【63】フリーランサーになりやすい状況になっているけど続かない様々な理由
こんにちは、手塚規雄です。
会計ソフトのクラウド化、フリー向けエージェント会社の増加、単価の上昇傾向など現在フリーランサーとして活躍しやすい状況になっています。ほかにも法人化するにも費用も大金にならず、税理士報酬もそれほど高くありません。それでもフリーランサーから会社員に戻る人もかなり多く存在します。
フリーランサーになる理由は人それぞれですが、なんでフリーランサーを辞めてしまうのか?それが今日のお話になります
思ったより使えるお金が変わらない
高額な報酬、サラリーマンにはできない節税などから自分で使えるお金が増えると思う人が多いのですが、実はサラリーマン時代と変わらなかった。そんな話を聞くことがあります。その理由は一般的にフリーランサーの報酬はサラリーマン時代の1.5倍以上でないと自分で自由に使えるお金は逆に減ってしまうからです。
所得税、住民税、年金、健康保険、税理士報酬、交通費などを支払っているうちに手元に残るお金はそんなに変わらないように思える。さらにトドメにボーナスがない。そのためフリーランサーになってもあまり変わらないと感じてしまう。仕事を探したり、確定申告を始めとする事務作業が大変なフリーランサーより、仕事だけに集中できるサラリーマンのほうが魅力的に感じてしまうようです。
報酬の上限が見えており、それを超えられない
エージェント会社を使っているとわかるのですが、仕事を探している時に自分の報酬のラインや上限額がわかってきます。それを超えるようになるためには、今までとは違ったスキルが必要、違うポジションで活躍するための経験が必要など、努力だけでは難しい問題も見えてきます。
さらに年齢が一定ラインを超えると仕事そのものが減るという現実がまっています。募集要項に45歳までや40歳までと明言されているものがあるので、若手のほうが有利な場面はどうしても存在します。そのためある程度の年齢になるとフリーランサーとしては難しいと感じてしまう人が多いのです。
どの組織に属していないという不安
実際にフリーランサーにならないとわかりにくいのですが、人は集団に属していないと不安に感じてしまいます。いわゆる孤独感を感じやすくなってしまいます。職場で同じ仕事をする仲間はいるかもしれないけど、彼らは会社に属している。つまり集団に属している。でも自分は頼る相手も頼られる相手もいない。それを何かのキッカケで気づいてしまうと孤独感に襲われてしまいます。これはフリーランサーである限りずっと感じ続けなければいけないので、人によっては孤独感に耐えるのは難しい。
このような意外な精神的ストレスにてサラリーマンに戻る人は少なくありません。会社にいって先輩、同僚、後輩、上司、部下。嫌な人もいる事もあって人間関係に疲れることもあります。それでも孤独よりはずっとマシ。そのように考える人は多いのです。
フリーランサーとしての資質
今までのデメリットと感じてしまう理由をひっくり返せば、フリーランサーとして活躍する資質は何かがわかってきます。
1:コスト管理
報酬はスキルによって大幅に変わってくるので人それぞれですが、どちらかというとコスト管理のほうが大事です。新人フリーランサーにありがちなのは、税理士やその他外注先相手に言われるがままの金額でOKしてしまう事です。一言で言えば価格交渉が下手。相場を把握していない。それだけを気をつけるだけでコストカットができ、自由に使えるようになるお金がけっこう変わります。
2:柔軟な思考と稼げるスキルを身につけられる能力
自分はこのスキルだけでやっていくぞ!と思うより、色々なスキルを身につけられるようにするのは大事です。スキルに流行り廃りがあるので、1つのスキルに頼ると専門家として重宝される場合もあれば、廃れると仕事も無くなってしまいます。
常に最新技術を身につけていくのはできればいいのですが、現実問題難しいです。だからこそ求められている技術を知ることで、必要なスキルに絞って身につけていくのが大事になってきます。またスキルを1つしか持っていなくても、色々とできるように見せるスキルを持っていると意外なほど世の中を渡り歩けます。
私の場合は後者で頑張っていますが、それはそれで限界もありますが、応用できる幅を広げればエンジニア業以外でも稼げるスキルとして使えます。
3:同じ状況の仲間、友人を作る
ずっと一人で生きていくのは難しいのですが、別に集団に属する必要はありません。価値観や環境が似ている仲間、友人を作れば孤独感を味わうことはありません。問題はその方法で、人それぞれなのでなんとも言えません。私は元々友人が多い方ではないし、IT業界の友人より他業界の友人のほうが多いので。今はSNSがあるのでそういう仲間、友人を作るのは難しいことではないと思います。
学生気分のまま社会人をやらないように、サラリーマンと同じようにフリーランサーをやらない
仕事の内容ややり方はほとんど変わらないのですが、サラリーマン時代と同じように過ごしているとフリーランサーは難しいと思います。フリーランサーにはフリーランサーの生き方があるので、それを知ってその生き方に合わせられないとフリーランサーを続けるのは難しいという事です。