夫の転勤により正社員歴たった2年のCOBOLプログラマーが、ITコンサルタントになるまでの物語。

コボラーからITコンサルタントへ(7) 転勤3~5回目:またExcel

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 エンジニアライフをご覧の皆さま、こんにちは!

 本業はITコンサルタント、副業は産業カウンセラー。

 TKT48プロデューサー&SE女子部部長の奥田美和です。

 

 クリスマスプレゼントに、ソニーVAIO時代の最後のモデル・VAIO Pro 11を買ってもらいました。11.6型で770gと持ち運びに便利です。

 家電量販店に行って久しぶりにPCを見たら、最近の流行は「ノートPCでも画面はタブレット」なんですね。11型(モバイルサイズの上限)だとノートPCとタブレットが混在していました。今までは「Windows搭載している方がノートPC」と区別していましたが、今後はどちらも「Windows10搭載」なのでややこしい。

 購入したVAIO Pro 11もWindows8から10にアップデートしてみました。Google+iPad mini愛用者としては、「他社のあの機能か!」と思えばなじみやすいです。

 

 さて、前回の「コボラーからITコンサルタントへ(6) 転勤2回目:念願のVB、VB.NET」の続きです。

 

■夫人会の名簿係(転勤3回目:タイ)

 夫のタイ転勤に伴い、「転勤族の妻」から「海外駐在員の妻」になりました。

 元々「海外駐在員の子ども」なので、家族でエジプトに住んだことはあるのですが、妻として異国の地に住むのは初めて。だけど、明治の時代から親日国であるタイには、日本食レストランも日本食も豊富に揃っていたので、問題なく暮らせました。

 

 夫の会社には「夫人会」なる組織があり、引越直後から夫の前任の奥様が生活のサポートをしてくれました。(※夫人会がない企業もあります。)タイでは、駐在員の配偶者が労働許可書を得ることは難しいので、ほとんどの奥様が日本の会社を辞めて専業主婦になります。夫人会は、そのような専業主婦の最初の居場所です。

 夫人会では役割分担があり、私は率先してExcelを使う「名簿係」に立候補しました。バザー係も楽しそうでしたが、専業主婦でもExcelくらいやっていないとSEの勘を忘れてしまうのでは?と思ったからです。

 実際にやったのは、Excelシートの上に四角の図形を並べ線で繋いで連絡網を作り、毎月人事異動がある度に氏名と連絡先を修正するだけですが……。これでも、後々、ICTサポーターの面接の時に「Excelで名簿を管理する仕事をしていました!」とPRすることができました。

 

■旅行記ブロガー

 前回の記事で「プチ燃え尽き症候群になった、もうIT業界はいいやと思った」と書きましたが、タイに来てから、今までの仕事三昧生活が幻だったかのように日々の生活を楽しみました。

 この頃、Yahoo!ブログが開始されたので、旅行記ブログを開始。

 mixiも始まったので、タイに住んでいる人のコミュニティに参加して色々な情報を仕入れ、実際に出かけてはいち早くブログにUPするようになりました。

 

 そうして、会社の夫人会繋がりの駐在妻だけではなく様々な友人ができ、一緒に出かけたB級グルメのお店やローカル市場など「旅行客は知らない超ご当地情報」もブログにUPするようになりました。

 この「おでかけ好きな駐在妻しか知らないご当地情報を発信する」ことが、今のTKT48の活動に繋がってきます。

 

■旅行気分のまま、タイから大阪に(転勤4回目:大阪)

 タイ生活3年の後、東京に戻るのかと思ったら、次の転勤先は大阪でした。

 今度の住まいは、大阪府H市。大阪府の端っこで、京都まで電車で15分という「半分住民、半分観光客」の転妻(てんつま、転勤族の妻)にはたまらない立地です。

 また関西には、「西国三十三所」という「四国八十八ヶ所」のようなお寺めぐりがあります。大阪転勤の年は、西国三十三所を復興した花山法皇一千年御忌にあたり、一千年来初の全所揃ってのご本尊(仏像)ご開帳。

 関西にいるうちに行かねば!と、大阪・京都・奈良・兵庫・和歌山・滋賀と、ぐるり関西一周しました。もちろん、旅行記ブログでご当地情報を発信。Yahoo!トップページの地域情報コーナーで何度も紹介されたり、関西やお寺好きなブロガーさんとも繋がりました。

 

■ふと思い出した、IT業界

 『大阪生活も来月で1年。そろそろ、ぐーたら専業主婦生活も飽きてきたので、新しいことにチャレンジすることにしました。偶然にもいい条件の仕事があったので応募してみました。果たして5年のブランクは乗り越えられるのか?』

 当時の日記を見ると、そろそろ仕事をしないと…と思ったようです。

 

 新聞の日曜求人折込チラシで見つけた、ICTサポーターの仕事。

 小学校や中学校の情報処理の授業のサポートをするというものでした。

 

 WordとExcelを復習して、いざ、8年ぶりの面接へ。

 PCテストはそれほど難しくはなく、面接ではタイ駐在時代の話をして笑いを取り、2日後に採用決定の連絡が来ました。

 

 ところが……。

 採用決定1週間後に、無情にも下された「東京転勤」の辞令――。

 ようやく専業主婦モードから、「働きたい」モードに変わったところなのに!

 

■一番苦労した、千葉での職探し(転勤5回目:千葉)

 今度は、住まいが千葉になりました。

 残念ながら新居の近くではICTサポーターの募集は無かったので、他の仕事を探すことになりました。

 

 IT業界への復帰は、5年もブランクが空いているので、最初から諦めていました。

 さて、次は何の仕事にチャレンジするか。千葉と言えば――そう、ディズニーランド!

 

 『東京で共働きだった時は、毎日終電&休日出勤で旦那の稼ぎを超えるほどだったけれど、お金はあっても自由はなし。そんな訳で、タイ&大阪では家事に習い事と、大いに専業主婦を満喫していました。

 1日晴れると分かった日に、朝から布団を干して、その日の夜はフカフカの布団で眠る幸せとか。

 手作りパンに「美味しい!」と感激してもらえる幸せとか。

 部屋の隅々まで掃除して、遊びに来た友達に「綺麗!」と喜んでもらえる幸せとか。

 小さな幸せを満喫していました。

 今度の仕事は「幸せ」を提供する仕事なので楽しみですが、後はいかに我が家の幸せと両立させるか、というところ。平日2~3日なら家事と習い事と仕事の全てを両立できそう。

 でも平日5日だと習い事は無理だし、友達と遊べないし、家事は手抜きになるような気がする。』

 

 現在、「女性活躍推進」が叫ばれていますが、TKT48で転妻のキャリアサポートをしていて思うのは、「フルタイムでバリバリ働きたい」と思っている専業主婦は少ないです。お子さんがいる方は特に、「日々の暮らしを大事にしながら働きたい」と思っています。

 当時の私も、そして今現在の私も、週3日くらいで働くのがベストだと思っています。

 

 だから、面接の時に「週3日、昼間のみ」という希望条件を出しました。

 でも、「土日含む5日&始発~終電までOK」という条件を出した「即戦力」になる方に、早々に採用の連絡がなされたのです。

 

 少々焦りを感じて、条件を「平日3日・7時~23時」に変更。職種は、マーチャンダイズ・アトラクションだったのを、マーチャン(ショップ担当)・ゲストコントロール(パレード担当)・アトラク(乗り物担当)にしました。

 もしこの時、夜のパレードのゲストコントロール採用になっていたら、今私はこのコラムを書いていないどころか、IT業界には二度と復帰できなかったことでしょう。

 

■天職は、日曜求人折込チラシに載っている

 同じ頃、日曜求人折込チラシを見ていたら、「これぞ私のためにある仕事!」という求人情報を見つけました。

 

 ――国立大学の医学部精神科関連の、教授秘書。

 「心理学科出身なので、精神科ワールドも大丈夫!」と思って応募したのですが、なんと、これから新しいITを使った研究を始めるところだという。

 だから、教授秘書 兼 技術補佐員として採用されました!

 

 ――Webシステム開発まで経験できたのだから、もう、IT業界に思い残すことはない。

 5年前、そう思って、IT業界を去りました。

 

 まさか、IT業界とは全く関係のない業界で、またITの仕事をすることになるとは。

 そして、この時はまだ知らなかったのです。

 ――「ブラックベンダー」と戦うことになることを。

 

 次回、「コボラーからITコンサルタントへ(8) 転勤5回目:PMデビュー!」に続きます。

 次回もお楽しみに!

 

■本日のまとめ:専業主婦の時にやっておくといいこと

1.ブログを継続して書くこと。日記ではなくご当地情報や特定の業界に精通した内容だと、後々起業した時に役に立ちます。また、毎日書いていると、キータッチの速度がかなり向上します。

2.Excelの練習。家計簿をExcelで作って入力の勉強をしたり、履歴書をExcelで枠から作ってみるとスキルのPRに繋がります。

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