「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

知的エンジニアライフの方法 (3)食べ方

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■あなたは何でできている?

 黒木メイサは、ちょっとだけアロエでできているらしい。人間の細胞が入れ替わるスピードは、部位によって差はあるものの、1カ月でかなりの部分がチェンジしているという。少なくとも皮膚は、1カ月ですべて入れ替わる。そう考えると、われわれの身体は、だいたい直近1カ月に食べたものでできており、黒木メイサがアロエを常食しているのなら、あのCMもあながちウソとは言えないわけだ。

 さて、今回は食べ方がテーマだ。といってもテーブルマナーの話ではない。皆さんは、どのような食生活を送っておられるだろうか。

 例えば10年以上前のわたしは、それはもうひどいものだった。その頃のわたしは、30%はバーガーセット、30%はコンビニ弁当、30%は牛丼、残りの10%は缶コーヒーとスナック菓子でできていた。デフォルメはしてあるものの、当時の食生活の特徴はつかんでいる思う。バーガーセットの比率が50%を超えていた時もあったかもしれない。いずれにせよ、何とも冴えない食生活だったと、われながらあきれてしまう。

 食は健康に直結する。健康は知的エンジニアライフを支える基礎の基礎だ。というわけで、エンジニアとしてどう食べるべきかを探っていこう。

■エンジニアはエコな職業だ

 まず、食べる量を考えてみる。日本医師会のサイトに、身長を入力すると適正体重と1日に必要なカロリーを計算してくれるページがある。ここをみると、職業によって必要なカロリーには大きな差があることが分かる。

 「からだは資本」とは言うものの、エンジニアは基本的に頭脳労働者だ。従って肉体労働者と同じものを同じだけ食べていたら、確実にメタボ一直線である。定食屋のメニューやコンビニの弁当も、もう少しその辺りに配慮していただきたいものだ。カロリーを表記するより「エンジニア弁当」とか「エンジニア定食」としてくれた方がよっぽど分かりやすい。そういえば「海軍カレー」なんてものがあったが、あれはやはり軍人向けのカロリーたっぷりなメニューなのだろう(そんなことはないか)。

 まぁ、この適正体重という指標が唯一絶対のものではなく、いろいろな数値から総合的に判断しなければならないのは当然のことではある。だが、とにかくわれわれエンジニアは、消費カロリーが少ないエコロジーでエコノミーな職業だといえるわけだ。

■われわれはガソリンを消費するために走るのか?

 さて、それでは振り返って、皆さんの食事のボリュームはいかがだろうか。実は、わたしは数年前まで年々体重が増え続けて、一時は75キロを超えていた。特に大食いしていたわけではない。大盛りとか特盛とかではなく、普通に出されるものをおかわりもしないが、残しもせずに食べていただけだ。バーガーとコンビニ弁当と牛丼の日々を反省して、栄養のバランスを考えた食事を心がけるようにしてからというもの、体重は増える一方となったのだ。どうもこの国の一般的・標準的な量のメニューは、エンジニア向けではないようだ。

 75キロを超えたときに、さすがにこれはヤバいと感じて、一日の食事の中で一番ボリュームがあった夕食の量を減らしたところ、2カ月で8キロほど体重が減った。家族からは栄養が足りるのかとかバランスは大丈夫かとか、いろいろと言われたが、体調は明らかに改善した。それまでのわたしは、春夏秋冬、季節の変わり目には必ずひどい風邪を引いて医者に通っていたのだが、それがほとんどなくなったのだ。

 ところで、お腹が空かないなら、外で運動して来いという人がいる。しかし、それは少しおかしくないだろうか。食べるためにお腹を空かせる必要などあるのか。まずお腹が空いて、それから食べるというのが自然な流れではないか。正午に給油するからと言って、午前中に意味もなく車を走らせてガソリンを消費する人などいないだろう。われわれは燃費のいい職種なのだ。わざわざ過剰に消費して燃費を悪くしなくたっていいではないか。

 もちろん、運動を否定するわけではない。前回も話題にしたように、エンジニアは一日中座っていることが多いため、運動不足になりがちなのは確かだ。だから適度な運動は必要だろう。しかし、食事の時間になってお腹が空いていないのなら、それは食べ過ぎの証拠だ。まず、食べる量を減らしてみるべきだろう。

■眠くならないために

 食べ過ぎにはもう1つ問題がある。特に昼食後に多いことだが、眠くなるという奴だ。これはエンジニアの生産性を大きく左右する重要な問題だろう。

 仕事中に眠くなる原因はいろいろあるが、昼食後の眠気は、大抵は血糖値の変化によって引き起こされると考えていい。炭水化物や脂質の摂取によって血糖値が上がり、休息ホルモンと呼ばれるインスリンが分泌されて眠気を感じるわけだ。

 ではどうすればいいかというと、日本糖尿病学会の機関誌「糖尿病」2010年2月号に掲載された論文で一躍話題になった、食べる順番で血糖値の上昇を抑えるのが第一歩となるだろう。TVでも紹介されていたのでご存じの方も多いだろう。つまり、まず野菜を食べて、炭水化物は最後に食べるというやつだ。これはダイエット効果もあるようなので、試して損はないだろう。

 ただし、女性の場合はダイエットなどで炭水化物を控えすぎていると、逆に血糖値が下がって眠気を感じる場合もあるので、注意が必要だ。その場合は、とにかくしっかり食べることだ。

■いつ食べるか、何を食べるかは身体に聞け!

 さぁ、ここまで食べる量についていろいろと見てきた。われわれエンジニアは燃費のいい職種であることが分かった。では、いつ何を食べればいいのだろうか。

 わたしはその点に関しては「好きにすればいい」と思っている。わたしが夕食の量を減らした際には、夕食以外はまったくそれまで通りだった。朝も昼も、いつも好きなものを食べていたし、その中には甘いものやカップ麺など、あまり健康に良いとは思えないものも多かった。にもかかわらず、体重は減ったし体調は良くなったし、風邪も引かなくなった。

 結局、お腹が空いたときに頭に浮かんだ食べ物が、たぶんその時自分の身体が欲しがっているものなのだ。だから栄養のバランスなどあまり気にせずに、食べたいものを食べればいい。食べ過ぎにさえ注意すれば。

Comment(1)

コメント

仲澤@失業者

ご隠居:おい熊さん。五大栄養素ってのを知ってるか。
熊さん:そりゃなんなんですか。
ご隠居:おまいさん物を食うだろ。
熊さん:食います、ください。へへっ。
ご隠居:ないよ。・・で、食ったもので体が作られてるわけだ。
    その食い物の重要なやつが五つあるわけだ。
熊さん:なるほどねぇ。ええと、
    ご隠居の場合は、いつもラーメン、カレー、牛丼にハンバーガー・・・。
    ぐらいですか、・・・あれ四つしかありませんよ。
ご隠居:たまに人をくっておるから、だいじょうぶじゃ。

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