「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

May IT be with you

»

 近年、歩きスマホとセットで話題に上ることが多くなった二宮金次郎氏に、わたしは同情を禁じ得ない。幕末の自分の勉強スタイルが、平成の世になって批判の対象になるという不本意な現状を、草葉の陰でさぞや嘆いていることだろう。

■ITの暗黒面

 何事にも暗黒面というものはつきものだ。『善と悪』という概念自体、常に自分を主体として判断している。わたしの善はあなたの悪かも知れないし、その逆もまたあり得る。したがって、人が集まって社会を形成するならば、そこから暗黒面を消し去ることなどできはしない。我らエンジニアが信奉するITとて、やはり同じことだ。その一例が、薪を背負って歩きスマホというわけだ。

 しかしここでひとつ注意すべき点がある。暗黒面はモノが持っている属性ではない。暗黒面に陥るのはモノではなくて、常に人の心なのだ。

■人の持つ暗黒面を理解しよう

 では、それ自体は善でも悪でもなくニュートラルな存在であるITは、自身のニュートラルな属性にあぐらをかいて「悪? それは使う側の問題でしょ。ワシ、関係ないもんネ」と部外者を決め込んでいてよいのだろうか。

 もちろん、そんなことはない。不完全な人類を補完するのが道具である以上、その使命をまっとうしようとするのが道具としての正しい態度というものだ。

 道具を擬人化した表現に違和感を持っただろうか。もちろんこれは、道具の背後にいる、エンジニアへのメッセージだ。我らエンジニアは、人の心というものをよく理解した上で、利用者が暗黒面に陥ることを避けるような仕組みづくりも考えなければならない。

 当然のことながら、エンジニア自身が暗黒面に陥らないように気をつけることも大切だ。それが、マスターへの道なのだから。

 ITと共にあらんことを。

Comment(2)

コメント

仲澤@失業者

5月4日はSTAR WARSの日だとか・・・。

主人公は息子と娘、自作のロボット、師匠などに
さんざんな目にあわされるという、
悲惨な技術者のお話でしたねぇ・・・(違)。

onoT

確かに、少年時代は将来有望なエンジニアだったのに、もったいないことです。。。

コメントを投稿する