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職場用エンディングノートのすすめ

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 最近、エンディングノートというのを買った。これはなかなか面白い。遺書のような公式なものではないが、自分に関する様々な情報をまとめておけるノートだ。

 例えば、預貯金や口座自動引き落とし情報、ローンやクレジットカード、電子マネー、保険に年金といった資産情報。携帯やパソコン、利用しているWebサイトのID、宝物やコレクション、ペットのことなど。

 家族や親族の一覧、命日や冠婚葬祭、友人や知人の一覧に、連絡先。健康管理、告知・延命処置、介護、そして、葬儀やお墓について。さらに面白いところでは、葬儀で流して欲しい曲とか、遺影に使って欲しい画像データなど、およそ考えられる(というか、このようなテンプレートがないと思いつかないような細かい)ことをすべて記入できるようになっている。

 確かにこうやって項目をリストアップされてみると、自分がどれだけ自分しか知らない情報を抱え込んでいるか、改めて思い知らされる。

 ところで、私は今ではフリーランスになっているが、これまで何度も職を転々としている。勘のいい人はもう気付いたと思うが、今回は人生のエンディングではなく、職場用のエンディングノートを書くことをお勧めしたいという話だ。

 多くの場合、後任者への引き継ぎは、かけ足になってしまう。あるいはまったく引き継ぎなしで終わってしまうことさえある(そっちの方が多い?)。

 私の場合、前職を辞める際には1か月以上の引き継ぎ期間があったにも関わらず、やはり引き継ぎ漏れというものは避けられなかった。すべてを引き継いだ気になっていても、新任者にとっては詰め込まれる情報が多すぎて、短期間では消化しきれなかった。あるタイミングにならないと発生しない業務の場合、実際に体験することなく前任者がいなくなることだって多いのだ。

 また、エンディングノートが効力を発揮するのは、なにも会社を辞めるときに限ったことではない。病気やけがで、突然長期療養しなければならなくなった時にも、これがあれば安心して休養できる。

 職場用のエンディングノートに記入すべき項目は、市販されている人生のエンディングノートとはかなり違うものになるだろう。

 例えばIT管理者向けエンディングノートなら、管理しているサーバやネットワーク機器やソフトに関する情報や、各種業者の連絡先や、自分が参考にしている本やサイトのURLなどもカテゴリ分けして整理しておけば安心だ。

 このような項目については、担当している業務によって大きく変わってくる。しかし、いざという時に慌てないためのポイントを挙げて置こう。

 「それは自分しか知らない情報だろうか?」

 この問いに対する答えがYESなら、それはエンディングノートに書き留めておくべき情報だ。毎日の仕事のなかで「そういえば、これは自分しか知らないな」ということがあれば、迷わずそれを書きためよう。

 おそらく、組織が固まっていて運用マニュアルも整備されているような企業なら、このようなものはあまり必要ないだろう。しかし、属人的なスキルで仕事を回しているような中小企業のIT管理者などは、一日も早く、自分自身のエンディングノートを書き始めることをお勧めする。

 ただし、あなたが職場でそのようなエンディングノートを書いているところを同僚や上司に見つかり、妙な勘ぐりをされて気まずい思いをされたとしても、筆者は一切責任を負えないので悪しからず。

Comment(2)

コメント

ardbeg32

属人的なスキルを盾に、
「だから自分は組織になくてはならないんだ」
とか
「首に出来るものならやって見ろ」
と開き直る、自分が良ければ会社なんてどうでもいい運用担当なんかもいますが

毒吐者

そう言う人に限って、業務を可視化してみると大したこと無かったりしますね。
ブラックボックス化が我が身を守る盾と。

「自分は組織になくてはならないんだ」と思っている人は、職場用エンディングノートの作成は避けた方がいいでしょう。自分の客観的な価値を思い知って虚無感に飲み込まれかねません。
・・・あ、そんな人はそもそも作りませんし、作れませんyo
ね。

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