう断言しました。

 その当時は、キーパンチャーからプログラマへの転向が割と多かったように記憶しておりますが、当時の悪しき慣例「ずぶの素人を経験者と偽って無理矢理職場に送り込む」に翻弄された万座さん。

 わたしが2本指くらいでキーボード打ち込んでいた(今は違います)のと対照的で、キーパンチャー出身ということで流石にキーボード入力は早かった。

 きっとそのまま続けられていたら「いいボス」になっておられただろうということは想像に難くない。そんな感じの女性でした。

■村山さん(仮名)

 何かのミーティングの時に、

 「わたしの月額単価50万円には、お茶くみ作業の代金は入っていませんので、コーヒーやお茶を入れていただきたい方、また、飲んだ後のカップなどをわたしが洗った場合は、別途代金を頂きます」

と言い放った村山さん。

 わたしはその職場に参入してから日が浅かったので、何事かと今ひとつ状況が理解できなかったのだが、よくよく見渡すと確かに男性が過半数を占めており、女性にとっては圧倒的に不利な状況なのだ。

 そこで、またまたわたしの悪い癖が出て、

 「順番に当番制にすれば良いんじゃないですか? 以前の職場ではそうしてました」

などと、訳も判らずに提案してしまったところ、そのように決まってしまい、後で過半数を占める男性から……止めておきましょう。

 その職場をわたしが抜けた後に風の便りで「不倫でもめているらしい」という話を聞き、少し残念だなと感じました。

■須藤さん(仮名)

職場の同僚 「あれっ、朝之丞さん、そのバッグいいですね。ブランドものでしょう」

朝之丞 「いや、もともとこのブランドはビニールバックが多いんですよ」

と会話していたところ、肘鉄を食らいました。

須藤さん 「(小声で)あれ見て、あの子たち」

 同じフロアの一角で、新人さん(女性)が、わたしがビニールバックと言い放ってしまったブランドのケ○ーバックや、巾着を見せ合って騒いでいる。

須藤さん 「あの子たち、初給料で買ったみたいよ。だから大きな声でビニールバックとか言わないように!」

 叱られました。本当は○倉出身で、怒ると「修○の門」みたいな啖呵が口をついて出てくる女性なのですが、前述の通り素晴らしい気配りです。

■傾向と対策

 今回は4名の女性についてサクリと書いてみましたが、どう考えても「局」ですよね(年齢の話をするとセクハラになるのでしませんが)。

 しかし、この局たちの気っぷの良さたるやどうだろう?

 他にもいろいろなエピソードがあるのだが、ページの関係ですべて網羅できません。「このくらいの話ならば、ウチの職場の局の方がすごい」と思われた方は、ぜひ、コメントを頂戴したい。

 いまアラフォーと呼ばれる方が若いころは、わたしが書いたような女性がIT業界には多かったと記憶している。

 ここまで書いて、朝之丞の恋愛話か? と思われた方もいるかも(いないな)。

 恋愛感情とかではなく「憧れ」ですよ、憧れ。

 仕事はバリバリできるし、人のさばき方も上手だった彼女たち。

 職場での自分(女性として)の役回りを心得ている方だったと思います。

 キャリアウーマンの走りなどと簡単に片付けられない、濃い女性たちです。

 しなやかさと、たおやかさです。

 「憧れ」が変わる? 否、わたし自身、小学生のころから男女同権主義なので、少なくとも職場では「美しい女性だけを贔屓」はしない。やはりスキルで評価させていただいております。

 最後に、非常に残念なことですが、今回書いた4名のうち2名はすでに他界されてます。ご冥福をお祈りすると共に、タバコは控えましょう!

【次回予告 職場の嫌われ者 その名は課長】

Comment(2)

コメント

kotora

はじめまして!

かっこいい女性の方達ですね~。同性としても憧れてしまいます!

私もいつかはこの方達のようになりたいです(あっ、たばこは吸いませんよ!)

kotoraさん
コメントありがとうございます。
4名の女性たちは、当時のDCブランド(特に望月さんはコム・デ・ギャルソン)を纏っていて、独特なオーラを放っておりました。
異性から見てもユニセックスな感じでカッコよかったです。

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