プロジェクト「今年こそは」
さて、月が変わって、いよいよ2013年も残すところあと11ヶ月となった。まさに光陰矢の如し、といったところだが皆様はいかがお過ごしだろう。そろそろ年の初めに決意した今年の目標も忘却曲線の彼方へと飛んで行ってしまったのではないだろうか?
◆母さん、僕のあの決意どうしたでしょうね?
毎年毎年、「今年こそは!」と思ったことをやり遂げられる人はどれだけいるのだろう。そもそも年初の気持ちを、年末になっても覚えている人がどれだけいるか。
思いは思っているだけでは前に進まない。行動が伴わなければ。しかし、やみくもに行動したからといって、前に進めるとは限らない。計画が伴わなければ。
そして何事も計画通りにはいかないものだ。敷かれたレールの上を走るのはつまらない、などというヒトもいるけれど、レールの上を走っている電車にだって事故は発生するのだ。
計画し、行動し、確認し、調整していかなければすぐに思いは忘却の彼方へと去ってしまう。これは家でも職場でも同じことだ。
◆課長、僕のあのタスクどうしたでしょうね?
もしも仕事上のチームメンバーが、毎年「今年こそは!」を繰り返している人ばかりだとしたら、そのプロジェクトはかなりヤバいのではないだろうか。
たくさんのタスクやマイルストーンが忘却の彼方へと飛んで行く。考えただけでもゾッとする。しかしよくよく思い返して見たら、それが日常茶飯事で、職場で繰り返し見られる光景だと気がついて、余計にゾッとするヒトもいるに違いない。
◆仕事のスイッチなんて働きマンしか持っていない
プライベートの目標が進まないのを「仕事が忙しくてなかなかねぇ。。。」という人は、仕事が進まないときにも「急ぎの仕事が入っちゃっってさぁ。。。」などといいがちだ。オフィスのデスクが整理整頓されているひとは、自宅のデスクも綺麗だろうし、逆もまた真だろう。
仕事とかプライベートとかは関係なく、その人はそういう人なのだ。仕事のスイッチが入ると別人になる、なんて働きマン的なヒトはそうそういない。
◆案件は待っていても動かない
そんなわけで結局のところ、毎年我々は「今年こそは!」という漠然とした案件を抱えて一年をスタートするわけだが、その案件をしっかりとプロジェクトとしてスタートさせられない人も多い。
そして年の終わりになって、頭の中の未処理のタスクトレイの一番下から、「今年こそは!」と書かれたメモを発見することになる。これが年末の風物詩のひとつとして定着している人もいるのではないだろうか。
◆そしてマーチがはじまる
仕事なら納期があるのでデスマーチになるが、プライベートでは納期を意識することはあまりない。するとどうなるか。いつまで経っても終わらない、死ぬまで終わらない「デスまでマーチ」がはじまるのだ。
このエンドレスなマーチを止めるにはどうすればいいのだろうか?
まぁ、すでに答えは上の方で書いてしまっているのだが。「計画し、行動し、確認し、調整していかなければすぐに思いは忘却の彼方へと去ってしまう。」と。
結局のところ、モノゴトはPDCAで回していかないと進まないという話だ。しかし考えてみたらこの「今年こそは」プロジェクトは自分の管理能力を高める絶好の素材ではないだろうか。思いを実現できる上にそんなオマケまで付いて来るのだ。一粒で二度おいしいとはまさにこのことだ。
はじめに私は「あと11ヶ月しかない。」といった。しかし大丈夫。もしもあなたが去年までと違って計画し、行動し、確認し、調整をして進めたならば、11ヶ月もあればかなり多くのことができるのだから。
さぁ、今年こそは、年末に凱旋マーチを高らかに鳴り響かせよう。まずはタスクを洗いだすところからはじめようか。