【５８】100時間超の残業の価値、知っていますか？

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» 2015/07/23

こんにちは、手塚規雄です。

突然ですが質問です。残業100時間で残業代を含め50万円の給料。あなたはこの給料で満足できますか？

 

残業100時間で残業代を含め50万円の給料の価値

簡単な計算をしますので少々お付き合いください。

1日8時間労働で20日間働いて、160時間。残業100時間を足して260時間。50万円÷260時間＝約1923円。実は50万円をいう大金を頂いても、実は時給に換算すると2000円もありません。一方で、残業時間が100時間というものは正直命を削って仕事をしている事だと私は思います。そしてその価値が時給に換算したら2000円。果たして割に合っているのでしょうか？

 

サラリーマンは時給換算より月にどれだけお金が貰えるかで判断している

月給50万円、というと大金を貰っている気がしますが、時給に換算したら2000円というとあまり大金を貰っているイメージがありません。時給に関する話題を取り上げているコラムニストの瀧澤さんは以前コラムで時給8000円みたいな事を話されていました。

http://el.jibun.atmarkit.co.jp/infra/2015/06/post-abc1.html

そこでもう一回考えてみてください。

時給2000円は自分の身体にリスクを掛けるほどの価値があるでしょうか？私はそう思いません。20代ならまだしも30代、40代ではかなりしんどい仕事です。そして肉体的にも精神的にも疲労も貯まれば、病気にもかかりやすい。これほど大きなリスクはありません。

 

でも上司の命令には逆らえない…

このように考えている人は視野が狭くなりすぎです。たしかに同じ会社に居続けたら残業を拒否する事は出世できずに一生を終える可能性もあるでしょう。でも残業100時間を何回もあなたに行わせる会社に一生仕える気ですか？そんなブラック企業は即辞めるべきです。

たしかにこのIT業界は残業100時間以上するのが、普通とは言いませんがそんな会社はどこにでも存在しています。しかし逆にいえば、常識的な残業時間しか発生しない会社も数多く存在します。それを知らないのはブラック企業に勤め続けている人だけです。

 

ブラック企業＝中小企業に多い、ホワイト企業＝大企業に多い？

このように想像する人がいますが、これは大企業至上主義の人の妄想だと思います。私の仕事上の付き合いなどで知る大企業のイメージは残業時間が多い気がします。部署によって残業ゼロ、もしくは残業100時間超という極端なイメージ。

他にも残業時間は一次請けが少なく、下請けの方が多いイメージもあります。しかしこれも違う場合も多いです。下請けは開発のみ常識的な作業量で、一次請けの方がドキュメント作成に忙殺されている事も多くありました。これを知った時は結構ショッキングな出来事だったのでよく覚えています。

世間で思われている企業のイメージと実際に働く事には大きな違いがあるので、企業イメージから残業時間を想像するのはナンセンスだと思います。残業時間の少ない会社はしっかり探せば多く存在します。

 

私が別業界の人に言われる言葉

昔の友人・知人に会って、現在フリーでやっている、という話をすると必ず聞かれる事があります。それは

「会社を辞めた一番の理由って何？」「なんでフリーになろうと思ったの？」の２つ。

そこで私はいつものように「昔、残業100時間とかやってて辛くてさあ」と答えます。理由は他にもありますけど、一番当たり障りない回答なのです（笑）そうすると決まって

「そんなブラック企業に勤めていたのか！大変だったねえ。」

このように言われます。IT業界はそうでもないのかもしれませんが、一般社会では残業100時間は常識的に十分にヤバイという事です。

 

自分自身に危機感を

自分の給料を時給換算してみる。それはどれだけ稼げる仕事をしているのか？という目安の一つでもあります。しかし視点を変えれば、今の会社で仕事をやり続けるほどの価値があるのか？という目安にもなります。

一度自分自身の給料を時給換算してみてはどうでしょうか？多分、恐怖を覚える人が多くいると思います。しかし現実から目をそらさずに、自分自身が置かれている状況を客観的に知ることも大事です。