町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その43 帰るときが一番神経を使う職場。。。

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「バーキンソンの法則」という言葉を聞いたことがあるだろうか?簡単に訳すと「与えられた仕事は、たとえ少なくても決められた時間まで膨張する」というもの。ここの職場はまさにピタリと当てはまる。みなさんお周りにも居ますよね、仕事が無いのに必死でパソコン見て仕事をしてる振りの人とか(笑)というか、それ以上に膨張していた。しかし、先ほどの組合の集会の話しでもあったが、いろんな手段を使って帰ってしまう組合員がいるように、ここの職場でもちょっとした技を使って早く帰る人も居た。

まず、自分の机の椅子をわざと横向きにして、いかにもトイレに行ってるように見せかける。そして、コーヒーが残ったままの紙コップを机の上に置いておく。要するにまだ残っているように見せかけるのだ。そして、そのまま事務所から出ていくというわけ。私が別の実験室で残業していたとき、トイレのほうから「ナイスタイミングだったね!」と言い合っているのが聞こえたからね。事務所から無事に脱出できたことを喜んでいたのだろう。

今でこそ、過酷勤務による過労死が問題になっているが、当時はブラック企業とか、労働基準法違反とか、そんなことを言う人も居なかったし、騒ぐ人も居なかった。それが当たり前な時代だったんだよね。昭和の高度経済成長期と呼ばれた時代には、男は働いているだけで評価されていたし。そんなことはどうでもよいのだが、あるとき、他の技術部員が「やった!今日は20時で帰れる!」って喜んでたからね。

ちょっととういか、ちょっとどころではなく、かなりの時間の感覚が製造の私たちとは違うよ。だから、ここの人たちは組合の集会などがあると喜ぶのだ。それは組合の集会は全員参加なので、その日は残業はしてはいけない決まりになっている。だから組合の集会があればそのまま帰れるのだ。私たち製造の連中は組合の集会のときは「めんどくせえな」「定時後になんで集まらなければいけねえんだよ」とか、不満を言うけれど、技術の人たちにとっては組合の集会は地獄に仏状態であろう。

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