「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

断捨離は3つセットで考えるべし

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 私が『断捨離』という言葉を最初に聞いたのは、確か2010年のこと。それからすでに5年が経った。今ではあちこちでこの言葉を見聞きする。もう完全に市民権を得たように思われるが、本当に『断捨離』を実行できている人はどれだけいるだろうか。

■それってホントに断捨離なの?

 みなさんも、自分の周囲で「断捨離」という言葉を使って何か行動を起こそうとしている人を観察してみればよい。おそらくその人の行動には「断」も「離」もない。「捨」あるのみだ。

 「捨」だけなら、単なる一般的な消費行動の一部として組み込まれている「古くなったから捨てる」という行動以上のものではない。それって、断捨離じゃないよね?

 ひょっとして、ただ単に不要なものを処分する時の免罪符として断捨離という言葉を使っているだけじゃないのか?

 そんなことではいつまで経っても身の回りのモノは増えるばかりだ。

■プロジェクトにも断捨離が必要だ

 実はこれ、プロジェクトにおいても同じことが言える。プロジェクトを遂行していく上では、様々な局面で断捨離が必要となる。注意すべきは、ここでもこれら3つをバランス良く行うことだ。

 断捨離が必要となる典型的な局面といえば、やはり要件の変更や追加の発生時だろう。ここで例えば、本質的でない要望を断り、仕様変更や追加要望の流れを断ち切らなければならない。

 さらに言えば、プロジェクトの最初期の段階で要件の追加・変更に関する取り決めをしっかりしておき、後から押し寄せる要望の濁流からプロジェクトを隔離しておかなければならない。

 でなければ、どこかでメンツを捨てて、1次開発リリース時に実現する予定だった機能を、2次フェーズにまわせないかとお願いしなければならなくなるかも知れない。そして最悪の場合には、「あいつは使えないリソースだ」という烙印を押されて、自分が捨てられてしまうことになるかも知れない。

 それは極端すぎるとしても、実際問題、「断」や「離」を抜きにしていては、どんなに「捨」を続けたとしても、タスクの増加はなかなか止まらないものだ。

Comment(1)

コメント

NHKの『生活ほっとモーニング』で10年くらい前に取り上げていたかなあ?
老境で退路しかない身辺整理というのが主眼な紹介だったので
断に偏っているのは仕方ない、という誘導なのだったのだろうという感想。
リストラが首切りを意味するみたいにシンプルかつ拙劣な共通理解の好例ですね。
維持とか更改とか刷新とか新規導入がないにしてもリファクタリング欠如は愚か。

ところで、プロジェクトって終了解散の要求仕様を決める予算ってつくんでしたっけ?

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