町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

本配属編!その2 三日三月三年

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こうなってしまうとやる気は起きない。更にそのやる気のなさに追い打ちをかけるようなことがこの職場にはある。それは、朝の係ごとのミーティング。なぜミーティングでやる気を無くすかと言うと、タバコの煙が室内に充満するのだ。私以外は全員がタバコを吸う。細長くてボロいテーブルを囲んで相手との間隔は60センチくらいだろうか。そんな状態で78人がプカプカとタバコをふかしているのだ。4グループあったので2530人くらいが狭い室内でタバコ。当時は禁煙室、喫煙室なんて分煙がない時代。朝の数十分のミーティングで全身にはタバコの匂いが浸みついてしまうのだ。

タバコを吸わない自分にはほんとにこれはきつかった。当然仕事にも興味はなくなる。こうなると仕事が始まってもやる気は起きなくなってしまう。仕事中に考えることは挫折した経験がある人ならわかると思うが、休憩時間、昼飯、そして帰ること。朝一には既に10時の休憩が待ち遠しくなり、それが終われば今度は昼飯までが待ち遠しくなり、それが終われば今度は帰りまでの時間のカウントが始まる。。これしか頭に浮かばなくなる。こうなると社会人としては廃人同然。そしてまわりとのコミュニケーションもとれなくなり孤立していく。中途半端な平日休み、だれとも予定など会うわけがない。かといって仕事には行きたくない。入社半年ほどで早くもこんな風になってしまった。

「三日、三月、三年」という言葉を御存じだろうか?これは、新入社員が会社に入って辞めたくなる時期を表現している。三日で辞めたくなり、それを乗り越えたとしても再び三か月後に辞めたくなり、更に三年経つと辞めたい気持ちが強くなるというもの。もちろん自分もすでに辞めたい衝動に駆られていたのだがしかし、仕事は一日も休まずに行っていた。学生時代は欠席などなく通学していたし、そんな習慣が会社員になっても影響していたのかもしれない。

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