町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その61 事業部長まで悪評が伝わる。。

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私の部署に採用された派遣社員でちょっと行動が遅いやつが居たのだが、彼は材料を箱に入れることすら出来ない。材料が流れてきてもただ眺めているだけ。「おい、どうした!」って話しかけても反応なし、教えても何も出来ない。たまらず現場のリーダーが派遣の営業に苦情を言いに行った。数分後、彼は私の現場から外されてしまい、私たちの装置の周辺をモップで掃除することになってしまい周りからは興味本位の目で見られるようになって「モックン」と呼ばれるようになってしまった。

まるでスローモーションのような動きでちょっと障害があるようであった。そして次の日には来なくなっていた。数日後、派遣の責任者から「田中さん、森山君の連絡先を知っていますか?」って。「は?」「連絡先がわからないので彼の精算のことを伝えられないんです。」って、なんで俺が派遣社員の連絡先を管理しなきゃいけないんだよ!こんなどうしようもない派遣会社の営業でも好景気という形で世間も味方していたので周りも全然普通であった。

派遣社員て世間からは底辺みたいに差別されるけど、こんな状況を身をもって経験した自分からすれば、差別する気持ちもわからないでもないんだよね。だから社員たちも派遣の連中をアテにしなくなるし、仕事を教える気もなくなるし、かかわらなくなってくるのは当然のこと。そしてそんな状態が職場全体に悪影響を及ぼす。事実、生産の稼働率が激減した。そして係の朝礼の時、杉沼課長が各班の稼働率などを発表するのだが派遣社員で稼働している班だけは「ここは論外なので発表はしません!事業部長からこの件について説明しろと、朝礼が終了次第呼ばれています!」と、かなり強い口調で不満と言うか怒りを露わにしたのだ。

しかし、わずかながらほんとに数える程なのだが、優秀な派遣社員も居た。そういう優秀な派遣社員は社員と同じような仕事を任されるようになる。そして、派遣の中ではリーダーとして派遣社員たちの管理を任されることになるのだ。それでも派遣社員のやる気のなさは変わらなかった。

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