転勤族の妻?TKT48?「リモートワークで、フリーランス+週3複業会社員」!?
エンジニアライフをご覧の皆さま、お久しぶりです! 転勤族協会TKT48代表/ITコンサルタント/産業カウンセラーの奥田美和です。
エンジニアライフに初投稿したのが、2015年12月。
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/tkt48/2015/12/tkt48se-ccc7.html
2014年1月に「モバイル&クラウドを活用して、地方の中小企業の働き方改革のコンサルをする!」という熱い想いを抱いてITコンサルタントとして起業しました。
でも、うっかりTKT48という転勤族の妻のグループをデビューさせてしまい、「取材対応が忙しくてIT業界に戻れない...」と悩んでいたら、ご縁があってIT企業のSE女子部部長になり、「IT業界に戻れた!」という嬉しさから今までのSE人生を綴ってきました。
最終投稿から少し時間が空いてしまったので、最初から読み直してみました。
「TKT48って何?」と思われた方は、ぜひ最初から読み直してから、この続きをお読みくださると幸いです。
■ お小遣い稼ぎ「在宅ワーク」でも、会社員が在宅で働く「テレワーク」でもなく、プロが最初から好きな場所で働く「リモートワーク」
タイトルに、「リモートワーク」「フリーランス」「週3社員」「複業」「コミュニティ・プロデューサー」と、今「働き方改革」関連で流行りのキーワードを並べてみました。
Web業界経験者にとっては、「フリーランス」も「リモートワーク」も既知で当たり前の単語。でも、Web業界以外の業界では「新しい働き方」とブームになっているのです。
お客様がリモートワークで働けるようにとクラウドツールを作っているIT企業ですら、社内システムをクラウド化するまでの予算(売上)を確保できず、一昔前までは「SEという技術者なのに、Web業界と違いリモートワークで働くことができない」という状況もあったのではないでしょうか。
金融や公共等、個人情報などの機密事項保持が絡むような仕事だと、セキュリティ問題が生じるので、今現在でも「リモートワークで働く」ことはまだまだ難しいかもしれませんが...。
『――私がITコンサルタントとして起業した時にやりたかったのは、地方の中小企業に対して「ITを活用した働き方改革」コンサルティングであり、その中で、全国の転勤族の妻が在宅でもできる仕事を生み出すことだったんだ!』
これは、転妻になる前の私が、
『入社2年目の春に、大学時代からの付き合いの彼が北陸に転勤になり、遠距離恋愛になって1か月後には互いに寂しくなってプロポーズされたこと。
同じく春に、第1種情報処理技術者も取得できたこと。
実家から2時間通勤も辛くなってきたこと。
これらも重なって、「資格もあるし、手に職があるから、どこに転勤になってもSEの仕事はできる!」――そう思い込んでいました。』
と、入社たった2年で会社を辞めてしまったことに対する反省や、社会への憤りからきています。
――政令指定都市や大都市にしか、IT企業の会社がない。
あったとしても、仕事がなくて、SE社員は東京に出稼ぎに行っている!
今住んでいる埼玉県北(川を越えたら群馬県)は、首都圏なのに、「ねぎの収穫」とか「牛の世話」とか工場とか介護とか......3年3か月住んでいて「SE募集!」の求人広告は一度も見たことがありません。
もし、私が転妻になる時に、リモートワークでシステム開発の仕事を続けられる仕組みが社会に存在していれば、私は未だにSEをやっていたかもしれません。
■ IT業界から、Web業界と人材業界と広報PR業界が交じり合った、「新しい業界」へ
『転勤&ITコンサルタント、産業カウンセラー。海外駐在員の娘(帰国子女)から全国転勤族/タイ駐在員の妻へ。夫の転勤等で6回引越し&10回転職し、大企業から零細企業まで10業界16社、正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイト・個人事業主を経験。2014年から「ワークスタイル・クリエイション」として起業し「女性の新しい働き方」を創出している。』
今回、全社員が完全リモートワークで働き、オンプレミスの社内システムは1つもなく、チャットワークをはじめクラウドツールをフル活用している、ITリテラシーがIT企業以上に高い人材企業「株式会社キャスター」に参画することになりました。
――夫の転勤の度に転職して、もう10回目。
Web業界出身の社長に、リクルートなど人材業界出身のメンバーも多く、2014年9月創業にしてはTKT48と同様に"新しい道"をどんどん切り開いている企業なので、今回を最後の転職にするくらいの気合で入社しました。
ただ、TKT48で受託している案件もあるので、「週3勤務」の「フリーランスの仕事もしている複業会社員」からスタートします。
キャスターのメイン業務は、「様々なクラウドツールを使いこなすほどITリテラシーが高い、全国の優秀な女性を活用した、働き方改革」コンサル。
具体的には、IT企業のようにノンコア業務(事務など)簡易化のためにクラウドツール導入を提案するのではなく、ノンコア業務"全て丸ごと"外出しのための「オンラインアシスタント」「オンラインクリエイター」を提案しています。
どういうことかと言うと、東京の企業ならともかく、地方の中小企業の経営者さんは"IT"という言葉を聞くだけで身構えてしまうほど、苦手意識を持っていらっしゃることも多々あります。
どうにかクラウドツールを導入してもらっても、社員がそれを使えるように教育するか、もしくはそれを使えるパートさんを雇わなければなりません。
私たちIT業界の人間にとっては"簡単で便利"なクラウドツールも、ITが苦手な方にとっては苦痛以外の何物でもありません。クラウドツールを導入することで、余計に働く時間を増やす可能性もあるのです。
――少なくとも私が起業前に担当していた大企業では、私が担当する前は、某有名営業支援システムを導入してから手間が増え、次第に使われなくなり、結局皆さんExcelで営業数字を管理していましたから。
そのような状況に対して、人材業界では、例えばITに詳しい方を派遣するなどの提案をしていました。でも、派遣社員を雇っても当たり外れが大きいし、案外コストがかかります。
それに対して、数年前から流行っているのが、クラウドソーシング。
キャスターでは、さらに先の「チームでクラウドソーシング」を行っています。
今はまだ、秘書業務(事務・経理などバックオフィス全般)を行うオンラインアシスタント「キャスターBiz」と、Webサイト制作などを行うオンラインクリエイター「Remote Style」、そして、細々とやっている「在宅派遣」しかないのですが...
私がSEだった時、Webシステム開発で本稼働を目前にして「ちゃんと結合テストをやって~!どうしてPMの私が全項目テストし直さないといけないの~!」と泣いていたので(笑)、リモートワークでシステム開発の現場をサポートできるようなサービスも提供できたらいいなと思っています。
■本日のまとめ: ITコンサルタントが、IT業界以外から、ヘッドハンティングされるには
最近流行りの採用方法に「ダイレクトソーシング」というものがあります。
採用担当者自ら、SNSなどで求職者に声をかけるというものです。
キャスターの中川社長とは、2015年12月に転妻社労士を通じて知り合い、そこからずっとFB友達としてTKT48の活動を見てくれていました。
SE時代の、PMとして30名のチームをまとめた経験があったから、
現在TKT48で、国内45+海外1チーム、2500名をまとめることができています。
かつて某銀行合併のピーク時に動員された人数が6000名というから、2500名というのは相当の数で、ボランティアだけども「コミュニティ・マネージメント」のスキルはUPできた訳です。
中川社長が評価してくれたのは、「プレスリリースを一度も出していないのに、3年間で50回以上取材依頼が来る」TKT48の広報力以上に、3年間で2500名の規模にした温度感・スピード感でした。
IT業界の中でも、上司が野球サークルに入っているような体育会系IT企業で鍛えられた、「カットオーバーは1年後!今回、A社・B社・C社からパートナーさんが入ってくれます。プロパー・パートナー関係なく、チームみんなで頑張ろう!!」という、「短期間でチームのモチベーションを上げ、成果を出すこと」が評価されたのです。
そして、マネジメントだけではなく、顧客やメンバーの悩みをヒアリングし要件定義してからコミュニティを作る「コミュニティ・プロデューサー」のスキルも、TKT48を始めてから各段にUPしました。
今回、長文になり過ぎたので、「チーム」と「コミュニティ」の違いは、またどこかで書きますね。
――最後になりましたが、コラムのタイトルを「TKT48の転勤族の妻が、SE女子部部長に!」から、「TKT48の転勤族の妻が、週3複業会社員に!」に変更しました。引き続きよろしくお願いいたします。