このコラムでは私が体験したIT業界の黒歴史を語ります。

アカギなSE

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 IT業界のSEで「アカギなSE(かなりヤヴァい人)」って、どんな人物を想像しますか。

 前回は「肉食系男子自動車選手権」ということで、1980年代のバブリーマン(バブルなサラリーマン)が給料やボーナスをほとんどつぎ込んで車の改造に血道をあげた話を書きましたが、ある面、今回のギャンブラー達よりは健全だと思う。

 まぁ、不健全なものほどのめりこんでしまいがちなのは「人間の性」か?

  • カオス度:4
  • クライム度:2

(筆者の独断と偏見によるものです)

※これ以降の文章には、非常に生々しい描写が含まれております。ご自身の適切な判断が必要です。

■宝くじにのめり込む

 まずはギャンブルともいえなくはないが、軽いエピソードから。

 わたし自身は「高額な宝くじに当たったことはない」ので分からないが、本に書いてあること(「最初は小額な宝くじが当たり、長年買い続けていると高額な宝くじに当たるようだ」)を信じて、宝くじを買い続けていたSEがいた。

渡辺くん(仮名)「年末ジャンボ宝くじ30万円分買いましたよ!」

朝之丞「渡辺くんってボーナスいくら出たの?」

渡辺くん「30万円です。全額、年末ジャンボ宝くじに突っ込みました!」

 おおっ、豪気ですね。もちろん渡辺くんは独身なのでできること。そして年明けの職場で、

渡辺くん「年末ジャンボ、当たりましたよ!」

朝之丞「いくら当たった。まさか2億円?」

渡辺くん「8万円当たりました!」

同僚T「渡辺、お前マイナスじゃん」

渡辺くん「でも当たりは当たりですよ。こうやって徐々にデカイ金額が当たるようになるんです」

 かなりの入れ込みようだ。この時に誰かが止めればよかったのだが……。サマージャンボでも、

渡辺くん「今月の給料全部サマージャンボに突っ込みました!」

 この時は10万円当たったのだが、みんなに「ご祝儀、ご祝儀」と言われて大盤振る舞いした結果、すってんてんになってしまった。

 だんだんと書くのがはばかられる事態になってきたのだが……。次の年の新年、

課長「おおい、渡辺が3日も出社してないぞ。どういうことだ」

同僚T「まさか、年末ジャンボ当たって、会社に来なくなったなんてことないよな」

 とその時だ、渡辺くんが出社して来た……のはいいのだが、蒲田行進曲(映画版)の銀ちゃん状態。

 ~以降表現自主規制~

■定時退社日は「○魔人」で残業!

 その職場は「水曜日が定時退社日」なのだが、退社時間が近くなると決まって数名のSEの目つきが異様に鋭くなる。

 なぜか? ちょうどパチンコ○魔人のサービスデーだからだ。あのくらい「鋭い目」で仕事中も頑張れればイイ感じなのだが。

A氏「今日は○魔人で、残業だ!」

 終業ベルと共に“脱兎の如く”退社といった風景を暫く見ていたのだが、ある時からA氏の○魔人通いに変化が訪れた。気になって訊ねてみると、

朝之丞「Aさん、水曜日に○魔人、行くの止めたんですか?」

A氏「以前、女房から水曜日夜に職場に電話が来たの知ってる?」

朝之丞「いえ、知りませんでした」

 話を要約すると、とある水曜日の定時後にA氏の奥様から電話が入ったらしい。

A氏の奥様「Aの妻ですが、Aは居りますか? 子どもが熱を出してしまい残業は辞めて早く帰ってきて欲しいのですが?」

Kくん「あー、Aさんは毎週水曜日はパチンコ◯魔人で残業らしいっす」

 Kくんが、ご丁寧にも残業ではなくパチンコを打っていることを素直に話してしまった……。

 ガチャ。A氏の奥様からの電話は切られてしまった。

A氏「といったことでさ、もう水曜日の残業はしないことにしたんだ」

■馬に注ぎ込み、◯◯馬状態になってしまったYくん

 女性の読者の方も多いと思うので、お断りしておきますが、わたしは小学生の時から男女同権主義者です。男尊女卑ではございません。が、世の男性にとっては正に憧れ、女性にとっては……まぁ、昔の話ですから。

 Yくんは「仕事はソツなくこなす、付き合いが良い、かなりイケメン(ソース顔)」で、イケメンSEといっても良いくらいイケていた。ただ悪いことに競馬が好きで好きで、いつもピーピー(お金がない)だった。

 Yくんは未婚だったが、当時から同棲しているらしいとの噂が絶えなかった。

 その職場を離れて数年後、あるWINSの前を通り掛かった時に、両手に花状態のYくんとバッタリ出会った。

Yくん「朝之丞さん、シケた面してますね。どうですこれから酒でも」

朝之丞「おおっ、両手に花とは凄いね」

Yくん「Mと、Kは帰って良いぞ」

Yくん「朝之丞さん 今日はおごりますからゴチになって下さい」

 当然、Yくんはわたしより若いのだが、羽振りは良さそうだ。近くの飲み屋に入ると、

Yくん「いや、お恥ずかしいところをお見せしました」

Yくん「競馬で無一文になったんですが、◯レクラで女を引っ掛けて特技を活かして今じゃヒモっていうか、◯◯馬状態ですよ」

朝之丞「イケメン(ソース顔)の特技を活かしているというわけだ」

Yくん「いや、ヒモも楽じゃないんですよ。夜のお勤めが」

■傾向と対策

 ちょっと本題から外れますが、昨年2009/12/25からMac_1topiでカテゴリ「Mac」のつぶやきを始めています。その際に「昔の職場を思い出しながらコラム見てます」というありがたい言葉を頂戴しました。

 何がいいたいかというと、昨年の当コラムは「エロとか」は書かなかった。

 しかし、昨年、May Day! について(2009/10)で、今後のコラム内容にも書きましたが、

  • 車の話題
    当時は「草食系男子」ではなく「肉食系」だったので、車の話題にはこと欠かなかった。どうも女性にモテたいからではなく、速い自動車 ⇒ 少年の夢らしい(某自動車メーカーに常駐していた頃のエピソード)
  • ギャンブル
    「人間の性」として避けては通れない話題。ただし、IT技術者流の攻略方法、宝くじの悲喜こもごもなどもある。
  • 異性について
    文章にするのは未知の領域。そこは朝之丞的に冷静に分析します。
  • 家庭(家族)について
    IT技術者特有の家庭の悩みなど。ただし「中学生でお勤めに行ってしまった子」を持つぶっ飛びIT技術者の秘話あり。
  • 刑が確定していないので書けないIT技術者の犯罪
    日頃お世話になっている会社の事務所に行ったら「怖いおにいさん」がいた。

 ありがたい言葉を頂戴したこともあり、かつ、上記のような内容においては「エロとかグロ」は避けて通れないと考えております。読者の皆さんも大人なので、もちろん表現には注意をして書いていきます。

 もう新年の挨拶、遠に遅いのだけれど、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。実はこのコラム内容は松の内に書いていたのですが、内容が内容だけに投稿を躊躇してました。

 おっと、傾向と対策でした。

 今回のエピソード中の3名は、一言でいってしまえば「自業自得」なわけですが、肉食系男子な感じ(昔風にいえば 男臭さがプンプンしている)。ただ、誤解しないでいただきたいのは、このコラムを読んでくれたニートな方に一言、渡辺くん、A氏、Yくんともに「種金」くらいは頑張って稼いでいた、ということは分かっていただきたいです。

次回予告:「朝之丞も驚くびっくり体験」

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