ハートに火をつけて
理解はできるけど納得はできない。
よくある話だ。
だって、人間だもの。理詰めで来られたら、北風に打たれたようにコートの襟を立てちゃうさ。
◆企業と消費者の間の見えない壁
この気持、消費者として日常生活を送る中で企業と関わるときによく感じる。企業側の説明は至極もっともで理路整然ともしており、言っていることはよくわかる。
でもね。。。
◆システムと利用者の見えない壁
この気持ち、システムを利用する際にもよく感じる。特に自分がエンジニアだということもあるのかも知れないが、作り手の考え方が結構わかってしまうこともある。いや、ホント、よくわかるよ。なんでこう作ったのか。
でもね。。。
◆理解しても人は動かない
理解できたからと言って、その商品を買おうとか使おうとか好きになるとか、そういう感情が沸き起こるかどうかはわからない。それはまた別の話なのだ。
人は心に動かされる。心に届くメッセージのみが、人を動かす。
◆必要なのは情報量ではない
理解させようと努力すると、どうしてもすべてを語り尽くそうとしてしまって情報量が多くなる。しかし受け取る側にしてみれば、情報量が増えれば増えるほど話の輪郭がボヤけてしまうことが多い。逆に、たったひとことに感動して、行動を起こすこともある。それほどに、頭ではなく、心に届く言葉は非常に強力だ。
◆好きか嫌いか、それが問題だ
結局、心に訴えるということは、好きになってもらうということだ。そしてそのための一番の近道は、自分が好きになることだ。
といっても、ユーザーのことを好きになるのではない。企業がユーザーへの対応を考えるなら、自分がユーザーとしてその対応を受けたときに好感を受けるかどうか。システムなら、自分がユーザーとしてそのシステムを好きになれるかどうか。
モノをつくるにせよ、売るにせよ、大切なのはユーザーのハートに火をつけることだ。そして、そのためにはまず、自分自身のハートに火がつかなければ話にならない、ということだ。
◆ハートに火をつけよう
あなたもハートに火をつけてみないか? まず自分の、それからユーザーのハートに。きっと自分の仕事に対する考え方が変わるから。
あぁ、でもくれぐれも炎上には気をつけて。
(ちなみに炎上してしまったハートに油を注がないためには、隙を作らず理路整然と行くしかない。そこが難しいところだ。)