このコラムでは私が体験したIT業界の黒歴史を語ります。

May Day! 風ヤバイ上司、部下

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 前回の予告では「ギリギリチョコ」と題して、義理チョコの買出しについて書こうと思ってました。例の「熱く静かな女の戦い」で書いた香月さんと一緒に「部長がご所望の義理チョコ ⇒ おっぱいチョコ」を何軒も探して歩くというネタでした(これ今だったら完全にセクハラですが)。

 が、

 『「告訴すんぞぉ!」 迷言だらけなぶっ飛び上司の伝説』

http://jibun.atmarkit.co.jp/lcom01/rensai/topics/10/01.html

上記の記事で、わたしのコラムを取り上げていただきましたが、改めてジックリと森姫さん、 demitatsuさん、とみーさん、第3バイオリンさんのコラムを拝読させていただき、「皆さんご苦労なされているんだ」と言うことをヒシヒシと感じました。

 「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」のコラムで「May Day!」の内容だけ異質なんだろうなと思っておりましたが、それはわたしの浅学ゆえの独り合点だったようです。と言ったところで時期はずれですが、May Day!らしくヤヴァい上司や部下のことを書いてみます。

 まず、いつものようにエピソードをつらつら書いていく前に「現在わたしもヤヴァい上司に少々辟易しているところです」と言うことをお伝えします。まぁ、いくつになっても上には上がいるようです。

 で、これはかなり前の話しですが、知り合ったブロガーの方に、

N氏「朝之丞さん、IT業界の人って血が通っていないような人(ムチャぶりするとか情がないとかの意味だと思う)、多いですよね」

 と言われました。「お前みたいのがIT業界のネガな部分をピックアップするから、IT業界に就職する人に人気がなくなるだろ」とのお叱りを覚悟で書きますが、わたしの立場で言うと

>IT業界の人って血が通っていないような人、多いですよね

 ハイ、そうです(アッさりと)。

 これは至極単純な流れで説明できますが(特にひな壇に載っているビジネス書を購入して読まずとも)、IT業界で数年経験なされた人は、

>IT業界の人って血が通っていないような人、多いですよね

 何となくガテンが行くと思います。いや、わたしもクリエイティブ系SEさんなどには「国策会社で土方仕事(システム開発の意味)ばっかりじゃないですか、朝之丞さん」などと揶揄されてます。そう、実はガテン系なのです(わたしが言うよりもデスマーチを体験すればお分かりになると思いますが)。

  • カオス度:5
  • クライム度:5

(筆者の独断と偏見によるものです)

※これ以降の文章には、非常に生々しい描写が含まれております。ご自身の適切な判断が必要です。

■根性、努力、石の上にも3年、SEは「忍耐だ 1・2・3・ダァーッ(アントニオ猪木風)」な、部長

 朝から晩まで、血管が切れそうなくらい叫んでいた部長がいた。

 何か質問しに行くと、根性、努力、石の上にも3年、SEは「忍耐だ 1・2・3・ダァーッ(アントニオ猪木風)」を連発する。

 これから IT業界に就職しようかなと考えている人、SEでより上を目指そうとしている人には大変申し訳ないが、こういった人には「理屈は通用しないと思った方が良い」です。

 なぜ、こんな風になっちゃうかと言うと「数字のマジック」です。朝から晩まで「工数、工数、工数」。赤字を出さないように部下には残業をさせないように発破を掛け、上司には少しでもイイ数字を見せるべく、協力会社をバッサリ……。

 短期的には良いんですけどね。こういう人は「人を育てる」とか思考の埒外なので。

 この部長さんのお亡くなりになったあらましをここで書くと、会社がバレてしまう恐れがありますので書きませんが、表向きには殉職扱いです。

■いずれ上長になる可能性があるプロパーの新人さん

 協力会社の人にとってやりにくいのが「いずれ上長になる可能性があるプロパーの新人さん」だ。昔の軍隊じゃないんですけどね。「現場を体験させる」程度で配属が決まったプロパー新人さん。当時は3カ月程度の研修 + 現場体験で、おしりを叩かれるようにして役が付いた人がいて「いわゆる、幹部候補生」という位置付けだった。

 現場体験の後、そのまま主任に任じられたので、ステレオタイプな話で「3カ月程度の研修 + 現場体験中は猫を被っていて、役が付いた途端に豹変」という話。

 まぁ、荒れてましたから、わたしもその彼と初対面の時には、

Mさん「今度、配属になりましたMです。よろしくお願いします」

朝之丞「地獄へようこそ」

 なんて余計な挨拶をしてしまったがゆえに、「現場を体験させる」 ⇒ そのまま主任に任じられた ⇒ 豹変

 北斗の拳、次回予告風「朝之丞の運命やいかに アチャー」

 ~表現自主規制~

■ ヘッドハンティングで豹変

 前のエピソードとは逆に「協力会社の方で、その職場にどうしても必要だということでヘッドハンティングされて」上下関係逆転 ⇒ ピノキオの鼻が伸びた話。

 やはりヘッドハンティングされるというのはスキルを見込まれてのことだと思うけれど、今まで一緒にやってきた仲間(協力会社が主力)に号令を掛けるために多少の突っ張りだったら良かったのですが……。

 直接的にはそのヘッドハンティングされて豹変した彼の責任ではないけれど、彼の叱責も原因の1つと思われる自殺者が出た。否、その彼を知るあるSEが「昔はあんなんじゃなかったんだが……」と遠い目をしてつぶやいたこと、忘れずに記憶に残っております。

■傾向と対策

 今回も重い話で恐縮でしたが、ご存じのように「怒っている本人はアツくなっているので気がつかないが、そうとう無茶振りしている」ということ、怒るにしても深呼吸して一呼吸置いてからにしたいものです。

 次回予告「トップだけではないかなり前からの地殻変動」と題して渾身のレポートをお送りしたい。

Comment(4)

コメント

インドリ

こんにちは。朝之さん。
何時も楽しく拝見しております。

>IT業界の人って血が通っていないような人、多いですよね

本当にそうですよね。
堂々と「お前の知的財産ただで取れば簡単に数億儲かる」と言われて実行された事があります。

インドリさん、こんにちは。
今回は他のコラムニストさんのコラムにインスパイアされて書きましたが、
>何時も楽しく拝見しております。
前回コラムUpから時間が経ってしまい申し訳ございません。
段々と調子も戻ってきました(コラムを書く調子)ので、次回は更に突っ込んだ話題を書きたいと思ってます。
コメント有難うございます。

第3バイオリン

朝之丞さん

第3バイオリンです。
コメントは初めてですが、いつも朝之丞さんのコラムを楽しく読ませていただいてます。
今回もすごいお話ですね。

>改めてジックリと森姫さん、 demitatsuさん、とみーさん、第3バイオリンさんのコラムを拝読させていただき、「皆さんご苦労なされているんだ」と言うことをヒシヒシと感じました。

とんでもないです!
朝之丞さんに比べたら、私の経験なんてたいしたことないです。
(私がやってしまったことは十分たいしたことあるんですが…)

>怒るにしても深呼吸して一呼吸置いてからにしたいものです。

これは私も注意したいところです。
職場で人に対して怒ることはあまりないのですが(一応そのつもりですが)
キレて仕事を放り出したことはありますので(汗)。

次回も渾身のレポートを楽しみにしています。

第3バイオリンさん

コメント有り難うございます。朝之丞です。

>朝之丞さんに比べたら、私の経験なんてたいしたことないです。

私もそれなりの体験をしてきましたが、このコラム「May Day!」第一話でも書きましたように「俺の若かったころはよー」などとは申しません。私の体験は私であり、第3バイオリンさんのご苦労はご苦労なので、それはそれとして「本当に大変なんだ」と感じ入った訳です。そう言った点では決してバイアスを掛けて見ている訳ではありません。

>次回も渾身のレポートを楽しみにしています。

有り難うございます。
私としては珍しく「次回予告コラム」を現在既に書き進めてます。
この「渾身のレポート」というのはどういう意味かと申しますと、私の体験(記憶)、当時のメモ書きのみならず、当時の関係者から直近にヒアリングを行い記憶の曖昧さ、誤謬を極力排除した内容を書いてますとの意味です。

今後とも宜しくお願い致します。

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