エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

【57】今後、日本人エンジニアは存在感を出せるのか?

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こんにちは、手塚規雄です。

とあるSNSにてこんな質問を頂きました。質問者からコラムのネタにする事について許可を得ております。

 

プログラムのオフショア化が加速しています。私達が作るプログラムも彼らにかかればよりより安く作り上げることができます。今後さらにオフショア化が進んだ場合、日本のプログラマーは何で存在感を発揮できるでしょうか?

 

多くの企業でオフショア開発が当然に行われている今では誰もが思う質問内容でありながら、日本プログラマーが将来の不安に感じている内容でもあります。さて、これに関する私の考えが今日のコラムとなります。答え方によってはどんな答え方もできますが、私なりにしっかり考えてみました。

 

これに答えられないプログラマーは今後プログラマーとしてやっていけない

資本主義社会とは簡単にいえばビジネス上での弱肉強食の世界です。個人や会社・団体が提供するモノ・サービスが世の中からお金を出しても必要としているなら繁栄し、必要とされなければ衰退し消滅していく社会でもあります。

つまり単価の安い海外のエンジニアと同じ事しかできないのであれば、そんなエンジニアは滅んでしまえばいいと思っています。だって無駄にシステム開発費・維持費が高くなり、しいてはモノ・サービスの恩恵を受ける消費者がそのお金を負担することになるからです。

この状況はIT業界に限らず、どの業界でも起こっている話です。基本的に海外のほうが単価、物価が安いので、海外と同じ事しかできない人や会社は職や仕事を失っているのが現実です。最近では人でなく、機械やロボットからも仕事を奪われ始まっています。コレに関しては以前、コラムで話したとおりです。

 

じゃあ日本のエンジニアの強みとは?

日本のシステムはバグ数、システム障害数は低いという話、噂は聞いた事がある。海外に出るとシステム障害が日常的に発生しているなどの噂です。(参考になる情報、データがみつからなかった)その代わり、その他の色々なものを犠牲にしている感は否めませんが、それでも品質は高いと思えます、多分。じゃあ他にあるのか?というと思い浮かばない人がほとんどでしょう。

個人的には顧客の要望(いいなり)に合わせる事ができる対応力ですかね。こういうと悪い意味に捉えられますので、言い方を変えましょう。顧客の要望を100%満足させる対応力です。今風に言えば「おもてなし」的なシステム開発。顧客の要望が最上級の要件なのでそこにどこまでもカスタマイズしていく能力は非常に高いと考えています。職人的な技術とも言えます。日本人エンジニアとして良い点、悪い点の両方を持ち合わせています。

 

大企業の方針

あえて海外勢に勝つことだけでなく、利用する事を考えてみましょう。日本ではITゼネコンと呼ばれるものがあります。子会社や協力会社などを統括している会社です。そんな会社が今後も生き残るとしたら、オフショア開発の統括だけの会社として生まれ変われば生き残るのは簡単でしょう。そして大手企業のほとんどはその方向で動いています。でもこれだと今回の話題である日本のエンジニアの存在感は発揮できません。ですが、海外で社会的な大きな仕事の受注をすることができます。これはこれで、日本のIT企業として存在感を発揮できるでしょう。

別に日本のエンジニアだけで存在感を発揮しなくてもいいでしょ、という最も普通の考え方です。

 

専門性を徹底的に磨き上げる

これもITの業界に限らずどの業界でも似たような事業展開を考えていると思います。需要は少ないかもしれないけど、特殊性から大企業の手が出ない分野を徹底的に極める。そこで業界トップまで極めれば、存在感を出すことができます。もちろんこれをやるのは日本だけではありません。

また、この戦略には欠点を抱えています。時代の流れによる技術的な進歩、改革により技術そのもの、サービスそのものが使われなくなった時に、全く対応できないことです。電球がLEDに、CDがダウンロード販売に、ソフトウエアがクラウドサービスに、新技術が旧時代のモノ・サービスを駆逐されてしまう事があります。それを考えると戦略としてはハイリスク・ハイリターンなので、多くの会社・個人はやりたがりません。

 

他業種との組み合わせ

単純なシステム開発でなく、サービス展開にITの力を利用したいと思っている業種との提携です。今のはやりはエンタメ、特にスマホゲームは顕著です。そこでもプログラマーとしての存在感を出す事も可能です。

個人的な趣味の分野の話になりますが、コンピュータ将棋、コンピュータ囲碁の世界なんてプログラマーが存在感を出しまくっています。その理由として人工知能、機械学習、ディープラーニングなどの技術を使って人間を打ち負かそうとしているからです。これはIT業界外からも非常にわかりやすい。単純な勝ち負けが技術スキルの目安になるからです。だから一番強いソフトを作っている人は単純に有名になりやすく、講演や対談にも呼ばれています。

 

こうやって考えてみて、見つかる解決の糸口は何か?

日本のプログラマーがどうやって存在感を出すのか?という話題から始まりましたが、わざわざ日本という国、地域のレベル、または会社・団体で考えるより、個人レベルで存在感をどう出していくのか?これを考えたほうが、結論を見つける事ができると思います。なぜなら考え方が変わらないからです。国・地域レベルでも個人レベルでも結局は

「どうやって他人より価値があるのかを証明、アピールすべきか?」

という思考にたどり着くからです。それだったら、他人の心配をするより自分の心配をしたほうが真面目に考えられます。日本レベルで大きく考えるより、まずは自分の心配をしましょう。

 

みなさんが所属している会社は、会社として存在感ありますか?

意外とこのような質問に答えられない人が多いです。実際、特色のある会社以外では答えにくいと思います。そんな場合は部や課単位での強み、チームでの強み、個人での強みから考えて、全体的に会社としての強みは何か?など一度規模のレベルを下げてから、思考をボトムアップさせると答えが見つかる場合もあります。

逆に個人レベルでの強みは何か?を考えた場合に、チームとして強みは何か?部や課としては?会社としては?とトップダウン的に思考する方法もあります。

 

私の結論

色々と話は尽きませんが、ひとまず私の結論はこちらです。

 

Q:日本のプログラマーは何で存在感を発揮できるでしょうか?

A:そんなの結果の話であって、今後はどうなるのか俺にはわからん。そんな事より自分の心配をして、自分自信がエンジニアとして生き残る事を考えるほうが大事。そして自分自身が存在感を発揮すれば、結果的に日本のプログラマーが存在感を発揮できる。

 

プログラマーに限らず存在感ある人は、個人レベルでスゴイ人でもあるから。

 

最後に

私の結論の他にも色々な考え方があると思います。なぜなら思考方法なんて他にも色々あるからです。

過去から未来を考えてみたり、日本と海外を比較したり、先進国と途上国の発展の仕方の違いを考えたり、IT化の最先端の業界と、IT化が遅れている業界の違いを比較したり、何かを考える上での思考方法なんて腐るほどあります。

私は、私自身がフリーランサーであるため、こんな考え方をしがちです。だから立場の違う人だとまた考え方も異なるでしょう。これはあくまで1つの考え方であって、それぞれに思う方法があると思うので、自分なりの答えを見つけて、それを実践すればよいだけです。

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